血と灰
ふーん
「お前をォッ!絶対殺すッ!」
ブルートは、叫んだ。
影から大剣を引き抜き、クルーウに向けて刃を突き立てた。
少しだけ広い路地裏の夜の帷の中、クルーウの身体は、五月蝿く燃えていた。
(燃えている。俺の身体が、燃えている)
クルーウから炎が出ていた。しかし、クルーウは熱さを感じていなかった。
自分の事よりも、まずこいつを殺す。クルーウは殺意に燃えていた。
「死ぬのは、怖いか……クルーウ・スーサイド」
ブルートは自分の身長よりも大きい大剣をブルートの右側に持ちいつでも振れる状態にした。クルーウに向かって突っ込んできた。
「あぁ……死ぬほど怖えッ!」
クルーウは自分の腰に付けている。斧を瞬時に取り出し。斬りかける体制に入った。
大剣が自分にあたる刹那の瞬間に跳び、クルーウの足下で風を切る音が流れた。
その勢いのままブルートは、追撃を加えるために突っ切た大剣をおもいっきり、逆方向に斬りこんだ。着地し終えてクルーウは、膝を下げ身体をおもいっきり後ろへと仰け反らした。クルーウの頭上で風を切る音が流れた。
クルーウは、後方へと避難し、大剣の射程距離内から離れた。
「その影から物を出す能力。俺の炎と同じ感じの奴か?」
興奮気味にクルーウは、ブルートに向かって質問した。
「クズに情報を与える奴がどこにいる」
ブルートは、平坦な声で返した。
「だよな、時間稼ぎしたくてねェ……」
クルーウは、斧を右手に持ちジリジリと距離を後方へと避難する。
(時間稼ぎ?リベラを待ってんのか……?あいつは、あって少ないがわかるあいつは他人の命よりも自分の好奇心と快楽心を優先するタイプのゴミカスだ……あいつは、ここの近くにきても影に隠れてどっちが死ぬのかなぁ?って見てるタイプの人間だ……残酷の世代め……)
ブルートは手を影に入れ、細長い銃を出した。マスケット銃だ。ブルートは右肩に銃の後ろの部分をつけて、クルーウに向けフリントが当たり金のところにあたり、シュと炎が出てボォーンという音ともに弾がクルーウへと向かう。
クルーウはあたる寸前に避ようとしたが、左肩を突き抜けた。
「どうだ、私の好きなマスケット銃フリントロック式だ。最高だろぉ」
「影の中では、何にでも入れるのか」
クルーウは左肩に手を置き燃やした。
(痛みはあるのが。これで傷は塞いだ。炎を放出する感覚は、理解したぜッ!)
「影の世界から探してみな」
ブルートの足元からドンドンと静かに沈んでいく。クルーウは、瞬時に影の方向に近づく。
(能力弱点を見つけるんだ)
クルーウは自分の後方に手から炎を放出した。炎が二、三メートルぐらい放出された。
影の世界からブルートが出てきた。
すぐさま、クルーウは近づき右手の斧を振りかぶった。ブルートは避け、影の世界に入り込んだ。
手から炎をまた出し、ブルートを影の世界から引っ張り出した。
「ははーん。君の能力弱点は、光だなぁ影が急に無くなると、無理矢理影から出される訳ね。おいおい最高だなぁ、能力相性最高だねぇ……」
不気味な笑みを溢しながらクルーウは斧を右手で回しながら、ブルートへと近づくいていく。
「殺してやるぜッ!」
斧を炎と共にブルートに向かい斬りつけた。大剣が影から素早く切掛けた。クルーウは跳び大剣の上に乗った。クルーウは首を狙い斬りつけたが、ブルートはしゃがみそのまま斧がブルートの斧が頭上に流れ。クルーウに飛び込み、斧に向かって蹴りを入れた。斧の持ち手の木の部分が、破壊された。
「てめェ、その大剣といい、どんな怪力してんだァッ!」
クルーウは、両腕を燃やし、ブルートへ向かって放出した。ブルートの目の前は、灼熱の炎で包まれた。
(いない……?)
