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幻想異変録  作者: 凍曇
7章 幻想郷
75/151

75:見知らぬ幻想郷

『なぁ、アリス』

『どうしたの?魔理沙』


 とある森に建てられた家に2人はテーブルを挟んで向かい合っていた。


『そろそろ動こうと思う』

『……そうね。次はどうするの?』

『さて……な。出来ればもう一度早苗に会えればこちらとしては嬉しいが、まぁそう上手くはいかないだろうな』


 魔理沙は壁にかけてある帽子を手に取るとそれを被る。

 次に軽く手を振ると箒が出現する。


『取り敢えずもう一度山に行こう。後は状況しだいだ』

『それじゃあ行きましょう』




-研究所-


『うっぷ……』

『ぶはは!お前乗り物酔いか!?』


 一条は顔を青くして床に倒れており、ちゆりは屈んで一条の背中をつついてる。


『おーすーなー』

『お前の反応が面白いから嫌だぜ』

『ゆーすーるーなー』

『あっはっはっは!!ひー、腹痛い!』


 その様子をキーボードを打ちながら夢美は見ていた。


(楽しそうねぇ……。乗り物酔いとかって大変ねぇ)


 モニターに視線を戻す夢美。

 モニターには様々なグラフと数字が大量に表示されていた。


『おらー、そこのアホ2人組ー。そろそろ着くから準備しなさいよー』

『だってよー』

『ツンツンするなー』

『あっはっはっは!!』

『アホコンビめ……』


 数分経つと研究所内が軽く揺れた。

 モニターを見る限りどうやら到着したようだ。


『や、やっと着いた……』

『いつまで床に倒れてるんだ。さっさと行こうぜ』

『うー』


 そう言いながらちゆりは一条の手を掴むと入り口まで引きずる。


『されるがままね……』


 夢美はそんなシュールな光景を見ながら出口に向かう。


『ほれ、着いたぞ……ってあれ?』

『……ここが幻想郷ですか』

『どうしたのよ?2人して固まって』

『い、いや……なんか……』

『?』


 夢美はちゆりの態度に疑問を覚えて外に出る。

 そして夢美が見た景色は。


『……かなり荒れてるわね』


 淀んだ空気。

 枯れた草花。

 見渡す限りのガレキと破壊の跡。

 荒廃した世界が広がっていた。


『幻想郷って想像してたよりも荒れてるんですね』

『い、いや。私達が来た時はこんなんじゃなかったんだぜ』

『そうね。ちょっとこれはおかしいわ』

『漂う世紀末感……。モヒカンヘッドのヤベーやつとか出て来ませんよね』

『流石に出てこないだろ……。来られてもこっちには救世主とかいないからな』

『後から颯爽と出てくるかもしれませんよ』

『『ないから』』

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