転生したら、いきなり消滅の危機
ごく普通の高校生であった、主人公 如月美月と、如月結菜、高島隆二が、ある日の登校中に突然転生に巻き込まれてしまいます。
神様の都合だけで身体も消され、記憶もなくなって、性別も変えられ、生命としての種別さえも変わってしまった。大の仲良しなのに、生まれる場所までも離れ離れになった3人は再び生きているうちに出会えるのか?
前半には美月の成長を画き、後半は一気に世界が広がり大きく世界に影響を与えていきます。
悪に立ち向かう主人公 美月を中心に話は続きます。
--- 転生?身体が消滅! -----
この物語の主人公
如月美月・・・・
神による身勝手な転生からはじまった
人生と身体を返せ!
自由気ままな転生でもなく
いきなり追い込まれてるじゃないか(怒)
濃く長く感じる日々がはじまった。
離れてしまった大切なひとに会いたくて
強くなる事で希望をつないだ・・・
成長を経て世界に飛び出したら
気付けば大きく世界を変えていた。
そんな物語の主人公である
美月は、富山の小さな町に生まれ育った。
家族は両親と妹の4人。
自然に恵まれ、食にも恵まれ平穏に暮らした日々。
ほのぼのっていう言葉が当てはまるような毎日だった、、
最初の人生の転機は、中2の時だった。
学校に居て授業中。
勢いよく開いた教室の扉の先に教頭先生と
親戚のおばちゃんがいた。
「美月、帰るよ、、、急いで!」
訳も判らないまま、ついていった先は病院だった。
走り込んだ廊下の片隅で妹の結菜が泣きじゃくっていたのが今も記憶から離れない。
これが両親との別れだった。
祖父母がすでにいなかった私たちを、母の妹(真理さん)が面倒を見てくれた。
優しい真理さんと、妹の結菜。
3人で暮らすことで少しづつ悲しみは癒えていった。
そんな事がありつつも高校2年生になった。
最近は、妹の結菜も笑顔が増えた。
そんな時に、、、
それが起こった。
たった二人の家族の俺達は
人生最大の転機に巻き込まれたのだ。
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俺の名前は如月美月男だ!
優しかった母がどうしても付けたかった名前らしい・・・・
大好きで全てが満点だった母。
だけど、この名付けだけは正直恨んだよ。
如月美月という名前で、何度周りから勘違いされたろう。
名前で揶揄われることも多かったし、男から勘違いの手紙を何度も貰った。
この時、、、この名前が運命も変えていくとは俺も知らなかった。
両親が亡くなってから3年、我が家にも笑いが多い日々が戻っていた。
全て真里さんが居てるれたから、、、
真理さんは苦労もしてか、少し痩せてきたのが気になっているけどね。
そんな日々の中。俺はいつものように登校していた。
真理さんと暮らすおれたちの家は、海沿いにある小さな一軒家でかなり古い。
冬は隙間風がきつく、家の中なのに重ね着していた。
海岸線を少し歩いた後、海側より広がる小さな町を超えた丘の上に、おれ達の通う高校がある。
結菜
「早くーおにーちゃーーん。隆ちゃん!おはよー」
いつものように最高のダチ隆二(高島隆二)と最愛の結菜(妹)と登校中だ。
隆二
「美月。今日は負けないからな。去年の雪辱を晴らす ww」
隆二は朝からテンション高めだった。
今日は母校でも大きな行事である体育祭が開催される。
俺の通う学校は、他校に比べ、ものすごく体育祭に力を入れていた。
去年も隆二たちと優勝を争って勝ったので、今年こそはっていう隆二の気合が少しうざい。ww
けど今年も勝つ。(笑笑。俺も変わらないか)
そんな登校中に、突然それは起こった。
地面にゲームでしか見た事がない魔法陣のようなが模様が浮かぶ。
この漁師町にはありえない光景だ。
驚きで、足も停まってしまったオレ達を魔法陣の光が完全に包み込んでいく。
眩しさで眼も明けていられなかった。
眼を閉じて片手で更にガードをした瞬間だった!
「ドン!」
強い振動を伴う大きな音と共に俺は意識が奪われていった。
◇◇◇◇
(あれっ。ここ何処だ?)
(そういえばあの魔法陣。あの後どうなったんだ?何か事故に巻き込まれたのか?)
