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幻想異変録  作者: 凍曇
6章 秘封倶楽部
71/151

71:八尺様

『はぁはぁ……』

『大丈夫……?』


 一条は路地裏で壁なもたれかかり呼吸を荒くしている。

 そんな一条に心配そうな声でパチュリーは安否を気にする。


『ええ……なんとか。取り敢えずこれでしばらくは時間が稼げますね』

『ならそろそろ……』

『分かってます。その前に聞きますがさっき逃げる際に声は聞きましたか?』

『声かどうか分からないけどぽぽぽぽって音は何回か聞こえたわよ』


 その言葉に一条は頷く。


『それだけで相手の正体はもう分かります。あれの名前は———』




-車内-


『八尺様?』


 ちゆりは夢美が伝えた名前に首を傾げる。


『そ、名前の通り身長が八尺もある大女よ』

『おいおい、そんなデカイのかよ……』

『それがここ最近になって突然市街地に現れたのよ』


 夢美は持ってきたバッグから資料を取り出しちゆりに渡す。

 渡された資料を一通り目を通してちゆりは言った。


『マズくね?』

『マズイわよ。とってもね』

『この資料を見る限り「一度八尺様に見つかったら逃れられない(一部例外あり)」って書いてあるように見えるんだけど?』

『書いてあるわね』

『どうするんだぜ?』

『どうしようかしらね……』




-旧市街地-


『一条、周りを見てきたけど音がさっき聞こえたわ。そろそろ移動しないと』

『……ゼェゼェ。了解です……』


 隠れては逃走する。

 これをもう一条達は5回も繰り返していた。

 全速力で逃げてるため一条の体力はもう底をついていた。

 しかし、それでも逃げれた理由は一条がオカルトボールを利用していたからである。


『……よし、オカルト「隙間女」』


 そう宣言すると一条の体が途端に細くなり閉じられたビルのドアの隙間に入り込んでしまう。

 ビルの内部に入ると一条の体は元の体型に戻った。


『取り敢えず屋上まで気をつけながら行くか……』




-旧市街地・検問-


 旧市街地までの一歩手前ではバリケードがあり、軍服を着た自衛隊が数人いた。

 そこでは周りの道路も封鎖しており、検問までも実施しているのである。

 その検問の1つにとある車があった。


『夢美様とちゆり様ですね。お話は伺っております。どうぞ、この先は徒歩でお願いいたします。どうかお気をつけて』

『分かったわ』

『あいよ』


 2人は軽く返事をすると駆け足で旧市街地まで行き、そこから近くにあったビルの屋上まで飛んだ(・・・)

 飛んだ、とは比喩表現などではなくそのままの意味である。

 体が宙に浮かんでそのまま空中移動しているのである。

 そんな人間離れした行動をとった2人は屋上にたどり着くと周りを見渡す。


『北方面に荒らされた跡があるぜ』

『ちょっと待って、今調べるわ』


 そう言って夢美が取り出しのは携帯電話サイズの小さな機器だった。

 夢美は手慣れた動きで機械を操作していく。

 すると画面に地図が表示され、黒い点が3つ表示された。


『生きてるかどうかは分からないけど近くのビルから体温は感知出来たわ』

『この場合は別々に動いた方がいいんじゃないか?』

『そうね。もしも発見したら適当に知らせてちょうだい』

『分かったぜ』




-とあるビルの屋上-


『何描いてるの?』

『うーん……魔法陣みたいな?』

『みたいな?』

『厳密には風水の術の1つなんですけどね。この円の中に決まった記号を描く事で風水の陣の完成って訳です』

『物知りなのね』

『それだけが取り柄ですからね』


 一条は苦笑する。


『会長大丈夫かなぁ……』

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