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骸花ノ勇者  作者: 花嵐世湮
青い夜編
13/23

囁き合う星達

うふふふ

 クルーウ達とシリウスには、三馬身ぐらい離れていた。シリウスは、松明を持ち始めた。シリウスの一人は、元から火を灯していて、それを他のシリウス達の一人に灯しそれをドンドンと仲間内で渡していった。星達が輝き始める。

「リベラッ!火は用意しなくていいかッ!」

「私はファート家の血を継いでるッ!暗闇でも、昼と同様に見られるんだよッ!」

「すげなぁッ!ファート家ッ!」

 クルーウは、感心した。

「ゾネは、火いるかッ!」

 俯いたままゾネは、何も返さない。何か考えているみたいだった。

「ゾネッ!」

 ゾネは、ハッとしたようにクルーウを見る。

「……ホープって?お前の父親か?」

「そうだッ!ゾネも知り合いなのかッ!右足切り落としてやろうかッ!」

「出来ない事をでけえッ声で言うんじゃねぇよッ!クソクズクルーウッ!」

 ゾネは、声を上げまた俯いた。

「……理解してた事じゃないか。もう許した事じゃないか……ちくしょう、殺したい」

 ブツブツと変な事を言い、深呼吸をした。

「火はいらない。そんなものなくても戦える」

 いつもの口調に戻ったゾネは、影の中から身体を少しだし、シリウス達を見る。

「ロマンの方に待ち伏せがいる。多分。私は村に行き全員殺す」

「はぁ!逃げんじゃないだろうねッ!」

「ハハッ!いや、クルーウッ!村の方にはいるぜッ!」

「二対一だッ!クルーウッ!私は村の方に行くッ!」

「かいか持ちを三人殺れってことかッ!無理ッ!」

「私は殺れるッ!」

 自信満々にリベラが答える。

「自信過剰は一番の敵だぞッ!謙虚に殺れッ!」

「ハハッ!それでも私は殺れるッ!」

「俺は出来ないッ!武器をくれッ!武器をッ!」

 ゾネは、影に手を入れ両手剣を取り出した。剣の刀身は波打つようになっていた。炎の揺らめきような刀身。

「これやるよ。もういらない」

「何これ?刀身が何か変だぞ?普通の剣ないのかよッ!何かダサい」

「そいつは、フランベルジュ。普通の剣で切られるより、傷が癒にくい。だから死より苦痛を与える剣て言われてる」

「クソッ!カッケーッ!」

 クルーウは、フランベルジュを手に取り右手で持ち、左手を燃やしシリウス達の方を見た。

「今なら、殺れるぜッ!」

「クソクズッ!安易にかいかを見せるんじゃねぇ馬鹿野郎ッ!」

「焼き殺してやるッ!全員ッ!焚殺だッ!」

「自信過剰だねぇ〜」

 笑いながらリベラが言う。


「む!奴らのかいかの能力が全員分かったぞ」

 クルーウ達を見ていた、テオが言う。

「しかも、一人は中々のレア持ちだぞ」

「どんな?」

「ゾネは分かっているな。茶髪のクルーウは炎だ、彼は殺すなよ」

「……茶髪で炎?苗字は?」

 フィクスの低く渋い声が響く。

「クルーウはスーサイドと名乗っていた」

「……ホープとエルの息子か?偽名を使ってるのか。ホープに言われたのか」

 独り言を言うようにブツブツとフィクスが言う。

「最後の一人は凄いぞ、体の損傷を治す、私が切り落としたはずのクルーウの右手が治ってる。どんな恐怖でかいかしたんだ」

「見た目は?こっからじゃ見えない」

「白髪だ!皮膚も病的に白い!」

「ファート家か!」

「ファート家?」

 プラネットが口を開く。嫌悪に満ちた声で話す。

「奴らの生き残りか」

「今は噂でしか、聞かないが。まさか本当に生き残りがいたなんて」

 フィクスは冷笑を浮かべる。

