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アイドル来襲

「アルク、こんな所に居たのかい? ようやく見つけたよ」


俺とラーサーとベルバアルで激しいバトル(ババ抜き)をしていると声をかけられた。ちなみにバトルの報酬はレア素材を入手した際のガットへの依頼優先権である。


そんな負けられない戦いに水を差した無粋な野郎が誰かというと・・・


「なんだ、ラングか。お前こそどこに行ってたんだ?」


そこには宴が始まってそうそう、どこぞへと行ったラングの姿が。きっとコイツも俺と同様に情報収集も兼ねてあっちこっちに顔を出していたのだろう。


だが、今のラングの言葉からすると俺を探していたようだが・・・?


「まあ、色々とね。ただ、途中で()()から連絡があってね。迎えに行っていたのさ」


「彼ら?」


良く見るとラングの後ろに二人、どうにも見た顔の男女がいる。


「アルクさん! 先日ぶりです!! ポロンです!!」


「ミューズで~す♪」


そう、その二人というのは、このゲームの公式アイドルでもあり、先日のバトルトーナメントで司会を行っていたポロンとミューズだった。


リアルでもアイドルなだけあって、周囲が騒がしい。きっと二人のファンとかもいるのだろう。それでも詰め寄ってこないマナーの良さはゲームの世界だからか、よく訓練されているからなのか。


「ようこそ、二人とも。歓迎しよう・・・と、言いたい所だが、随分急だな?」


この二人とは、少なくともゲーム内での個人的な接触は無かったはずだ。とは言っても、この二人の中身はリアルで昔、縁があった子たちだというのを最近知った(おまけ小話 アルクとラングとガット 参照)のでまったく無関係ではないのだが。


「ハハハ! ラングさんから、アルクさんが昔世話になった()()()だと聞いて挨拶しようと思ってたんですよ!!」


そうか、ラングから聞いたんだな。他人にプライバシー情報を話すのは色々と問題になりそうだが、この二人は元々古い知り合いだから問題ないだろう。


二人とも現役アイドルで忙しいだろうし、接点と言えばこのゲーム内ぐらいでしか持てそうにないしな。


「一応、他にも用があったんですけど~、それにかこつけてきちゃいました~♪」


・・・ミューズさんや。それは思ってはいても口にしちゃあかんやつですたい。って用?


「用ってなんだ? 正直、思い当たらないんだが・・・」


昔話しにきたならともかく、現役アイドルが俺に何の用があるっていうんだ? わからないことは本人に直接確認するのにかぎるんだが・・・答えたのはなぜかラングだった。


「それなら今、ロゼが準備してくれているよ・・・ほら、舞台のほうを見て」


そう言われて俺たちは舞台の方を見る。舞台の上空には巨大スクリーンのような物が投影され、そこにはSeven(セブン) World(ワールド) Online(オンライン)というタイトルとPVというサブタイトルが。


「・・・PV?」


ロゼさんがマイクでこれからPVを上映すると宣言したので、会場中の視線がスクリーンに集まる。


「そうです! このゲームがリリースしてから三ヶ月、先日のバトルトーナメントも終了してこのゲームがどんな物なのか大分浸透してきましたので・・・プレイヤーさんたちが活躍するPVを製作したそうです! 明日公開なんですよ!!」


プレイヤーさんたちが活躍するPV・・・って俺たちがPVに出てるってことか? それって肖像権とか大丈夫なの? ・・・あ、ゲームのアバターだから肖像権はゲーム会社にあるのか。たしかそんなことが利用規約に載ってた気がする。


「ぶっちゃけ~、トーナメントでの皆さんのご活躍がすごすぎて~、PVにしちゃえ! って感じで動いたそうですよ~。一プレイヤーでもここまでできるんだっていう指標になるとか~・・・」


