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骸花ノ勇者  作者: 花嵐世湮
残酷の世代編
7/23

仲良くなるための第一歩

 路地裏の入口からリベラは静寂ともに覗き込んだ。

「さあて、どうするかなぁ」

 夜の帷が降りた。狭い路地裏へとリベラは入っていった。

 ゆっくりとリベラはクルーウとブルートへと近づいていった。

(クルーウの奴、かいかしやがったのか……)

 リベラはクルーウの顔を静かに覗きこんだ。血を口からダラダラと流しながらクルーウは倒れていた。

(こいつがアンセルキッラが大事にしている人間かぁ……想像したより雑魚いなぁ……)

 少し間を置き考えた。

(…………もし私が今クルーウを殺したならアンセルキッラは、私をどうするのかなぁ……)

 リベラの中の好奇心がどんどんと膨れ上がっていく。

(この世で生きている……唯一の同じ血が流れる妹か……それとも大事な人間か……どうするんだろぉ……私を殺すのかなぁ……気になるなぁ……)

 白いナイフを取り出した。刃は金属ではなく。白くなっていた。ナイフの持ち手の部分にリベラと書かれていた。

(だが、まずは……)

 リベラはブルートの方へとドンドンと歩いていた。

(まだ……生きてやがる)

「タフだねぇ」

 リベラはブルートへとナイフを逆手に持ち刃を頭へとブルートに刺しこもうとした。

 ブルートの左手が伸び、掌にナイフが刺し込まれ手から血がだらだらと流れていく。

「待てッ!いい話があるッ!」

 ブルートは声を荒げリベラに向かって言った。

「いい話ってぇ?」

 リベラは疑問を持ちながら聞いた。ナイフを刺しこむ力は緩めなかった。

「金と人がいくらでも手に入れる場所を知っているッ!」

(こいつは人間を苦しめて殺したい快楽主義者のはずだッ!気持ち悪い奴ッ!)

 それを聞きリベラは大剣を抜き出した。ブルートの首を右手に掴み自分の顔と同じぐらいの場所へと持ち上げた。仮面が無かったら目が合うぐらいの位置に顔があった。

「おい。私を見ろ。私を感じろ」

 ニヤニヤとしながら左手で白いナイフを持ちゾネの首元を撫でる。

 ブルートの身体からは流れている血は止まっていた。身体が治っていた。

(こいつ……まさか……)

「そう……私もかいか何だよねぇ……」

 リベラは左脚でブルートの右脚を少し蹴り上げた。ブルートの右脚の膝から下が飛ばされた。

「イッテエぇェッ!」

 ブルートの右脚の断面から血がダラダラと流れる。

「その馬鹿げた力、白い髪、白い瞳、やはりファート家だなぁッ!禁忌の一家!人類の進化ッ!」

「はは。よく知っているねぇ。改めまして、リベラ・ファートだ。よろしく」

 微笑みをリベラは浮かべていた。

「まずは、君の本名とかいかを教えて、偽名だろぉ……教えてよぉ……仲良くなるための第一歩だよぉ……」

「私の名前は、ゾネ・ヘルツ……かいか名は、ナンディナ・ドメスティカ……」

「能力について教えて……」

 リベラは自分の口をブルートの右耳に近づけ小声で話しかけた。そしてゾネの右脚の断面を左脚でグリグリし始めた。

「イッグゥ!」

 ゾネは痛みの声を上げた。

「能力は影に物や生物を入れる事ができるッ!」

「それでどうすれば…… 金と人がいくらでも、手に入れるのかなぁ……」

「シリウスの隠れ家を知っているんだぁッ!」

「ふぅーん。シリウスのねぇ」

 右脚を蹴り上げて、ゾネの左脚の膝から下が飛ばされた。ゾネは両足を失った。

「ッ!本当なんだよぉッ!それにかいかの能力も知ってるんだ」

 ゾネは声を荒げた。

 リベラは少し考えて、口を開いた。

「……よし!信じよう!」

 リベラは楽しそうな声で喋った。刹那。ゾネの膝から下の肉が離れた肉と繋がっていく。

 リベラはゾネの首を掴んだまま、クルーウの方に近づいて行った。クルーウの顔面を蹴った。今度は弾きとばなかった。

 クルーウは飛び起き、リベラと首を掴まれたゾネを見た。

「ブルートおぉッ!」

 クルーウはすかさずゾネを左手で殴ろうとした。リベラは蹴りクルーウの左手が弾き飛んだ。

「こいつは今から仲間だよ。クルーウ」

 リベラはクルーウに微笑みかけた。そして、クルーウは痛みでまた気絶した。

 夜の帷はまだ降りていた。

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