表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幻想異変録  作者: 凍曇
2章 天狗の山
25/151

25:「3分」

 人間離れした戦闘をかれこれ30分以上戦闘を続けている霊華と幻想天狗。

 二人の息はまったく上がっておらず大した怪我もしていない。

 早苗はその戦闘を遠くからずっと茂みから眺めていた。

 その時抱きかかえていた子供がう…、と唸って目を覚ます。


『あ、起きました?大丈夫ですか?』

『…ここは?』

『ここは守谷神社です。今は危ないからちょっと隠れてくださいね』

『…!!霊華は…あの子はどれくらい戦っているの!?』


 早苗は子供のあまりの気迫に少したじろぐが自分の答えをその子供に伝える。


『ええっと…たしかもう40分になるんですかね…?』


 子供は顔を青ざめると早苗の腕からスルリと抜けて幻想天狗と霊華との戦いの中心地に走っていく。


『ちょちょ!待ってください!危ないですよ!』


 しかし早苗の制止を聞かず子供は駆けていく。


『まっ…ああもう!』


 早苗は子供の後を追いかける。

 子供は霊華に向かって大声で呼びかける。


『霊華!!』

『…!』

『…?』

 幻想天狗が子供の声にピタリと動きを止める。

 それと同時に霊華も攻撃の手を止めた。

 そして幻想天狗はあごで子供の方を指した。


『霊華もうやめて!』

『って言っておるが?』

『…』

『時間切れよ!これ以上戦ったらあなたが…!』


 その時早苗が子供に追いつき、子供を抱きかかえる。

 子供がジタバタと暴れて早苗の腕から抜けでようとするが体格差があまりにもありすぎた。


『離して!早く止めないと霊華が!』

『落ち着いてください!今ここにいたらあなたが危険なんですよ!?』

『私はどうでもいいの!!早く霊華を…』

『紫』

『!』


 霊華はポツリと言った。

 その言葉に驚いたのは幻想天狗と早苗だった。


(紫さん…!?嘘全然分かんなかった…!なんで子供??)

(紫だぁ…?おいおいこいつ遂に年齢詐欺じゃなくて容姿まで詐欺しとんのか)


 霊華は紫にニカッと笑うと指を三本立てた。

 なんとも自信に溢れた笑顔だ。


『3分だけでケリをつける。それならどうだ?』

『…分かったわ。けど本当に3分だけだからね!』

『分かってるよ、まぁ見ときなさい。私の本気を見せてあげよう』


 早苗は自分の耳を疑った。


(3分!?いやいや無理でしょ!さっきまで互角に戦っていたのに3分で決着つけるのは早すぎないですか!?)


 どうやらそう思ってるのは幻想天狗も同じようで疑問を霊華にぶつける。


『おいおい、3分とは舐められたものじゃな』

『そうか?妥当な時間だと私は思うけど?』


 バチっと幻想天狗と霊華は視線をぶつけて火花を散らす。

 今のうちにと早苗は気絶している諏訪子と神奈子を介抱する。


『怪我は…少々酷いですが命に関わる傷はないですね』

『凄いわね、見事に全部急所を外しているわ』


 紫は早苗の腕にプラーンとぶら下がりながら言う。


『そこの緑髪の小娘!』


 幻想天狗は大声で早苗を呼びかける。

 早苗は突然大声で呼びかけれて驚いたがすぐに大声で叫び返す。


『なんですかー!?』

『そこの神様2匹をちゃんと安全な場所まで連れて行けよ』

『え?あ、はい…』

『そしてお主もな!こっからは本気でやるからのぉ…巻き込まれても知らんぞ』


 明らかに幻想天狗の雰囲気が変わった。

 今までヘラヘラしていた雰囲気から殺伐とした雰囲気が滲みでている。

 幻想天狗は錫杖をシャランと鳴らす。

 すると一瞬にして幻想天狗の服装が変わっていた。

 今までは僧みたいな格好をしていたが今はその上から羽織を肩に掛けており、顔には天狗の面、手には剣を持った天狗らしい格好になっていた。


『良いねぇ…ビリビリくるよ…!』


 霊華は深呼吸をひとつする。

 そして初めて取る構えらしい構え。

 そして霊華は吠える。


『我が力の真髄とくと見よ!!博麗奥義「夢想封印」!!』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