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妹の話


兄はもしかすると両親に愛されなかった自分が嫌いだったのかもしれません。


兄は何度か死にたいと漏らしていたことがあります。大量の睡眠薬を飲もうとしたのを私が止めたことがあります。表面上では笑っているんですけど、ふと一人になると別人のように暗い顔をするんです。


それでも兄は穂香さんと出会って変わりました。昔の兄のように明るくなりました。恋をしてこんな自分でも好きになってくれる人を見つけて幸せだったんだと思います。生きようと思えるようになったんだと思います。私はそんな兄を見て安心していました。


今ふと思い出したことがあります。兄の死を教えてくれたのはアラックスさんです。

そいつは矢代さんを監禁したゲームマスターのアラックスです。

「兄はなぜ死んだんですか?」

私が何度聞いても死因は絶対に教えなかった。その理由が今になってようやくわかりました。


自分が殺したようなものだ、なんて言えないですもんね。アラックスのせいで兄は殺人モンスターにさせられた。もし人狼ゲームで兄が人狼をやり続けてずっと勝ち続けてきたなら兄はもう昔の兄ではなかったんでしょうね。正直なことを言うとそんな兄に会わなくて良かったと思っています。


「お前は一人じゃないからな。辛くなったら逃げていいんだぞ。空からいつでも兄ちゃんお前を見てるから」


「どうしたの?お兄ちゃん」


「サクラ、孤独と友達になれ」

 

それが兄と交わした最後のメッセージでした。


兄はアラックスを止めようと考えていたんじゃないでしょうか。そんな気がするんです。

そうすることで兄は人狼から解放されると思った。兄には大事な穂香さんが居たから。でもそうはならなかった。

本当に愛し合っていた二人ならそうなるはずなのに。


なぜかって?


それは兄が本当のクズだったから・・・。 







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