表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幻想異変録  作者: 凍曇
2章 天狗の山
24/151

24:霊華見参!

 周辺に響き渡った轟音は山で反響した。

 天狗達もあまりの轟音に耳を塞いで苦しそうに表情を歪めている。


『凄い轟音だ…!これが幻想天狗様の力…!』


 大天狗は耳を塞ぎながらも雷が落ちた場所を見ていた。

 大天狗は考えていた。

 幻想天狗が結界を張っておけという意味はただ敵を逃さないためだけではなく、被害がこの山から出ないようにする為ではないのかと。

 何故そんなことをするのかは大天狗には想像もつかない。

 しかしその結界も数分前に結界班から上の結界が破壊されたと報告がきていた。

 もう壊れた部分は張り直したらしいが結界班動揺はしていた。

 何故ならわざわざ上空から何かしらの手段で結界を破壊し、この山に侵入したことになるからだ。

 わざわざ派手に破壊せずこっそり破壊して侵入する意図が分からない。

その時大天狗に話しかけてくる天狗がいた。


『お前は…』



-守谷神社-


『……』


 幻想天狗の顔から紋様が消えていく。

 静寂が周りを支配していた。

 しかしその静寂を破ったのは幻想天狗だった。


『何者じゃ』


 幻想天狗の視線の先には巫女服に似ているが少し違う赤い衣装に身を包んだ女性…霊華が立っていた。

 周りを見渡すと神様二人組は気絶している。


『うおお…!ビリっときたぁぁぁ…!』


 霊華は片手を抑えてプルプルと震えていた。


『いや…そりゃ雷に触れたら普通そうなるじゃろ…』

『ここまで痺れると思ってなかったんだよ…!』

『お前馬鹿じゃろ』

『はぁん!?どいつこいつもバカバカ言うなぁ…』

『いやだって…』

『人にそんなにバカって言っちゃダメなんですー!人間の常識だろうが!』

『そんな常識知らん』

『ええ…』


 霊華は肩をガックリ落とす。


(てか…本当に何者じゃ…?あの雷を拳で弾くとは…。人間離れしとるわ)

『さーて、聞きたいことがある』

『なんじゃ』

『お前が原因(・・)か?』

『いいや?残念ながらあれ(・・)に関しては我は一切関わってはおらんよ』

『…そうかい。ならこれで十分だな』

『ほう?』


 霊華は好戦的な笑みを浮かべながら構える。


『これで清々しくやれるってことよ!』


 ダン!と土の爆ぜる音が聞こえた。

 霊華がジャンプする際に思い切り足に力を込めて飛んだため土が爆ぜたのだ。

 だがそれでも幻想天狗のとこまで届かない。

 しかし、霊華は空中に足場があるかのように空中で駆けてくる。


『うお!なんじゃお主空気を踏みつけて走っておるのか!?』

『当然!』


 幻想天狗の所まで距離を詰めると途中でジャンプし幻想天狗の頭上まで霊華は飛ぶ。

 その頭上で霊華が拳を振り下ろすと幻想天狗は見えない何かに叩きつけられるように地面に叩き落される。

 ズン!と音ともに幻想天狗は地面に激突し土煙が激しく舞う。

 

『は、ははは!!あははははは!!!』


 笑い声とともにめり込んだ地面から幻想天狗が出てくる。


『空気を殴りつけて空気で攻撃してくるか!とことん面白い奴じゃの!』

『あなたもあれだけ吹き飛ばしておきながら効いてる様子が全くないわね』

『あの程度で傷つく我でもないのでな』


 その一瞬の出来事を草むらの茂みからこっそり早苗は見ていた。

 早苗の腕には子供が抱きかかえられている。

 先程霊華が幻想天狗の所に飛び出す前に早苗に預けていたのである。

 ちなみにその子供はまだ気絶しているのである。


『すっごい…武神か何かの類ですか?あれ…』


 思わず早苗は呟いてしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