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異世界でB地区の神様になったけど、誰にも言えない  作者: フカヒレさん
第四章 金と恩とおっぱいと
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朝の日課※(旧タイトル非乳三原則)

 

 ガツンと、手から樫の木剣が弾かれて飛んで行く。

 その行方を見届ける前に、俺の目の前に木剣の切っ先が突きつけられた。


「……参った」


 諸手を上げて潔く降参する。言い終わると同時に、木剣が牧場の柔らかい土に突き刺さる音がした。


「どうした? 隙だらけだったぞ?」


 赤い髪の勝者は剣を下ろした。額に浮いた玉のような汗を拭い、呆れるようなからかう様に笑う。

 彼女は王都を守る第二騎士団の副団長にして、このB地区一番の新参、メリーベル・ファイエル・グレイだ。

 年齢は19歳、92のFカップという見事なバストの所持者だ。


「お前ほどじゃねーよ……」


「ん? 今なにか言ったか?」


「いいえ特に何も」


 落ちていた訓練用の剣を拾い、土埃を払った。

 メリーベルは怪しむような目をしていたが、その気配も直ぐに無くなり、木陰に置いていた牛乳瓶へ口を付けていた。

 俺もそれなりに上達してきたと思うが、まだまだメリーベルにもリリミカにも及ばない。今も実戦形式で仕合ってみたのだが、為す術なく完敗。

 でも、言い訳をさせて欲しい。

 目の前でチラチラプルプル……集中出来るわけないだろ。


 何がって、もちろんおっぱいですよ。


 流石に寝巻きから動きやすい格好に着替えてはいるが、彼女の格好はちょっとどうかと思う。

 上半身はチューブトップに肩紐の細いタンクトップを着ているだけであり、下半身は太もも丸出しのホットパンツだ。


 おっぱいを丸く囲うだけの赤いチューブは、見てるだけでハラハラしてくるし、もともと丈が短いのか乳房に引っ張られているのか、タンクトップの裾はヘソやウエストを隠そうともしない。

 オマケに激しい動きの中ではおっぱいバルンバルンだし、チューブトップも直ぐにズレる。

 その度に「少し待て、ちょっと位置が……よし、もう構わんぞ」ってパイポジを治すメリーベル。

 これで集中できるとするのなら、ソイツはお釈迦様の生まれ変わりだろう。もちろん俺は違う。


「こらー! だらしないぞー! たまにはベルんから一本とって見せろー!」


「うるせー! 邪魔すんなら、飯の支度でもしとけ!」


 離れたところから楽しそうにヤジを飛ばすリリミカも大概危険だ。

 亜麻色の短い髪に猫のような水色の瞳。快活な美少年のようにも見えるが、彼女はクノリ家という王国最大級の大貴族の次女だ。

 例によって薄いキャミソールに、ナイトウェアのショートパンツ。水着の如き露出だが、水着は肌に密着しているからまだ安心だ。


 ノーブラにキャミソールという鬼に金棒的なコンボは、童貞だろうが非童貞だろうがことごとく狂わせるに足る。

 最近朝でも暑くなってきたから汗でも透けてしまうし、ちょっとした拍子に胸の形や、その先端が上の方や裸の脇の方から見えそうになる。

 なにお前、チラリズムを極めようとしてんの?

 この間なんて、突風でリリミカのキャミソールが捲れてしまい、それに気を取られた隙にメリーベルの一撃を脳天に受けてしまった。


 結果、乳首の目撃も勝利も得られなかった。ちくしょう。


「ムネヒトさーん! がんばってくださーい! 前より、ずっと上手になってますよー!」


 そんな応援をしてくれるのは俺の女神、ミルシェ・サンリッシュだ。

 栗色の髪と琥珀色の優しげな瞳をした少女。このサンリッシュ牧場の一人娘で、先日17歳になったばかりだ。

 彼女らの中では最も露出が少なく、寝巻きは薄い黄色の長いシャツに長いパンツだ。全く以って健全である。

 しかし、露出の度合いが必ずしも色気に比例するとは限らないらしい。


 シャツの一番上のボタンが閉まらずVの字に肌を見せ、二番三番四番のボタンの隙間から肌色の谷間見えている。

 105センチのMカップという、あまりに豊穣なバストは狭い布の牢獄を蹴破らんばかり。ボタンとボタンの間が数字の8を連ねているように見える。

 更に腕を振ると例によって裾が捲れて、白く艶々したお腹がチラリズム。V88と来ておヘソ。なんの暗号だ。


 まだ太陽も山肌から離れ切らない早朝、メリーベルの日課である素振りが終わった後に俺は彼女に剣を習っていた。

 格闘術(と呼べるほど整然とした物かはともかく)はバンズさんに手ほどきを受けていたが、剣の扱いにういても知っていた方が良いと云う事になり、メリーベルやリリミカから基礎を習うようになった。

