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幻想異変録  作者: 凍曇
5章 幻想郷の終わり
58/151

58:夢想天生

『……そろそろか』




-人里-


『ぜひゅ……!ぜひゅ……!』


 勇儀は荒い息をしながら目の前の敵を睨みつける。


『クソがっ……!バケモンだってのは分かってたけどよ……!再生するとかマジかよっ……!』

『鬼の!』


 霊華は心配そうに勇儀に向かって叫ぶ。


『黙ってろ!!』

『……!』

『お前とそこのチビを守るのが私の仕事だ。お前はそこのチビを守る事だけ考えてろ!』

『だけどお前1人では手に余る!倒すとかそういうレベルの話じゃないんだ!』


 霊華は思わず力み勇儀に近づく。

 その直後だった。

 巨大な白い何かが霊華の背後を通った。


『……!?霊華後ろ!!』


 霊華の肩に掴まっていた紫が叫び霊華は後ろを振り向く。

 そこには巨大な白蛇の顔があった。

 純白の体に口元だけが赤黒い染みのようなものがあった。


『なっ……!!』


 霊華は驚いて目を見開く。

 勇儀も同様目を見開き、呼吸を忘れて白蛇の方へ顔を向けている。

 白蛇はチロチロと舌を出す。

 その舌にはまるで体の一部が(・・・・・・・・)切り取られたかの(・・・・・・・・)ような手や足が(・・・・・・・)くっついていた(・・・・・・・)


『……お前』


 紫は口元を押さえて震えている。


『里の人達に何をしたぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!』


 霊華は怒りのままに拳を地面に叩きつける。

 するとあまりの拳の威力に霊華の足下は沈み周りの地面は隆起する。

 勇儀はバランスを崩さないように踏ん張っていると紫が飛んで来た。

 

『うおっと!?』

『……紫を頼む』

『だから!こいつだけじゃなくてお前も……』

『数分任せてくれ。それで無理だったら後は頼む』


 勇儀は舌打ちするとその場から足の力だけで安全な場所へ跳躍する。


『私が無理だと判断したらお前を回収するからな!』

『……ああ』


 そして蛇二匹に挟まれる形になった霊華だが物怖じする気配もなく、むしろ荒々しい気迫だ。


『夢想天生』


 霊華が重くその言葉を吐き出す。

 すると霊華の霊気が視覚化されていく。

 まるで全身から湯気を出しているみたいに体から霊気が溢れ出てきている。


『おいおい……あいつの体……』

『そうよ。今の霊華は霊気そのものよ』


 八俣遠呂智が牙を剥いて霊華を襲う。

 だがその牙は空を切る。


『通り抜けた……!?霊気そのものってまさかあいつ肉体を捨てたのか!?』

『ええ、相手からの攻撃を一切受け付けず、自身の肉体を捨てて人間の限界を突破し、相手を滅却するためだけに動く……化け物よ』


 霊華は八俣遠呂智の1つの首を掴むと力任せに振り回す。

 八俣遠呂智は抵抗も出来ず宙に浮き霊華に振り回される。


『オォオオオオォォォ!!!』


 霊華は雄叫びをあげながら八俣遠呂智を上空に放り投げる。

 八俣遠呂智がなされるがままに吹き飛ばされる。

 だが霊華の猛攻はまだ終わらない。

 何もない空間を両手で掴むような仕草をしてそのまま両手を下に勢いよく振り下ろす。

 すると空間がまるでゴムのように霊華の引っ張った方向へ伸び八俣遠呂智は空間の引きに巻き込まれて地面に叩きつけられる。

 霊華の後ろから白蛇が突撃してくるがやはり空を切る。

 霊華は白蛇の胴体を拳で叩きつける。

 白蛇はその衝撃に耐えられず体が散り散りに吹き飛ぶ。

 その姿に勇儀は圧倒されていた。


『すげぇな……。てか私必要だったか?』

霊華の夢想天生は自身の体を霊気に変換する事で物理的攻撃を一切受け付けないのが特徴である。

しかも自分からは相手に触れることが可能であり霊華が相手に触れてる状態で攻撃されても受け付けることはない。

身体能力もまた人間の比ではなく恐ろしく強化されている。

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