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第一話 小さな少女 告白される?




とりあえず、一話スタート!

…いいのかな?こんなので…

四月の半ばのある日、校舎裏で―





「初めて見掛けたときから好きでした!付き合ってください!」




……なんだか最近、呼び出されて告白される事が多くなってきたような気が……。





私、天崎 冬花がこの、呼び出し告白を受け始めたのは、二週間程前。

――つまり、この学園の高等部に入学してすぐの頃からだった。



入学式で、私は外部新入生代表挨拶を頼まれていた。




頼まれたからには一生懸命やろう。




そう思って当日、それに挑んだんだけれど……






* * * * * * * * * * * *








入学式の大まかな流れは、まず、校長先生の挨拶。その後、在校生代表、つまり生徒会長の歓迎の言葉。

そして、外部新入生代表である私の挨拶、最後に内部新入生代表の挨拶、という進行だった。



生徒会長の挨拶が終わって、次は私の番。

私は緊張していた。




そして、壇上にあがってから、私は大きな失敗をした。






生徒会長は、とても身長の高い人で、2mくらいあった。


そんな人の挨拶の後となると、当然、マイクスタンドは長く伸びたままで、マイクは非常に高い位置にあった。



134cmの私では、背伸びして、手を伸ばしても届かないくらいに高いところに。





ひどく緊張していた私は、冷静な判断力を失っていた。

マイクスタンドの伸縮方法もわからず、焦りながらマイクにむかって手をのばし、ピョン、ピョンと跳び跳ねていた。






私は必死だったんだけど、周りの人達は、微笑ましい、と言わんばかりの緩んだ顔でこっちを見るだけで、だれも手助けはしてくれなかった。




それをみかねた教頭先生が、壇上に上がって手助けしてくれるまで二分間ものあいだ、私は、マイクと格闘していた。





* * * * * * * * * * * *





「元々、半端ないくらいの美少女なのに、あんな愛くるしい姿見せたらどんな男でも一撃必殺!でしょうね…。」



と、従姉兼幼馴染みである玲ちゃんは冗談交じりにそう言う。




私はごく普通の顔立ちなんだけどなぁ…、童顔だし…幼児体型だし…。






で、そんな普通の女の子である(筈の)私にとって、ここ最近の告白ラッシュは予想外のもので。

しかも、素直に喜べない事情もあるわけで……。





* * * * * * * * * * * *





「えぇーっと……ゴメンナサイ。

私には好きな人がいるのであなたとは付き合えません…。」


と、最近はもう言い慣れたセリフを残して立ち去ろうとした…












――のだけれど。






「ちょっ、ちょっと待って!!」


と、告白してきた男の子に、腕を掴まれる。



――掴まれた?…やだ!やめて!



「!…っいやぁっ!!」



とっさに、掴まれた腕を振り払う。


突然の、私の拒絶をうけ、その男の子は呆然としていた。




……ああ、やっちゃったぁ…。







「あっ…ごめんなさい。突然触られてちょっと驚いちゃって…」


と、苦し紛れに誤魔化して、相手が呆然としているうちに、その場から逃げ出した。






――そう





私は、男性恐怖症気味なんだよね……。




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