 特にメリーベルはリリミカの剣のコーチでもあったし、ほとんど毎日のように共に剣を振るう事になった。


 余談だが、魔術も習ってみたいと口に出したところ一悶着あった。


『魔術だったら、最初に氷系統から覚えた方が良いわよ! 氷ってのは、水魔法の親戚みたいなもので、いざと言う時は川から綺麗な水をろ過したり、直接魔力から生産したりして飲用する事もできる優れものなんだから!』


『なるほど……水は大事だもんな』


『それに、氷の眷属をビュンビュンとばして戦う近接戦闘系とか、万能じゃない? カッコよくない?』


『か、カッコイイ!』


『待て。バリエーションの為に魔術を覚えるのは賛成だが、まずは炎魔法を叩き込むべきだ。魔術の心得が無い者でも覚えるのが比較的容易だし、この間の狩猟祭だって、焚き火や食事に困らなかったのは火に依る所が大きいだろう?』


『だな……夜は暖かかったし、弱いモンスターなら寄って来なかった』


『それに、お前には両鉄拳に炎を纏わせて戦うスタイルが似合うと思うんだが、どうだ?』


『…………嫌いじゃないぜ!』


『いやいや、どう考えても氷でしょ! 長所を高めるより、弱点を補う方がより高いレベルで活躍できるんじゃない? 遠距離や防御面を強化するのが先だと思うけど?』


『素人のムネヒトに、最初から器用さを要求する魔術を教えても負担になる。その点、火は灯すだけでも威力を発揮できる』


『……』


『……』


『……あの、二人とも?』


『……こうなったら、ムネっちにどちらが良いか訊いてみようじゃない』


『良いだろう。だが、尋ねる意味はあまり無いと思うがな』


『奇遇ね、私も同じ気持ちよ』


『……………………』


『さ、氷魔法()? それとも炎魔法(あっち)? ベルんを気にせずに言いなさいよ』


『遠慮せずハッキリ言うといい。なに、私も後でリリミカにフォローしてやるから』


『…………あ、そうだ。サンダーブラザーズに師事して雷魔法は――』


『『は?』』


『――は、最後で良いかな。うん』


 俺がひよった為この話は流れた。二人とも自分の得意な魔術に対する意地があるらしい。


「そろそろ朝食にしますよー!」


 落ちた木剣を拾い、もう一度と構えたところで別の声がする。バンズさんと一緒に朝飯の支度をしていたレスティアだ。


 こちらのだらしない格好に比べ、彼女は既にきちっとした仕事着……第二騎士団事務員の格好だ。

 白いシャツを内側から押し上げる膨らみは、贋物と分かっていても一瞬目を奪われる。

 この偽りのGカップは、いったい何人の男達を色んな意味で勘違いさせたのだろうか。意中の人(バンスさん)に近づきたいが為の努力とはいえ、そう思わずには居られない。


 彼女はリリミカの実妹でありクノリ家の長女だ。リリミカとの歳の差は十ほど、身長差は数センチ、バストは同じ78のBカップ。遂に妹に追い付かれたと、嘆いていた。

 最近は伸び悩んでいるのが、俺とレスティアの悩みでもある。

 何か良い手は無いものだろうか。


「どれ、此処までだな。ムネヒト、あー……()()()()()()だから少し待っててくれ」


 剣を下ろし、彼女はやや顔を赤らめて言ってきた。


「……ああ、分かった」


 事も無げという風に言う。演技力もだいぶ達者になってきたと思う。


「ちゃんと10分だけだからね? 昨日しなかったから、今日は倍とかも無しよ?」


 リリミカがそう注釈し、ややジト目でミルシェの方を見た。ミルシェの方は視線を逸らし鼻歌を口ずさんでいた。


 ※

 メリーベル、おっぱい中

 ※



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アリューゼ様、度々の感想誠にありがとうございます!

お楽しみ頂けるのでしたら幸いでございます!

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