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幻想異変録  作者: 凍曇
1章 謎の異変
15/151

15:クリスマス! 後編

『んあ?』


 萃香が目を覚ます。


『おっと、コタツで眠ってしまったか…』


 部屋がまだ暗い所を見るとまだ夜中らしい。

 周りを見渡すと霊夢がスヤスヤと寝ている。


『うーん…変な時間に起きてしまったな…』

『なんだ?まだ誰か起きてるのか?』

『うん?』


 萃香が声のする方へ顔を向けるとそこには白衣を着た女性がいた。


『え?誰?』

『あー、えっとあれだ紫の知り合いって言えば通じる?』

『へー紫の知り合いねーなるほど』


 まぁあいつの知り合いだからロクな奴じゃないだろうなと萃香は思ったが口には出さない。


『で、質問の答えだけどついさっき起きちゃってさ』

『なるほど』

『で?お前こそ何してんの?』

『ちょっと夜風にあたっていただけだよ』

『じゃあ私は二度寝を決め込むから』

『私ももう一回寝るかな〜じゃっ』


 白衣の女性は手をひらひらと振ると寝室に戻っていった。



-朝-


『うぐぐ…重い…』


 朝一番に起きたのは紫だった。

 自分で起きたのではなく一緒に寝ている霊華のせいで起きたのだが。


『ちょっと霊華!足どけてよ!重くて動けないんですけど!』


 紫はジタバタするが両足のヘヴィースパイラルからは抜けることができない。


『後五分…』

『今離してよー!』

『後十分…』

『おい!なんで伸びてんのよ!』


 紫が不毛なやり取りをしていると襖が開けられ菫子が顔を覗かせる。


『さっきから何騒いでるんですか…?』


 寝ぼけ眼でポーッとしている菫子がヘヴィースパイラルに捕まっている紫の姿を認識する。


『…』

『そんな面白い顔をしなくても言いたいことは分かるわ。けどその前に助けてちょうだい』


 そんな訳で紫を救出した後(ちなみに思ったよりもガッチリと足に掴まれていたので最終的に萃香に助けてもらった)皆起きたので朝食を済ませ、しばらくすると訪問者が現れた。


『霊夢いるかしら?宴会をやると聞いたから来てあげたわよ!』

『きたぞー!』

『きたー!』


 そこにはレミリアと小さくなった咲夜、美鈴がいた。


『あら、三人だけで来たの?』


 紫がコタツから顔を出してレミリアに話しかける。


『いや、この子達が早く行きたいと急かすもんだから先に来たんだよ。もう少ししたら多分他の皆もくるさ』


 紅魔郷の面々が来たのを皮切りに次々と色んな、妖怪、人がぞろぞろと集まってきた。


『おーおー、色々といっぱいいるな』


 霊華が紫の隣で呟く。


『貴女にとっては知らない人ばかりかしら?』

『一部知ってる奴がいるがまぁそうだな』

『ここにいる皆は霊夢と関わって出来た繋がりよ。まったく良い時代になったわね』

『本当になぁ…昔の私ならここまでの繋がりは得られなかっただろうしな』


 と、しみじみと二人は語りながら宴会を眺めている。


『妖夢さんまで小さくなったんですか!?』

『そうなのよ〜お陰で世話役が私になって困ってるのよ。うどんげちゃんも大変ねぇ師匠が小さくなっちゃって』


『さぁ!ちびっ子共!お待ちかねのケーキだぞ!』

『すごーい!』


『じゅーすなくなったー!』

『はいはい今おかわり持ってくるからね』


ガヤガヤと段々賑やかになってきて会話が沢山飛び交っている。


『そういえばふと思ったんだけどこれは何の宴なのかしら?』


 誰かがポツリと言った。


『これはですね、外の世界では今日はとある祝い日なんですよ』


 菫子が中心で説明している。

 それを皆は酒を飲んだり、遊んだりしながら聞いている。


『それでこの宴会では決まった掛け声があるんです!』

『…乾杯とか?』


 幽々子が考えて答える。


『残念ですけど違います!答えはメリークリスマスです!』


『めりーくりすますって?』


 小さくなった美鈴が質問する。


『簡単に言えば挨拶みたいなものよ。それを言えばめでたいって事ね』

『なら、宴会では乾杯って相場が決まってるけど今回はメリークリスマスで良いんじゃないかしら?』


 紫が霊華の膝の上に乗りながら言った。


『そうね、今日はめでたい日らしいし』


 レミリアも賛同する。


『それじゃあ皆…』


 霊夢が続きの言葉を促すように言う。


『『メリークリスマス!!』』

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