「プラネット。ファート家の蔑称を覚えているか」

「えぇ、覚えていますよ」

 プラネットも冷笑を浮かべる。

「死体のように白い肌。それに群がる蛆のような白い髪」

 フィクスとプラネットが笑い合う。

「おいッ!全員に伝えろッ!ファート家がいたッ!絶対近づくな遠距離から殺れッ!」

 近くいた、シリウスのメンバーに伝え、メンバー達は耳打ちをしながら全員に伝わった。

「おいッ!ファート家って何だ?」

 不思議そうにテオがフィクスに聞く。

「今の若い奴は、知らんか。二十年前ぐらい滅亡したと言われたある一家だ」

「一家?普通の人間か?」

「いやッ!力を得るため、禁忌を犯し続けたッ!イカれた一家ッ!自分たちを人類の進化だと豪語する奴らだよッ!」

「はッ!自信過剰だねぇッ!」

「ファートの力は本物だッ!殴られただけで腕が飛ぶッ!骨折じゃないぞッ!サテライトもそれで殺られたんだろうッ!」

「はッ!どんな力だよッ!」

 嫌悪と苛立ちを込めた声で言う。

(私が殺せるのか?)

 テオは、考える。

(フィクスの言葉から考えるようにファート家はかなり危険だ。私が殺したいが、無理だな。経験不足だ。プラネットに任せよう。なら、クルーウを……いや……クルーウのかいかはなんだ?炎か?それだけ?……あのコーヒー。血を淹れやがったな。あの鉄っぽい味何か味わったことあると思ったら血か。自分から切り離された体の一部も燃やすことができるのか、ならなぜ私を燃やさない…………)

 テオの顔が赤くなった。ブンブンと顔を振る。

(…………いや、違うよう。射程距離外なんだよう。決して好きだからじゃないよう)

 ふぅと深呼吸をする。

「クルーウの炎に気をつけろッ!切り離された体の一部も燃やすことができるからなッ!」

「了解!」

「プラネットッ!あのファート家を殺れるかッ!」

「まかせろッ!」

 自信満々にプラネットが答える。

「私はクルーウの血を飲んだ。近づけないッ!ゾネは私が殺るッ!」

「なら、俺はクルーウか。ホープの息子か〜」

 考え深そうにフィクスが答える。

(……クルーウの血……ひひ、変な笑い出ちゃった)

 テオは、またブンブンと顔を振る。

「フィクスッ!クルーウは殺すなッ!」

「分かった」

「クルーウは、かいか初心者だし、射程距離も短い」

「他のシリウスメンバーに伝えろ、あのファート家を全員で狙え」

「了解」

 他のシリウス達に耳打ちをし情報を伝える。シリウス達が集まりプラネットの近くで固まる。

 狭い舗装されてない道を進む。パカラパカラという音はダンダンと早くなりクルーウ達に近づいていく。クルーウ達は今も灯を点けず道を進んでいる。パカラパカラという音だけが聞こえる。

「む?」

 いち早くテオが異常に気付いた。

「ゾネがいないッ!」

「なにッ!」

(村の方に行ったのか?……いや違う)

「各自ッ!足元を照らせッ!」

 声を荒げらたテオの言葉に気付き各々が足元を照らそうとする。

 大剣が出てきた。丁度固まっていたシリウス達の中央に出てきた。

 大剣を構えた、状態のゾネが回転する。

 十頭の馬の足が切り落とされた。切り落とされた足の数はバラバラ。一足だけの奴、全てを失くした奴。前足を切り落とされた奴は転げ落ち乗っていたシリウスメンバーは落ち、頭を地面へと激突させた。

 後ろの五頭の馬も巻き込まれ転げ落ちそれに乗っていたシリウスメンバーも落ち、頭を激突させたり馬の下敷きになった。

 シリウスメンバー六人が死んだ。

あつがなついぜッ!

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