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命を輝かせていますか?
夏の暑さが日に日に増してきた6月の終わりの日曜日、
その知らせは突然やってきた。
「病院についてきてほしい。」
3つ上の姉からの電話だった。
渋々了承し、深くも聞かず電話を切った私だったが、今考えればこの時の姉の声はどこかいつもと違っていた。
私は小学校で教鞭をとっている。教鞭をとるとはいいつつも、いまや鞭で教えることなど許されることもなく、鞭を飴に持ち替えて毎日問題が起きないように気を張り巡らせることに疲れていた。
そのため、遠方に住む姉からの旅費を出してくれるという条件での病院への同伴は魅力的な条件だった。