42:通過儀礼
温泉団体ツアーの皆はゆっくりと降下していた。
紫は霊華の肩につかまって、霊夢は萃香の肩につかまって、菫子は妹紅を浮かせて一緒に降下していた。
周りはしばらく暗闇だったが下から明かりが小さく見えてきた。
降下すればするほど明かりは強くなってきてそして暗闇から抜けるとそこには橋があった。
『さぁ、着いたわよここが旧都の一歩手前の橋よ』
『橋に誰かいるけど?』
霊華達は橋の中間まで歩くとそこには金色の髪に緑色の目をした女性と額にツノが生えた女性がいた。
『おや、なんだい。今日はよく客が来る日だね』
『子供がいっぱいいるわね……』
『おーっす、勇儀久しぶり!』
『お!萃香じゃないか!本当に久しぶりだな!』
『なに?勇儀の知り合いなの?』
『山に住んでた頃の友人なんだよ』
勇儀と呼ばれたツノの生えた女性は萃香と思い出話に花を咲かせている。
紫は霊華の肩から顔を出して緑眼の女性に話しかける。
『私達は別に危害を加えに来たわけじゃないわ。どっちかっていうと観光かしらね。ここにしばらく泊まりたいんだけど……大丈夫かしら?』
『まぁ、私は別に構わないんだけど皆がなぁ……。あ、そうだ!おーい勇儀ー』
『なんだい?パルスィ』
『この人達が警戒されないようにいつものやってくれない?この子達も安全にさせたいからね』
勇儀はニヤリと笑うと街の方に指を指す。
『お前達の滞在を認めるには通過儀礼みたいなやつが必要でね。それでこれからその通過儀礼を行ってもらうために一旦ついてきてくれるかい?』
『私達は一向に構わないわよ』
『うっし、んじゃついてきてねー』
勇儀はパルスィに手を振ると街、つまり旧都へと歩き出す。
勇儀は旧都に入ってすぐの居酒屋に入る。
続いて紫達もその居酒屋に入る。
居酒屋の内部は店としてはかなり広く店の中心に瓶ほどの大きさの台があるのが特徴的な店だった。
勇儀は近くに置いてあった椅子にどかっと座ると言った。
『それじゃあ通過儀礼として私達と軽いゲームをしてもらおうかな』
『ゲームぅ?居酒屋で何するってのよ』
霊夢は不満げに言う。
勇儀はまぁまぁ、と霊夢をなだめながら説明してくれた。
『ルールは簡単。私がとあるお題を3つ出すからその3つのうち2つ勝てればお前達の勝ちだ』
居酒屋で飲んでいた客がぞろぞろと集まり始めた。
勇儀は不敵に笑いながらどこからか取り出したのか巨大な盃で酒を飲み始める。
『さて、それじゃあ始めようか』




