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骸花ノ勇者  作者: 花嵐世湮
青い夜編
15/23

星の最後は綺麗

 ロマン。

 シリウスメンバーの残りはロマンの村の屋根の上に居た。所々、他の屋根にも二人いて屋根の所々に松明を置いていた。計十二人。

「寒いな……」

 手に生暖かい息を吹きかける。屋根の上でマスケット銃を持つ革手袋の掌に五芒星の切り傷があるシリウスの一人が言った。

「酒でも飲むか」

 もう一人、首のスカーフに星のマークがある男がいった。

「そういえば、昨日、テオさんが飲んでたな」

「本当かい?コーヒーではなく」

「あぁ本当さ。いや、あれを見た時はほんと俺、泣きそうになったよ」

 革手袋の男は少し声を震わしながら言った。

「向こうは、大丈夫だろうか」

「一応。かいか使いの全員が向こうに行っているが。敵のかいかがゾネ以外、わかってないからな」

「あのサイコ画家は?」

「あいつはここから結構離れている所にいるから呼んでないってよ」

「あっそう。使えないな。サイコ画家」

 暗くなった空の下、星が照らす下、白い息を吐きながらシリウスメンバーが話す。

「足元と周囲を警告しとけよ」

 スカーフが革手袋の方を振り向いた。

 後頭部にナイフが刺さっていた。血がブシャーと飛び散る。

「ゾネだッ!殺せッ!」

 声がロマン全域に響き渡る。

 ナイフを構えゾネを迎え撃つ体制になる。後ろに松明がある。

(灯りがある所にいる限り、彼奴は体をださないといけない、これで対等だ)

 ゾネが影の中から体をだす、妖しく光るナイフを持ちながら、姿勢を低くし駆け寄ってくる。

(速ッ!)

 そう、思ったのも束の間。突き出したナイフは空虚を斬り、ゾネのナイフは喉仏を切り裂いた。スカーフはそのまま首下を押さえ倒れた。

「うぐっ!」

 スカーフは最後の力を使い、松明を掴み屋根に投げ捨てた。火が急激に広がった。スカーフ達はゾネに襲われる前に屋根に酒と油を撒いており、そのおかげで火が急激に広がった。

「死ね。ゾネ……」

 静かに消え行く声で言った。ゾネは急いで屋根が飛び降り、ロマンの大通りに出てしまった。

「死ねッ!ゾネッ!」

 屋根に待機していた、シリウスメンバーが一斉射撃をしてくる。ゾネはロマンの大通りを素早く逃げていく。ゾネは家と家の隙間にある、裏通りに逃げようとした。しかし、そこにはシリウスメンバーがいた。剣を突き出す。両刃で鋭い剣先、林檎のような柄頭。バックソードだ。ヒラリと躱し大通りに戻った。

 そこには五人のシリウスメンバーがいた。上にもまだマスケット銃を持つ人間が五人。後十人。

「ゾネがッ!」

 一人の男がゾネに向かってバックソードを突き出した。ゾネはまたヒラリと躱し、刹那に自分の下の影から大剣を出した。

「……アッシュ」

 ゾネはそう呟きながらバックソードを突き出した男を下から上へと胴体を一刀両断した。後九人。

「畜生ッ!ドブ以下がッ!」

 シリウスの誰かが叫んだ。

「死ぬのは、怖いか……星屑共」

 平坦な口調のゾネの声がシリウスメンバーの耳を犯す。

「クソノミッ!」

 ゾネに向かって弾丸が放たれる。ゾネはアッシュを盾に弾丸を防ぎ、躱していく。

 デカい鉄の盾を構える。ゾネ対策として用意したデカい鉄の盾をシリウスメンバーが構える。

 三人が鉄の盾を構え突っ込んでくる。三本のバックソードを突きゾネの心臓に向かっていく、ゾネは飛び上がりバックソードの先端に立った。ゾネがシリウスメンバーを見下した。バックソードを伝い走っていくゾネはそのままシリウスメンバーの後ろに周る。そのまま刹那にアッシュを振りかぶる、バックソードを突いた一人の体が上半身と下半身が離れた。血が飛び散る。ゾネの白い仮面に血が飛び散る。後八人。

 そのまま、残りの二人の盾を持つシリウスに駆け寄る、盾を正面にゾネのアッシュを防ごうとする。一刀両断。盾ごと一刀両断まるで、細い木を切り落とすように盾と体を上と下に離れた。さらにゾネが血に染まる。後六人。

 ロマンの屋根が燃え始める。上にシリウスメンバーが家を燃やし始めた。

「これで、逃げ場は無いぞッ!ドブカスッ!」

 狂気に近い笑いを浮かべながら、下にいた最後のシリウスメンバーが言う。ドカドカと上にいたシリウスメンバーが全員、ロマンの大通りに現れる。

「……逃げればいいのに?死ぬのが怖くないのか?」

 疑問を浮かべたゾネが平坦な声で言う。

「友達が殺されているところを見て逃げる脳なしがどこにいる」

 狂気に近い笑いを浮かべながら、下にいた最後のシリウスメンバーが言う。

「……私もいつか理解できるかな?」

 下にいた最後のシリウスメンバーを下から上と斬り裂いた。ゾネの体が血に染まっていく。後五人。


 森。リベラ。

(まだ十人も残っている。かいか使いはどう殺せば一番気持ちいいかな?)

 ラップスカートを中を探りリベラは爆弾を構えようとする。リベラは頭を吹き飛ばした、シリウスの上に佇んでいる。

(あれ?爆弾が二個無くなってる?誰かな?)

 リベラの爆弾は四個から二個に減っていた。

(まぁ。ナイフと手の方が興奮するか)

 シリウスメンバーは動けずいた。ファート家という蛆に加え、常軌を逸したかいかを使っているからだ。リベラは優雅に純粋な少女のような笑みを浮かべながら歩いてくる。

「両足を同時に潰して一気に殺すぞッ!」

 プラネットが地面に触る。リロードが完了し終えた、マスケット銃を一気に撃ち放つ。リベラの足がさっきよりギュチャギュチャになる。さすがに立ってられずリベラはその場で倒れ込む。

 シリウスメンバーの二人が近づくバックソードを突こうとする。リベラは手を地面に飛び上がり、治りかけの足で二人の顔を吹っ飛ばした。治っていた。吹っ飛ばした顔はリベラのロベリアで治っていた。

「お前ら全員に二度目のチャンスを殺るッ!死を一度回避させて殺るッ!理不尽に殺してやるッ!」

 リベラの狂気に似た歓声が染み込む。

「ハハハッ!ぶっ殺してやるッ!」

 頭を吹き飛ばした一人がバックソードを持ち突っ込んでくる。それに伴い残りのシリウスメンバーが突っ込んでくる。

「こっからはッ!小細工無しだッ!覚悟と自己犠牲の素晴らしさを見せてやるッ!」

 シリウスメンバーは全員笑いながら突っ込んでくる。

「星の最後の輝きを見せてやるぜッ!蛆がッ!」

タタタッ

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