目覚めました・・
ごく普通の高校生であった、主人公 如月美月と、如月結菜、高島隆二が、ある日の登校中に突然、異世界転生に巻き込まれてしまいます。
亡くなってもないのに神様の都合だけで、身体も、記憶もなくなっていく、生命としての種別さえも変わってしまった隆二はどうなるのか。主人公 美月を中心に話は続きます。
「雷鳴震剣!!」
ザシューー!
斬り倒される魔人
「獄炎弾!」
威力で、形も残らず吹き飛ぶワイバーンの群れ。
1人の魔法剣士が無双している。
彼には強い意志があった!
大切な人を護りに行く!
今考えると俺は、転生して直ぐから闘っていたのかもしれない。
旅立ちからは、激しかったな、、、
沢山の仲間もできたが失いもした。
出会い悲しみ楽しさ、俺の物語を聴いてほしい。
--- 目覚め -----
白い世界・・・
(あれっ俺はいったいどうなった?)
閉じた瞼越しに光を感じる。
転生の時に飛ばされた白い部屋での目覚めと違って暖かな、ぬくもりを感じ意識も次第にはっきりしてきた。
(ん・・・声がでないぞ)(汗)
手足も思うように動かせない。
意識と身体が合っていない。
必死に抗うが思い通りにならなかった。
(くっそ、、、どうなっている)
声なら出るか。
声に出してみようとしたが息も僅かしか吸い込めない。脈拍や呼吸も凄く早く感じた。
それでも何とか声に・・・
「おぎゃあ!」
( えっ!!! )
声が出たけど・・・
泣き声・・・
(もしかして赤ちゃんなのか?)
周りを確かめようと瞼を開けようとするが、あまりにも光がまぶしい。
それに、瞼を開く力もまだない。
何もできないまま俺はまた眠りについた・・・
◇◇◇◇
( !? )
お腹がすいたぞ。
我慢できない位の空腹感が襲ってきた。
そうだ俺は赤ちゃんだ。
赤ちゃんが泣くのはこういう時か?
ものすごい空腹。
でも自分では、なす術が無い。
やはり伝達手段は・・・・
泣くだけだ。
精神的には結構つらいよー (´;ω;`)ウゥゥ
「おぎゃーーーおぎゃーーー」
(お腹すいてます。助けてお願いーーー)
その時、もの凄い力で抱き上げられた。
でもそう感じるだけで実際は丁寧に扱ってくれているのだろう。
ブワッと上昇する感覚に驚いたのだ。
その後感じた柔らかな感触。
まだ周りの景色は認識しづらく目が追い付かない。
戸惑っている俺の口に何かがあてられた。
(すごい弾力と、柔らかさを感じた)
本能だろうか。
俺は自分の判断より先に思いっきり吸い付いた。
でも、吸う力が弱いのか物足りなさを感じ噛むように強く吸うと、ビックっとした感じの振動が伝わってきた。オレは暖かく心地いい美味しさを感じた。
次第に満たされていく・・・
ああ、満たされていく・・・
(はーーー)
満たされ落ち着いた俺は急に、ものすごく恥ずかしくなってきた。
前世の記憶で今しがたの状態が想像できたからだ。
◇◇◇◇
「おぎゃ!」
あれっおかしいぞ!
暫らくして気づいた事に衝撃を受けた。
びっくりして声は出ないけど、おもわず叫んじゃったよ。
(オレの記憶がはっきりしている!)
生まれ変わったら記憶が無くなるって言ってたよな。
これまでの記憶が鮮明に残っている・・
あのまま神達は忘れたのか?
あの神様達だし、もしかしてまたもやミスったのか?
いや・・・
やはり忘れたのだろうな。
それより、結菜と隆二はどうなった?
俺は転生の時に神が話していた記憶を辿っていた。
次々に疑問が浮かび上がる。
俺の性別は?
自分なのに確認できないな、、
二人と同じ時に生まれる事ができたのかな?
他にもなにか・・・
大事な何かを忘れているような・・・
そうだ確か封印されている悪だったか・・・
神に頼まれたからでは無いが強くならないと。
2人は記憶を消されているのを見た。
何も知らないで育つだろう。
俺には、それが不安だった。
俺は記憶が残ってる事を活かして、
結菜や隆二を守れるくらいに強くならないと。
◇◇◇◇
そう言えば俺の加護は?
