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兄は人狼④-3


「それでは話し合いを続けてください」


「なあ、どういうことなんだ?」


「・・・横浜がいない」


「最終日が来たってことは、ただのつまらない男が人狼だったってことだ。でなきゃ人狼チームが勝ってる」


「・・・そ、そうか」


「横浜は恐らく本物の霊媒師。今ここにいるのは三人。全員市民って名乗ったオカッパ、アラマノ、俺、この中に必ず人狼がいるはずだ。ケタケタ」


「お前じゃねぇのか?」


「あのな、俺はとんでもないリスクをしょってんだ。あの状況で本物じゃなかったらでるわけないだろ!」


「よくわかんねぇけどよ」


「アラマノはなんで市民て出たんだ?」


「カードに市民て書いてあったからだ!」


「俺もそう書いてあった」


「市民が二枚あったなんてことはないよな?アラックス」


「その可能性はありません。むしろ私は全員に死んでもらいんです。人狼カードを増やしても市民カードは増やしません」


「さてはオカッパ、お前が人狼か?」


「なんで俺が、お前じゃないか・・・」


「俺はアラマノか、ただのつまらない男を疑ってたんだけど、お前しゃべんないくせに急に市民とか言いはじめるから。ケタケタ」


「それは・・・」


「最後は俺に投票してたよな。あの流れはただのつまらない男でよかった。ケタケタ」


「俺は最初からお前を疑ってるよ。足並みそろえなかったし」


「足並み足並みうるせーな!こっちは命かかってんだ。ただのつまらない男とアラマノのコンビは絶対ないんだよ。お互いに投票してるんだから。ケタケタ」


「俺からするとケタオかオカッパを人狼とみてるがな」


「それは違う!ただのつまらない男とオカッパが人狼。アラマノが狂人ということになる。こりゃかなりやばい状況だぜ。ケタケタ」


「ふざけた笑い方する奴には悪いが、俺の推理はこうだ。ただのつまらない男が人狼ということは殴りあってる俺は市民。一番最初に市民だと告白したのは誰だ?俺だよ。みんなが疑心暗鬼になってる中、俺だけが告白した。本物じゃなきゃそんなことすると思うか?」


「なにを言って」


「割って入って悪いけど、ケタオもアラマノも間違ってる。本物の市民は俺だ。最初にアラマノが市民って言ったのは驚いたけど、狂人だってすぐにわかった。人狼ならそんなリスクは負わないし、地味に黙ってるのがセオリーだから。ただのつまらない男が占い師って言ったのは自分が狂人だと思わせるため。狂人を追放したところで市民の数が減るだけで人狼側には痛手はない。ま、無意味に殺されるの嫌だろうけどね」


「狂人は相手にされないから追放もされないと考えたのか。ケタケタ」


「そろそろお時間です。それでは皆様投票してください。最後ですので理由は結構です。アラマノから」


「うーん・・・難しいな。お前ら二人とも俺の真似っ子だからな」


「アラマノさっさと決めろ!ケタケタ」


「お前に入れる」


「なんで俺なんだよ!ケタケタ」


「生意気か生意気じゃないかだ」


「気分で決めんなよ!ケタケタ」


「ふざけた笑い方しやがって」


「では、オカッパ投票してください」


「じゃあ、この流れでケタオに」


「はあ?」


「ごめん」


「いや・・・ちょっと待てよ!おかしいだろ!アラマノの気分次第じゃねぇか!オカッパも流れ流れってテメーの意志はねぇのか!」


沈黙。


「言っておきたいことはそれだけですか」


「お前ら終わりだよ。はいはい、終わりました。勝てる可能性はあったのにな。もっと骨のある奴らかと思ってた。ケタケタ」


「みんな骨はあるよ。骨のない奴、連れて来いよ!バーカ」


「・・・こ、これだからろくでもない連中とは付き合いたくないんだ。一応遺言として俺はオカッパに投票しておく。さよなら、ケタケタ」


「変な笑い方しやがって」


「最後に一言だけ。言い忘れたんだけどさぁ、昔いじめー」


「店長」


銃声。


「・・・」 


「殺しやがった・・・」


「おめでとうございます。人狼チームの勝利です」


「勝った・・・」


「マジか」


「おめでとうございます」


「アラマノ狂人だった?」


「やっぱりお前が人狼だったか。もう一人はただのつまらない男ってことか?」


「そう」


「アラックス、帰らしてもらうぜ。まだ仕事が残ってるんだ。あと一億円ちゃんと振り込んでくれよ」


「それはまだできません」


「なんでだよ!」


「お二人は今、友人を亡くされて悲しいですか?」


「ぜんぜん悲しくない。俺は仕事のが大事だからな。いやお前は別だよ、付き合いが長いからさ。他の奴らとはそんなに仲良くないしさ」


「俺は一応みんな好きだけど・・・」


「では、家族関係よりも友人関係を取る人たちと考えていいわけですね?」


「いや、それは極論すぎだな。俺は仕事を取る」


「本当の意味ではまだ勝負はついてません」


「どういうことだ?」


「では、皆様入ってきてください」






・オカッパ○(人狼)

・ただのつまらない男×(人狼)

・ケタオ×(市民)

・KP×(占い師)

・ハイド×(騎士)

・横浜×(霊媒師)

・アラマノ○(狂人)








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