ブルートの目の前には、暗い路地裏だけが広がっていた。
「いや……」
クルーウのいた横には、割れた窓があった。
ブルートは割れた窓の中に入り。目の前にはボロボロの部屋が広がっており、木の床に目の前には、散乱した家具が広がっていた。住人は、居なかった。
静かにブルートは大剣を両手で持ちながら、ドンドン進んでいく。
炎が飛んできた。ブルートは、すぐ様、避け大剣を炎が出た場所を切りつけた。クルーウの手に当たった、左手の甲に血が流れた。
クルーウは、すぐ様切れた左手の甲で殴り掛かった。
ブルートは、後方に下がり避けたが少量の血が着いた。
少量の血が燃えた。ブルートは驚いたが、すぐ様逃げ燃えた部分を床に擦り合わせ、炎を消した。
「俺の血って燃えるんだッ!」
クルーウはすぐ様ブルートに近づき両足を五月蝿く赫く燃える炎を纏い蹴りと同時に浴びせ、窓を割り、夜の帷の降りた路地裏へと吹っ飛ばした。
ボロボロの家に二本の液体の入った瓶があった。三分の一ぐらい入った瓶の匂いを嗅ぎ酒瓶だと分かり両手に浴びせた。満タンに入った二本目の瓶を持ったまま内側にボロボロの木造の扉を開けブルートに近づく。
満タンに入った二本目の瓶を開け自分の後ろへと路地裏の端から端まで流し左手の甲の血を一滴落とす。
瞬間にブルートは大剣を正面に持ち突いた、クルーウは躱しざまに後ろ蹴りを与え。ブルートはそのまま転びながら飛んでいく。
「死ぬのは……怖いか……ブルートッ!」
炎と共に嘲笑を溢しながらブルートへと向かっていく。両手は騒がしく五月蝿く燃えている。
「もう死ねるよ……私は、いつだって……」
大剣を静かに両手でブルートは右に流し構えた。大剣と共にクルーウが向かって来るの待つ。
クルーウはブルートへと跳躍し大剣が下に流れそのまま拳をブルートに殴りつける。
そのまま、ブルートの後ろへと回り込み半分入った酒瓶をまた路地裏の端から端まで流す。
酒が燃え始めた。血が燃え始めた。クルーウとブルートの周りには炎の牢獄が出来上がった。
「あははッ!もう逃げられないぜ!」
クルーウの狂った笑みを溢しながらブルートへと近づく。
「ふぅー。逃げられないのは、どっちか教えてやるよ……」
ブルートは冷淡な口調で言い放ち。大剣をクルーウに向かい投げ込んだ。飛んでくる大剣をクルーウは、必死に躱した。
下に潜り込んだブルートは顎へと右足をぶち込んだ。クルーウの顎にヒビが入った。蹴られながら拳を炎に纏いブルートへと殴り込んだ。
ブルートは拳を躱し、蹴りをぶち込んだ。クルーウは、炎の外へと跳んでいった。右の肋骨が二本割れた。
「イッテエッ!」
クルーウの隣には大剣が落ちていた。すぐに拾ったが重く少ししか持ち上がらなかった。
(あいつ、どうやって持ってたんだぁ?!)
ブルートがゆっくりと近づいてくる。
「重いだろう、私のアッシェンブレーデル。長いからアッシェと私は、呼んでる」
少し上機嫌な声で大剣を紹介した。
「おめぇは!一生持てないよッ!」
ブルートは炎を跳び越え、クルーウ目掛けて攻撃を仕掛けようした。
クルーウはアッシェを両手で突く構えにし、アッシェの柄にはクルーウの血が付いていた。クルーウは肘とアッシェの先端を後先考えず己の全て燃やす勢いで燃やした。アッシェは炎の勢いに乗ったままブルートの胴体に刺しこんだ。クルーウの顔に美しい緋色が飛び散る。
「ウッゲエッ!」
ブルートは暗い路地裏へと倒れ込んだ。
「勝ったのはッ!俺だァッ!」
クルーウはそう強烈な声を辺りに響きかせた。そのまま、暗い路地裏へと倒れ込んだ。
路地裏の入口から静寂ともにリベラは覗き込んだ。
自分の投稿した作品を見ると、めちゃくちゃ修正ポイントがあってびっくりする。見直しって大事だね。