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美神検定試験実施中?<幕間>
「サンプルが足りないわあ」
ジクルビクニアからの頼みを果たすため、ファーマミーアはその奇跡の指を動かしていた。
「ジクルもなんでこういうものがほしいのかしらあ」
実際のところ、ファーマミーアはジクルビクニアのことを嫌っているわけなはない。あの存在の矛盾した優しさに美すら感じている。
「別に暇だからいいけどお」
ファーマミーア自身はすでに試験を合格していた。後は赴任先を決めるだけだ。
引く手あまたな彼女が望む赴任先はただひとつ。
「ユーリの試験が早くおわらないかしら」
神として生まれたものにわざわざ試験をかす、理由のひとつ。赴任先を探すためである。
「でもわざわざうたかたの世界に花を咲かせたいなんて、ジクルも変わっているわあ」