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エピローグ 五

 「そう、だったんだ…。美玲があの時の…。僕、あの時はっきり人の顔見てなかったから…。ごめんね気づかなくて。」

 美玲は、僕に全てを語ってくれた。そして僕は、猫を助けた昔の記憶を思い出した。

 「いいよかずくん。

 で、私思ったんだ。かずくんのおかげで、私少しだけだけど幸せになれた。だから私、今度はかずくんを幸せにしたい。

 私、光属性を持ってるんだけど、そんなのは関係ない。私は私の力で、大切な人を幸せにしたい。そう思った。

 それで、訊くけど…。

 かずくん、今幸せ?」

「うん、もちろん!」

僕はそう答える。

「僕は美玲のおかげで、大切なことを知ったんだ。美玲が、僕に人との関わりの大切さを、教えてくれたんだよ!そして、好きな人を守っていく強さも、教えてくれたんだよ!」

「そっか。なら良かった!」

「でも、美玲…。記憶、なくなっちゃうの?」

僕は、そこで気になったことを口にする。

 「うん、そうだね。

 医者の先生が言うには、私の光属性が完全に奪われた時に、その大切な人との記憶も奪われるらしいんだ。

 でもこの現象は、私だけに当てはまるものだから、かずくんの方には、私と過ごした時間の記憶は残るからね。

 でも、安心してかずくん。その時に、闇属性と光属性がお互いを打ち消し合って、かずくんの闇属性も、消えてなくなるらしいから…。

 これからは、友達だってたくさんできるよ!」

「そんなの嫌だ!」

気づいたら僕は、叫んでいた。

「僕には美玲が全てなんだ。属性なんてどうでもいい!友達なんて他にいらない!だから…、美玲の中に、僕との想い出がなくなるなんてやだよ!」

すると美玲は、僕に微笑みかけながらこう言う。

 「でも私、死ぬわけじゃないよ。ただ、かずくんとの記憶がなくなって、お互いに属性がなくなって…。それで、私たちは普通の男女に戻るだけ。」

美玲の語りは続く。

 「私、周りに人は多かったけど、本当に好きな人には、巡り合えなかった気がする。

 でも、私は見つけたよ!世界中の人の中から、たった1人、かずくんを見つけたよ!

 だから今度は、かずくんが私を見つけてくれる?

 かずくんとの記憶がなくなった私を見つけて、もう1度付き合ってくれる?」

「分かった。僕は美玲のことが好きだ。だから、たとえ美玲の記憶がなくなっても、何があっても、僕は美玲、君を絶対に見つける。それで、今度こそ君を、絶対に幸せにしてみせる。」

気づけば僕と美玲の目には、涙が光る。

 「ありがとうかずくん。じゃあ私、旅行から帰ったら病院行くから、そこで私の記憶は終了だよ。

 最後に…いっぱい想い出作ろうね!」

「分かった。」

その後、僕たちはいろんなことを語り合った。それは、「美玲」との時間が本当に最後なのか疑わしくなるような、濃密な時間であった。

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