輝きだした星々
「おはよう!」
リベラの馬鹿でかい声に起こされ、クルーウは飛び起きた。ゾネは縄で括り付けられ、天井に吊るされていた。
夜の帷は完全になくなっており、太陽が上り始めた頃だった。
あの一夜の戦い後。リベラはゾネを気絶させてクルーウの泊まっていた宿で一夜を明かした。
「とりあえず……これについて教えて……」
クルーウは右の掌を燃やし、リベラに向かって問いただした。
「はは!いいぜ!」
リベラは何故か五月蝿い声で言った。
「まずこの能力は、かいかと呼ばれているんだぁッ!この能力が開花する条件は、ただ一つ死ぬことだ!」
リベラは急に大きな声と共に拳を天井に振り上げた。クルーウはビクッとした。
「誰でも、なれるの?」
クルーウは怪訝な面持ちで問いかける。
「そういう訳じゃないんだな……」
リベラはクルーウを嘲笑っていた。
「かいかが開花するのは、運と血なんだよッ!そうかいかは、一つは、運だ。これは、本当に見ない。運で開花した奴なんてものは奇跡だ。もう一つは、血と魂だ。これは受け継いだ物だ。つまり自分の両親のどちらかが開花していたなら、血と魂が結ばれているのなら、死んだ時にかいかするんだッ!」
「五月蝿い!……じゃあ、この能力は俺の両親どっちかの、能力なの?」
「そうさ。両親はどっちか死んでるか?かいかは前任者が死んでいたら、受け継ぐんだ」
「じゃあ、母親か」
「アハハハ!この世から、血と魂の繋がりからは誰も逃げれないだよ。私以外はな」
「その根拠は?」
「私は、自由だ」
リベラは一度深呼吸をし、そして嬉々として話を続けた。
「ここからは、かいかの真骨頂を教えるよおぉ……」
リベラは気持ち悪い笑みを浮かべている。
「かいかした対象者に実る能力の由来は、恐怖だ……」
リベラはさらに気持ち悪い笑みを浮かべて続ける。
「かいかは対象者が、これまで生きてきた中で最も戦慄し慄然し畏怖し恐怖した物に由来するッ!。その血と魂に刻み殴られ陵辱された物がかいかするんだよッ!クルーウ……きみは、炎に恐怖した事は、あるかい?」
リベラは興味深々の目でクルーウを見ていた。クルーウは、少し間を置き考えた。
「特にないねぇ……」
クルーウは独り言を溢すように喋った。それを聞いたリベラは、呆れた顔をしながらクルーウを見ていた。
「はぁ……つまんないね……」
「はぁッ!リベラてめぇッ!なんだァッ!はあッ!その態度ッ!折角教えてやったのにィよぉッ!」
「はぁ…………だってよぉクルーウ。炎に恐怖した事がないのならそれは、受け継いだ物なんだよね」
「だからぁ?」
「はぁ………………察しが悪いねぇ……私は苦しんでる姿が見たかったの。自分が、恐怖した物が常日頃まとわりつき、それを消そうにも消せないし、忘れようにも忘れられない。それを見たっかたのに……」
とてもリベラは落胆していた。
「サイコめ!」
「そろそろ、蚊帳の中に入れさてもらうよ……」
やれやれという感じでゾネが会話に入ってきた。縄は切られていた。
「ブルートォッ……」
クルーウは敵意を抱いた顔でゾネを見ていた。
「いや、私の本名は、ゾネ・ヘルツだ。あらためて、よろしく」
「ゾネェッ……」
「まあまあ、仲良く行こうよ……私は、君を許したんだよ」
ゾネは仮面で見えないが多分微笑みを浮かべている。ゾネは、話を続けた。
「それじゃあ、そろそろでようか。私、君たちに嘘をついたんだよ……」
急に変なことを話し始めた。
「実はね本当は役場の連中を殺したんだよね」
「はぁ!」
「いいだろう別にあそこの連中は、シリウスの息が掛かった連中にだっだし、どうせ私がやんなくてもアリスランド……国の奴らが、殺してんだし」
「国が動くのか、こんな田舎なところに」
クルーウは、少し疑問に思った。
「いや……偏愛の騎士団の奴らが厳しいだよそういうのに……」
ゾネが少し呆れた声で言った。
「さぁ、そろそろ行こう。報復に来るかもしれない。後は、歩きながら話すよ」
そういうとゾネは、立ち上がり仮面に隠れた顔で多分微笑みながらクルーウ達を見渡した。そのままリベラに近づきリベラから出ている影の世界に入り込んでいった。
リベラの下の影からゾネは、ヒョコと顔をだした。
「私は顔が割れている。念の為村の外まで隠れさせてもらうよ」
「便利だな。俺も入れてよ!」
「私は認めた奴しか入れない。ま、そんな奴はいないが」
ゾネは馬鹿にしたような声でそのまま影の世界に入り込んだ。
暁がまだ登り始めた。村はまだ眠りについている。冷たく少しだけ痛いと思うような風が身を包んだ。白い息を吐き捨てながらクルーウ達はゾネが向かう方向を指し示しながら歩き進めた。
村の外に出て、少し経った頃。ゾネはようやく身体を影の外に出た。
「じゃあ、そろそろ話そうか」
リベラはものすごく興味津々な様子で笑みをたくさん溢しながら、ゾネの方向を向いた。
「何の話?」
クルーウはリベラの方向を向いた。
「次の旅の目的地」
「は!何、勝手に決めてんだよ!」
リベラは顔を近づけてきた。
「クルーウ。私がリーダーだ」
ゾネは先に進みながら話を始めた。
「私はね元々、シリウスに入っていたんだ。まぁ、酒場で飲んでいた時、酔った奴が私の仮面を取ろうとしたんからそいつを殺したんだ」
ゾネが淡々と話始めた。
「シリウスはね気持ち悪いぐらい仁義に熱い盗賊なんだよだから仲間殺しは、死罪なんだよね。一人かいか野郎が報復にくるんだよ。だがまぁ、リベラが殺してくれたんだよ」
「あの頬に星マーク付きの雑魚だよね。なかなか気持ちよかったよ」
「え?知らないよ、俺」
「知らないなら、黙ってくれるかな。喋るのめんどくさいだよね、察してくれるかな、君以外知ってんだから」
ゾネはものすごいめんどくさそうな表情をしていた。
「そうだよ、話さえぎらないでくれるか」
クルーウは少しだけ悲しいと思いながら、黙り込んだ。
(いつか、殺す)
そう思いながら黙り込んだ。
「シリウスについてどのくらいの情報を持ってるの?」
「仲間の数とかいかの能力を知ってるよ。こちらが断然有利さ」
「ボスはどんな奴なの?」
「あぁ……フィクスっていう名前で、もちろんかいか持ちだよ、めんどい奴だよ。とても」
口調からフィクスに対する嫌悪感が滲み出ていた。
(フィクス?……なんか聞いたことあるやつだなぁ?)
クルーウは思考に沈んでいった。
開示可能情報
アリスランド王国
面積 130395km²
人口 約528万人
クルーウ達の現在いる所の国。