魔法とか言っていたよな。
ここはどんな世界なのだろう・・・
考え込むと不安が身体に伝わるのか自然に落ち着きが無くなる。
思いの外、赤ちゃんの身体は繊細なようだ。
多分両手足が空を掴んでもがく赤ん坊状態だな。
あっ、赤ん坊だった。(-_-;)
もがく姿を見てか周りにいた人達が何か話だしていた。
でも周りの言葉が全く分からない。
今までに聞いた事もない言葉だ。
これから言葉を覚えるのか、、、大変だな。
聴こえてくる言葉は英語のようなアクセントだが、
語尾が上がる感じで変に思えた。
(めっちゃ覚えにくそう)
その時、直接頭に響いてるかの如く
アナウンスが流れた。
『スキル:言語理解が作動しました。
ロマニカ語を理解できるようになりました』
声と同時に、頭が割れるように痛く重くなる。
痛みが少し引き始めた時、、、
話し声がまるで日本語の様に聞こえてきた。
・・・
「カティはご機嫌斜めね~。
ミルクが飲み足りなかったのかしら。」
「ネリア様そのようですね。」
(カティ?俺の名前?)
それより努力無しで言語習得って、、、
異世界便利すぎだろう。
後、あのアナウンスは何だったんだ?
赤ちゃんだからか周りが見えにくい。
ようやく薄っすら周りが見えてきた・・・
目の前には、おっさんがいた!
俺のほほを揉んだり、突っついたりしだした。
「ほっぺ柔らかいでちゅねーー。」
「可愛いでちゅねーー。」
誰だこのおっさん。
かなりキモいぞ。
(人を勝手にぷにぷにするな!)
しかし残念ながら今の俺には避ける術も抵抗力も出来なかった。
「ネリア様、こちらにお掛けください」
(ピンときた)
とても恥ずかしくなる時間だ。
お腹も空いてる。
本能には抗えない、、、。
口がまた自然に吸っていた。
やがて慌ただしく動いていた俺の口は
ゆっくりした動きとなり、、、、
吸っていた所から自然に離れていく。
口を僅かに開けたまま満腹感に満たされていく。
だめだ眠いぞ。
自然と目が閉じていく、、、
「おや?!カティはもう眠くなってきたのかな
満足したみたいだ。」
◇◇◇◇
俺は赤ん坊だ!
それもきっとかわいい。
周りがみんな言ってるし間違いない。
(女の子でしょ?って言葉も聞こえる。)
・・オイオイ
数日の赤ちゃん生活で、ようやく置かれた環境が判ってきた。
俺は中世の物語で見たような部屋の中央にいる。
両親は商人のようだった。
(貴族って話だったかと思うが、変更されたのか?)
疑問に思ったが、さほど気には留めなかった。
ただ思うのは・・・
あの神様達いい加減すぎるぞ・・・
商人といっても使用人も居るみたいだ。
メイドさんがいる。
コスプレを思い出す程、すごく可愛い子だった。
ここだけは何故かデザイン的に日本を感じた。
(なかなかいいと思います。(//∇//))
裕福なのかな?
そうだ、それより気になる事がある。
魔力とか精霊とか言っていたよな。
(俺にも有るのか?)
魔力が気になり自分の身体に何か感じるものがあるか集中してみた。
すると明らかに此れまでは知らない力の源を感じた。
(これが魔力か?)
『回: そうです魔力です。
言葉が話せるようになると詠唱や、
念じる事で発動できるように成長します。』
( !? )
また頭の中でアナウンスが流れたぞ。
チュートリアルでもあるのか?
心で問いかけてみた。
(アナウンスさん?貴方は誰ですか?)
『回 わたしは創造神様の加護により生じた命です』
(この世界では、皆あるものなの?)
『回 いえありません。
同じ時に転生された御二方へ創造神様が身体強化と
成長の加護を与えられた事はご存知かと思います。
この時、隣におられた御主人様は加護こそ授から
なかったのですが、強い創造神様の御力が影響し
偶然に私が生まれました。
私はご主人様の中で共に過ごす身体を持たない生命
のようです。わたし自身、ご主人様に尽くす事で
喜びを感じてます』
急にたくさん言葉が来たぞ!
尽くす?
それより共に過ごすーーー!?
(よく判らないけど、ずっと見守ってくれてた?)
『回 そうです。わたしはご主人様が母胎内で
無事成長なさるのを見守ってきました』
そんなに前からずっと・・
助けられてきてたんだね。
(ありがとう)
『 えっ、、』
(これからもずっと見守られる感じなのかな?)
恥かしい感じもするぞ・・・
『回 私は普段はご主人様と繋がった別空間で、
ご主人様の成長を分析したり、気ままに過ごしたり
しています。
今回は、ご主人様に呼ばれているような感覚受け、
強くつながる場所まで出てきました』
よく解らないけど、ちょっとほっとした。
そうだ今のうちに聞いてみるか。
(アナウンスさん?あの時、神様が後から付けると
言っていた加護が、どうなったのか知っていまか?)