・・・ぶっちゃけ過ぎ。だが言いたいことは分かる。


運営が用意した()()()ではない、プレイヤー達によるガチの超絶バトルを見せられたら、確かに自分も、となるだろう。


問題はそのPVをなぜ、今、俺たちに見せるのか、だ。


「トーナメントを盛り上げてくれた皆さんに、一足先にだそうです」


「ほんと~は~、メールで送りつけるだけだった見たいですが~、丁度良い所に皆さんが集まっているということで~、私たちが直々にお届けに来ました~」


なるほど、先行上映みたいな感じか・・・二人がわざわざ来る必要は無かった気がするが、用にかこつけて、と言ってたし突っ込まないでおこう。


「あ! 始まりますよ!!」


ポロンがスクリーンを指差すと、そこに映し出される映像が切り替わった。


どうやら始まるらしい。ラングたちも席について一緒に鑑賞することにする。


・・・それは良いが、なぜポロンとミューズは俺の両隣に陣取るのだろうか。強制退去させられたベルバアルは・・・まあ、どうでも良いか。


PVは・・・7つの世界の紹介から始まり、各世界でできる事を紹介している。


【武術界】で、剣から斬撃を飛ばして敵を倒しているシーン。


【魔法界】で、火水風雷光闇氷土などなどの【魔法】を一斉発射しているシーン。


【機甲界】で、空飛ぶバイクに乗りながら銃を乱射しているシーン。


【幻獣界】で、【眷属】と共にモンスターに立ち向かうシーン。


【精霊界】で、【精霊】たちと戯れながら畑を耕すシーン。


【神仏界】で、【天使】たちを引き連れた神様が降臨するシーン。


【人間界】で、水着を着た美少女たちが海辺で戯れるシーン。


・・・最後だけなんか違わないか? できる事っていう意味では間違いないんだが・・・


この時点までで映像に出ている人物たちは俺の知らない人たちだった。・・・見た感じ初心者装備っぽいがスキルをそれなりに使えていたので、ゲームを始めて少し経った位のプレイヤーかな。少なくとも運営が用意したNPCではないっぽい。


続いて場面が切り替わり、今度はバトルトーナメントの様子が映し出された。


会場の内外で溢れる人、人、人。さらに出店で出される料理の数々・・・一見するとリアルでもありそうなお祭りの様子だが、規模が違う。


超巨大なスタジアムと、それを埋めつくすほどの観客。


そして舞台上で戦うプレイヤーたち。


あ、今俺が映った。一回戦で世紀末なヤツラを一掃するシーンだ。・・・このシーンが使われるとは、あのモヒカンたちも災難だな。南無。


場面は次々と切り替わっていきトーナメントの名場面を次々と映し出していく。


その中でも多いのはやはり最終戦まで勝ち残ったベスト16人の戦闘シーンか。


俺がヴァラットの【兵器】対決をするシーン。


【天使】のアテナが【聖剣】を持ったラーサーと対峙するシーン。


アルマとエルザリートが派手な【魔法】を撃ち合うシーン。


俺がミーシャ率いる【眷属】軍団に立ち向かうシーン。


カオスとベルバアルが派手な剣の打ち合いをするシーン。


などなど・・・


最後は【真姿解元】で姿を変えたカオスと、【精霊憑鎧アーマー・ポゼッション】で派手な鎧に身を包んだ俺が激突するシーンで幕を閉じた。


途端に湧き上がる歓声と拍手。


確かに良くできたPVだったな。特にトーナメント部分は良いシーンだけ抜き取ってるから、中々派手で見栄えのする出来栄えだ。・・・ちょーっと俺の出番が他のヤツラに比べて多かった気がするが。


「PV製作班がここ数日、徹夜で仕上げたそうですよ。明日、公式ホームページで一般公開されるそうです。その他、テレビやCMでも紹介される予定ですね」


・・・それはご苦労様、だな。きっとトーナメント熱が覚めやらぬうちにって頑張ったんだろうなぁ・・・だが、出来ればもう少し俺の出番は減らして欲しかったでござる。


・・・いや、待てよ? アーテルやアウルのかっこかわいい姿が世界に発信される事を考えると悪い事じゃないのか? ならば良し! もっとやれ!!(親ばか発言)


「あれだけの~強敵たちの中で勝ち残って優勝しちゃうなんて~さすがアルクさんです♪」


そういって俺の腕に抱きついてくるミューズ。現役アイドルに抱きつかれるとは中々貴重な体験だな。


「・・・随分と楽しそうね、アルク?」


「・・・本当に楽しそうですね?」


・・・そして、なぜかこの場に現れるアテナとアルマ。


しかも二人の後ろに、なんとも言えない般若のようなオーラが浮かび上がっている。


このゲーム、演出過多だよなぁ。


・・・一言言わせて貰えば・・・俺は悪く無い。


(*・ω・)*_ _)ペコリ


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