気が付くと少し光を放った白い石壁でできた部屋にいた。
大きい部屋だが何もない。
中央には大きな階段が上に伸びている。天井も高く30m以上は高さがありそうだ。
その階段の上り口付近にオレは立っていた。
下に目を向けると、床も大理石の様だが淡く光っている。
(見たこともないな・・・綺麗な感じだ)
横を見ると結菜も隆二もいた。
声をかけたいけど出せなかった。
階段の踊り場に、スーーーという感じで突然4人が現れた。
(え、、、どこから?)
4人はその場に、少しふわりと浮いた状態で立っていた。
(おれたち死んだのか?)
4人のひとり、白髭が立派な爺さんが口を開いた。
中央右のおじいさん
「ようこそ諸君!選ばれし者達よ。君たちは亡くなったのではない。安心して聴いてくれ」
その横には、まるで中世の戦士のような、筋肉の鎧を纏ったような人がいた。
中央左の男性
「ここは転生の間である。」
( 転生? )
両端には、かなり綺麗な女性と、小柄で可愛い感じの女性がいた。
左端の女性
「あなた達は転生者として選ばれ、この部屋に転移されました。
これから生まれ変り第二の人生が始まります」
右端の女性
「あなた達の、これまでの記憶は全て失われます。
しかし恩恵として、これまで培った能力はスキルとして活かされることでしょう。
また、貴方達には神の加護を授けます。
今までとは異なる世界。我々が管理する世界で人生をやり直すこととなります」
3人 「・・・・」
(全く訳が判らない・・話が衝撃的で急すぎだ)
この突然現れた4人は、こちらの不安や戸惑いにも関係なく更に話を進めていく。
言いたい事が沢山ある。
でも、おかしいんだ。
今の俺は体にも力が入らず言葉すら発声できない。
立ってはいるが、感覚も乏しく立たされているようにさえ感じる。
生きてないって、こういう感じなのかとも思ったほどだ。
辛うじて動かせるのは、瞳の視点をわずかに変えれるだけであった。
右端の女性
「いま既に貴方たちの身体は消滅が進んで魂に還りつつあります。
少し不便ではありますが説明を聞いてくださいね」
3人 (どういうことだよーー!)
魂の叫び・・・・・・!
右端の女性
「怖がる必要はありませんよ。貴方達は此から異世界で再び生を受けます。
健康な新しい身体に魂は溶け込みます。貴方達は安全に成長できるよう貴族の子として生まれます。
また、それぞれ異なる国で生まれ、遠く離れる事でしょう。
もし、貴方達の運命や絆が強ければ、それぞれが引き付けあい。再び会えるかもしれません」
左端の女性
「結菜さんの転生先は既に決まっています。
受精後5か月が過ぎた母胎内に転生します。
かわいい女の子として生まれるでしょう。」
中央左の男性
「隆二さんの転生先もすでに決まっている。
受精後3か月の胎児に、、、複数いますね。
獣人の勇者として生まれるだろう。ウゥン」
3人 「・・・・・」
隆二(獣人!なんだよそれ!)
美月(おいおい獣人って言ったよな。)
動けないはずの隆二だが、ひきつって見える。
結菜と同い年になるのか?
兄妹では無くなる。遠く離れるなんて絶対に嫌だ。
記憶も無くなるってもっと嫌だ。
そもそも何故、おれ達なんだよ!
今の人生だって、これからだったし、まだ何もしていない!
夢の中にいる感覚のまま...感情の昂りは停まらない!
右端の女性
「3人の再会は約束されたものではありません。
むしろ会えない可能性が高いでしょう。
我々にも判らない事です。
最後に 美月さんの転生先ですが・・」
手元の書類みたいなのを凝視し俺の顔と書類を交互にみている。
(これはもしかして)
「美月さん、女性ではないのですか・・・・」
(やっぱり!)
少し経ってから
「美月さんの転生は、まだ決まっていません。
何年か遅れる事になるでしょう」
(おい!!書いてあったんだよね。
たぶん間違ってたんだよね!)
消えていく身体なのに心臓が高鳴る・・・
どういう事だよ・・・
ここで再び名前の禍か。
4人が少し屈む様に書類を見て話しだした。
(小声だけど聞こえてる)
「間違ってますよね」
「女性とばかり」
(やはり)
「むりやり付けるかの・・・」
(なにをつけるの!)