『回 運命神モイラの加護と、武神アレスの加護
が与えられています。
他の神はお忘れになったようです。』
『このため、創造神ゼノス様の記憶消去の儀も
執り行われませんでした。
その後、慌てて転生の部屋に戻られた運命神の
力により、ご主人様は無事転生されました。』
(魂が消える寸前か・・・・)
あの神様ら全然ダメ。仕事してないし・・
( 駄神め・・)
でも記憶があるし、かえって良かった気もする。
結菜や隆二を見つける為にも本当に助かったのかも。
運命神様と武神様・・・
忘れないでくれて、ありがとうございます。
(そうだアナウンスさんの名前は?
後、あの転生の部屋で神が言っていた悪について
何か知っていますか?)
『回 わたしに名前はありません。
呼名:アナウンスさんは全力で拒否させてください』
『 悪についての情報は今の所ありません。
私はご主人様から一定の範囲の方々の情報
を得ることができるようです。
また全部の情報を得られるわけではありません。
まだ情報が不足しています。』
・・・
『 今は、ご主人様の能力アップが何よりも優先と
思われます。ご主人様は、ご自分のステータス
をご確認することができます。』
(ステータス!)
異世界な感じのキターーーー!
(ステータスはどうやって見るの?)
『回 ステータスオープンと念じるだけで浮かびます。
ステータスは、御自身のみが御確認できます。
本人の意思が無いと他の人からはステータスボードは見えません』
・・・
『他の人のステータスは鑑定スキルで見ること
ができます。ご主人様は、鑑定スキルを有してい
るので一定範囲にいる方のステータスを覗き見る
事が可能です。』
( !! )
めっちゃ興味があるところきたよーー。
自分のステータスを直ぐに見てみたい。
こんな感じでいいのかな?
(ステータス オープン!)
念じるとともに、
SF映画や漫画のスカウター画像を見るかの如く
オレのと思われるステータスが浮かび上がった。
______________________
STATUS
名前: カティ ドゥー スターバル
称号 スータバル商会の次男。
転生者。
女性だったが胎内で性転換された者。
種別 人
性別 男?
職業 なし
年齢 0歳1か月
レベル 1
HP 5
MP 4
攻撃力 0
防御力 1
魔力 1
俊敏力 0
幸運力 5
知力 5
スキル: 鑑定1 火1 土1 風1 無1
ロマニカ語10
ユニークスキル アナウンスさん1
加護 武神の加護5 運命神の加護5
魔力と精霊神の加護御符1
_______________________
おいおいおいおい
突っ込みどころ満載のステータスが浮かんだよ!
女性だったが胎内で性転換された者?
なんで性別の男に?マークついてるの、、、
どういう事だよ大丈夫か・・・
ステータスの一般レベルが判らないけど
すごく低く見えるぞ・・・・
めっちゃ弱そう
赤ちゃんだしなぁー
(あれっ魔力と精霊神の加護が付いてる。御符?)
『回 結菜さんと隆二さんの御二方が加護を
受けた際についたようです。』
『ただし、ご主人様への加護は正常に加護されなかったようで特別な状態とおもわれます。』
( 特別? )
『解 御符を解析しました。今後の成長とともに
解放され加護に変化すると思われます』
いたれりつくせりだな、アナウンスさん
( まぁ よかったと考えるか )
『最年少でのステータス確認による補正特典が発生しました。各ステータスがアップします。』
______________________
STATUS
名前: カティ ドゥー スターバル
称号 スータバル商会の次男。
転生者。
女性だったが胎内で性転換された者。
種別 人
性別 男?
職業 なし
年齢 0歳1か月
レベル 1
HP 15
MP 14
攻撃力 10
防御力 11
魔力 11
俊敏力 10
幸運力 15
知力 15
スキル: 鑑定1 火1 土1 風1 無1
ロマニカ語10
ユニークスキル アナウンスさん1
加護 武神の加護5 運命神の加護5
魔力と精霊神の加護御符1
_______________________
『0歳児にしてはあり得ないステータスでしょう』
(ははは ありがたいけど・・・)
・・・ 判らないし
なんだか疲れた。
レベル 成長のあかし、種別でも大きく違い強さの参考にはなるが一致しない。
HP 体力。 0になると死亡する。
MP 魔力のスタミナ値、大きいほど魔力は長く使える。
攻撃力 攻撃の基礎値。これに武器やバフが加えられる。
防御力 防御の基礎値。これに防具やバフが加えられる
魔力 魔法の力が変わる。
俊敏力 素早さの値
幸運力 魅力値ともいわれる、幸運を招き入れる力になったり、人を引き付ける魅力値にもなる
知力 魔法や語学を覚えるための基礎能力
少しでも面白い、興味があると思っていただいた方。
奉仕の心がある方、気になった方。 是非とも ブックマークや評価をお願いいたします。
皆様のご意見をもとに、少しでも面白いものが提供できるよう尽力してまいります。
よろしくお願いいたします。