60話 海の上で騎士っぽい人が流れて来ました!
僕たちが船で島に戻っているとダンジョンコアから甲板に出て来てくださいと言われた。
「どうしたんだ?」
『船の周りに人の反応があります、マスター』
ダンジョンコアからは船の周りに人の反応があるが、これは海賊ではないようなのでどう対処したらいいのか分からないので僕にどうするのか決めてほしいとのことだった。
「ん?なんだか意識がなさそうだな」
僕が甲板に出てみると船の近くにボートがあった。そのボートには人が1人乗っていたがどうやら意識がなさそうだった。
「どうしようか?」
『この人は本当に意識を失っているようです、マスター』
ダンジョンコアはダンジョン内にいる人を感知することができる。船はダンジョン化してダンジョンの一部となっているので船に乗った人の意識や状態などを知ることができる。だからこの人が僕たちを騙そうとしているのではなく本当に意識を失っていることがわかったのだ。
「それじゃ取り敢えず水を飲ませてみるか」
僕はカバンの中に入れていた水を取り出して、ゆっくりと意識を失っている人に飲ませていく。
「う、うぅ、うう~」
水を飲ましてから少しすると意識を失っていた人はだんだんと意識を取り戻してきた。
「この人のこの格好は騎士みたいだな」
この人の格好は鎧を着ていて騎士のように見える。だがこの海で遭難していたのだろう、必要最低限の防具を残して所々が外されていた。海の上は太陽の光を直で受けるので少しでも暑さをましにしようと着ていた鎧を外したものだと思われた。
「う、こ、ここは?」
そして騎士と思われる人は完全にとまでは言わないが喋れるようになるまで意識を取り戻したようだ。
「ここは僕の船の上だよ」
「ん、ん?だ、誰だ!」
騎士っぽい人は独り言のつもりだったのに僕の声が聞こえてきたのに驚いたのか、急に飛び上がり腰につけていた剣を抜こうとした。
「あ、あれ?剣がない!」
だが腰につけてあった剣は、僕が事前に取り外しておいた。だって剣を抜かれて来られたら危ないからね。
「少し落ち着いて、僕はボートで意識を失っていた君を助けたものだよ」
「そ、そうだったのか」
僕がこれまでのことを言うと騎士っぽい人は警戒していたのをやめて素直に感謝してきた。
「剣はこっちで預かってるよ」
「す、すまない」
僕は騎士っぽい人が話を聞いてくれるようになったのでもう急に襲ってくることはないだろうと思い右手に持っていた剣を騎士っぽい人に返すことにした。




