3:異変の代償
-博麗神社-
『ど、どうすれば元の姿に戻れるか分かる紫?』
小さくなったチビ霊夢が困り果てた顔をして同じく小さくなってしまったチビ紫に話しかける。
『わ、私だって分かってたらこんな姿からすぐに戻るわよ! ……けど本当に困ったわね……。とりあえず部屋に戻りましょう』
『そうね……このままだと風邪引いちゃうからね』
-博麗神社・居間-
チビ霊夢は茶を飲みながらチビ紫と話し込んでいた。
あの赤い球はなんだったのか、そしてどうやったら元の姿に戻れるのか。
『ふと思ったんだけど紫の場合は能力で元の姿に戻れないの?』
『……その手があったわね!! 試しにやってみるわ!』
チビ紫は元気を出し能力を行使しようとする。[境界を操る程度の能力]を。
[境界を操る程度の能力]は境界と名のつくものならばほぼなんでも操れるの能力であるのでチビ紫は体の境界を操り元の体に戻ろうとしている訳である。
『これで……どうだ!』
チビ紫が能力を行使するとみるみる元の姿に戻っていく。
そしてついには完璧に元の姿に戻ったのである。
『や、やったわ! 元の姿に戻れたわ!』
『ナイス紫! 私も元の姿戻してちょうだい!』
『分かったわ! 任せてちょうだい!』
元の体に戻った紫が再び能力を行使しようとしたその瞬間、突然紫の体がまた小さくなった。
『あれ……? なんで紫また小さくなってるの……?』
『な……なぜ……私がまたこんな体に……!』
チビ紫はショックでガクッと膝をついた。
よっぽどショックだったのであろう。
紫がここまで落ち込むのは珍しいな、と霊夢は思いつつチビ紫に話しかける。
『ねえ紫? なんであなたはまた小さくなったの? 能力が効かなかったの?』
『……多分だけどこの体になってしまうと弱体化してしまうのね。それできっと私の能力が解けたんだわ』
『……なんですって? じゃあもしかして私も……!』
チビ霊夢は慌てて[空を飛ぶ程度の能力]を行使したが軽く体が浮かんだだけですぐに浮かべなくなった。
『そ、そんな……空が飛べなくなってる……!』
『どうやら能力持ちはこの体になると能力が弱体化するみたいね。だから霊夢も能力が弱体化してるんだわ』
『じゃあこれから私はなにかするたびに歩かないといけないの……!?』
『? そうね、能力がほとんど使えないからそうなるけど……。なにかしたのかしら?』
『めんどくさいわ!』
『え?』
チビ霊夢の回答に眉をひそめるチビ紫。
『だーかーらめんどくさいのよ!歩くのが!』
(何痛い事言ってるのかしらこの子……)
『今何言ってるんだコイツって思ったでしょ?』
霊夢に図星つかれて驚きながらも紫は答えた。
『よく分かったわね……。というかそりゃ思うわよ。歩くのがめんどくさいって流石にイタイわよ』
『イタイって言うなイタイって』
『いや、だって歩くのがめんどくさいってのは流石に……ねえ?』
『だって今まで空とか飛べたから歩かなくて浮かびながら移動してた訳だし……』
『どこまでもイタイわね……』
『だからイタイ言うなー!』
チビ霊夢は紫チビに向かって絶叫した。