「きれいな子ですしもったないですもんね」
(誰?・・・)
「悩んじゃうね」
「悩むーー」
「ちょっと面倒だけど・・・」
(間違っておきながら、面倒というな!)
「数年待たせる?」
「でももう身体が消えていってますよね・・・」
「あと数時間で消滅しますね」
「すべて消えますね・・」
(・・・結菜の目に涙が・・・)
「でも時間はないし、説明だけでも進めましょう」
(スルー!?)
右端の女性
「コホン!では異世界での貴方達が活躍する事を
幸せになる事を願っています」
(おぉーーーーーーーい)
気になる事ばかり言って、話し切っちゃったよ。
右端の女性
「これからの貴方達には過酷なる運命が待っています」
(さらに爆弾・・・どんだけ)
「できるだけ早く成長し強くなる事を望みます」
(記憶消したら、その忠告忘れるんじゃ、、)
「私たちのミスではありますが世界の危機なのです」
「ウゥウン ゴホン」
(は?なんて言いました?)
「転生する世界には悪が降臨しています。なんとか封印こそされましたが、力をつけています。
このままでは貴方達が成長する前に封印は解かれ世界は混沌と破滅に導かれるでしょう。
もう10年もすれば、悪の使者達はあなたたちに気づき命を奪いに来るかもしれません」
「私たちが創造した世界を救うために悪を倒すため尽力をお願いします。」
3人 「!!!!!」
過酷な運命って何?混沌と破滅ってどういうこと?
命を奪いに来るって何涼しい顔で言ってんの。
一方的過ぎだろ、何なんだこいつらは!
中央右のおじいさん「我々は神じゃよ」
同時に他の3人 「我々は神々です・・・」
左端の女性神
「貴方達の想いや感情の高ぶりは最もな事でしょう。
心の声として聴かせていただきました」
(心の声?気になってたが、ずっと読まれた!? )
左端の女性神
「私は運命を司る神、運命神モイラです。
異例でありますが、多めに加護をつけ運気を上げておきましょう」
結菜と隆二が白く光る。
(俺光らなかったけど大丈夫?)
左端の運命神モイラ
「・・・・まだ転生先が、決まっていない美月さん。
加護はまだ付けれないので、忘れないようにしますね」
(フラグ!)
中央左の神
「吾は武を司る神。アレス。吾の加護も与えよう」
またまた二人だけが光る。
でも、、、この時僅かに何か来た感じがした。
右端の女性神
「私は魔力と精霊を司る神。
魔精神ミネルヴァ
私の加護により不自由なく暮らせることでしょう」
またまた二人が光る。
俺はこの時何故か少し暖かくなった。
(光らないけどね)
中央右のおじいさん神
「創造神ゼノスじゃ。吾の加護は全ての身体能力を
上げ成長を促すじゃろう。精進し文武を極め世のため尽力してくれい」
またまた二人が光る。
俺はこの時、何故か少し浮き上がった。
(ポン!)
左端の運命神モイラ
「これから、先に二人の転生にはいります。」
「記憶は無くなりますが、魂には変わりません」
創造神ゼノス
創造神のおじいさんは持っていた杖を高く掲げた。
「記憶操作の儀! ブツブツブツ 」
「新たな記憶の頁を与える!」
運命神モイラ
運命神の女性は、左の掌をこちらに向けて
「 転生開始 」と静かに発した。
その時、二人は大きめの光に包まれた後、徐々に姿が消えていった。
(二人が消えていく 結菜―――!)
光に包まれた結菜は首こそこちらに向けれないみたいだがずっと俺を見ているように感じた。
結菜が光にのみこまれ消えた後、その光は薄らいでいった。
4神「では頼みましたよ!」
スーーーーーッ
あれ 神たちも消えたぞ・・・
終わってませんよ!
(ちょっと!あんまりじゃないか神様!)
その言葉に何も返事はない。
ひとりポツンと残されてしまった。
誰もいなくなった部屋、、、、
(この部屋は寂しすぎるよ)
既にかなり薄くなってきている俺の身体。
(透けている。このまま消えるだけってないよな?)
消滅と言ってた言葉が浮かび続ける。
(動いて何とかしないと、、)
ひとり残ってますけどーー!
やがてモノを考える事もできなくなった・・・
目の前も白くなり感覚も奪われていく・・・
無くなってしまう感じのまま、
意識が奪われたのであった・・・・・
消滅するのか ・・・・・
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