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幻想異変録  作者: 凍曇
3章 争奪戦
31/151

31:相談

『こんな事が…』

『信じられないわ…』


 紫と菫子は戦慄していた。

 今でも目の前の状況が信じられない。


『ふふん、遂に時代が来たのよ』


 霊夢は鼻高々に言う。

 霊夢、紫、菫子は居間からこっそり外を覗いている。

 そう、賽銭箱にお金を入れた人を見ていたのだ。


『それで相談というのは?』


 霊華が誰かと話しているのが見える。

 どうやら相談があったらしく里の人が博麗神社に来たのである。

 本来であれば霊夢は対応しているのであるが今は小さくなってるため代わりに大人の霊華が巫女代理と名乗って対応しているわけである。

 何分間か霊華とと話すとペコペコ頭を下げながら里の人は階段を降りていった。

 姿が見えなくなると霊華は居間に戻ってくる。


『なんか里で変な噂が流行ってるらしいな』

『噂?よくある話ね』


 霊夢はあまり興味がなさそうに言う。

 どうやら賽銭箱にお金を入れただけで満足したようである。


『それが幽霊に取り憑かれる人が出たとか何とか』

『む、それは聞き捨てならないわね』

『それで狐憑きだの霊が取り憑いただので話題になってるらしい。それで不安になった人が藁にもすがる思いで相談しに来たんだと』

『ねぇねぇ霊夢』


 萃香は霊夢の裾をくいくい引っ張る。


『なによ?』

『これって霊夢の出番じゃね?巫女の仕事なんだからこれなら出番が増えるかも…』

『……!!!』


 霊華は紫を膝の上に座らせて話を続ける。


『まぁ一応誰か見に行ってきたらどうだ?一応相談されたからには形だけでも確認しとかないと』

『はいっ!!はいはい!!私が行くわ!』


 霊夢は両手を挙げて大きくアピールする。


『お、やっとやる気を出したなちびっ子』

『私の勘が怪しいと告げてるのよ…!』

『それは良いとして代わりに誰か保護者としてついて…』


 霊華は周りを見渡して言葉を止める。

 萃香は鬼だから里に出たら混乱を招くだけだ。

 他に頼りになる人といえば…


『あー…なら私が一緒に行きますよ』

『そうかい?悪いね』

『大丈夫ですよ。妹紅ちゃんは霊華さんと一緒にお留守番しててね』

『はーい』


 いい子いい子、と菫子は妹紅の頭を撫でる。


『それじゃあ支度したら出発ね!』



-人里入り口近辺-


『この女の人せっかく捕まえたのに連れ回すのですか?』

『エサがあった方がすぐ反応するじゃろ。悪いのおんぶなんかさせて』

『いえ、この人一人なら私的には構わないんですけどね』

『そうかそうか!流石じゃのう魂魄の嬢ちゃんは』


 笑いながら2人組が人里に入っていくのをフードを被った青年が長屋の屋根の上から見ていた。


『獲物確認っと』


 フードを被った青年は目を細めてそう呟いた。

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