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~夢の始まりは突然に~

初めまして白黒はっこく うさぎと申します(^^)ゝ


自分はこの投稿が初なので色々と間違い等があるかと思いますが、そこら辺はご指摘していただいて構いません(むしろ歓迎します)


――魔人。


それは、人知を越える力を持ち、人に成り得なかった者である。


これすなわち神にも似たる存在であろう。

古来から…神話やおとぎばなしのように語り継がれている魔人とは、魔女であったり、狼男であったり、はたまた何か特殊な能力を備えて生まれた者であったりと様々である。


しかし、その実態は依然として解明されていない。


中世ヨーロッパ時代に生まれた魔人について、ある記述が存在したのを知っているだろうか…ある者は神に祝福を受け生まれ落ちたその身には、とてつもない力が備わり、世界をも滅ぼすと否定し、またある者はその力を才能と呼び、世界を変える存在だ、と褒め称えた。


両者の言葉に耳を傾ける民はこれを信じ、二つの掟をたてた。

前者側の掟は

その力を目覚めさせた者には死を、と。


後者側の掟は

才能を開花させた者は王に使えよ、と。


2つの掟はすぐ、どちらか1つに決まるだろうと皆が思った。……が、その頃の国と言えばほとんどが絶対王政。

そのため、法を定めるのは最高権力者である王であった。王が決断を下さないことには決められない、だからこそ長年に渡り、掟はどちらとも選ばれぬままであった。


そして時は過ぎ、突然王は言った。

「我王国に生まれ落ちたのならば、即刻探し、死刑にせよ」と。


前者側の掟が選ばれ、始まったのが魔女狩りである。



中世ヨーロッパ時代には魔女狩りで多くの犠牲者が出た。

そこへ生まれ落ちたばかりに殺され…無惨にも晒される。


現代でも尚、魔人は存在するというが…はたしてそれは嘘か誠か…。

もしも、普通の人間が世間一般でいうファンタジーに遭遇するのであれば、その運命はきっと神からの授かり物だろう。


そして、彼も例外ではない。

彼の名は津雲つくも 風吹ふぶき



神の力を分け与えられた彼はその力を狙う者に打ち勝つことができるのか…。

冒険は夢の途中から始まる…――――――



**************


「くぁー…今何時だ…?」


蝉の鳴き声が響き渡るある夏の日。

男は目を覚ました。

「あっちー…こりゃ日本も近いうちに溶けるな」


ワケのわからないことを言っているこの男。

名を津雲 風吹という。

「イヴ」


「にぁー」

風吹の隣には雪のように白い毛並みをした猫が一匹。

しかし、この猫……

別に風吹が飼っているワケではない。

ある日突然現れて当たり前のように家にいたのである。普段の風吹ならば即刻外へ追い出すのだが…その日はクリスマスイブということもあり、つい家の中へ招き入れてしまったのだ。

それからというもの、毎日のように風吹に付いて回っている。

まぁ、風吹も名前を付けている限りではまんざらでもないのだろう。「あー、いやだ…俺には学校なんて必要ない程の頭脳があるのに、なぁ?イヴ、お前もそう思うだろ?」


「にゃ!」


風吹の言葉を理解したのか…先程よりも意思のある返事をしているイヴに風吹も満足気だ。

だが、お気づきだろうか……風吹の言葉に。

そう、彼はナルシストなのである。


顔と頭は良いのだが、残念な性格故に孤高の存在となりつつあるのが現状だった。

しかし、彼の人当たりの良さは天下一品だったため、知らぬうちに友達は増えていた。


「イヴ、学校だぞー」

「にゃんっ!!」


毎度のことながら…この猫には感心する。

風吹はそんなことを思いながら猫を連れて家を出た。


風吹の家はこの辺りでも有名な資産家で、家も敷地も何もかもが大きい。

そして、皆から慕われている。

しかし、その反面…親は共働きで家に帰ることさえせず、一人っ子である息子を残し、世界中を回っているのだ…そんな両親の血をひくからなのか風吹も人を頼らない人間であった。


勉強もそれに伴う知識も、人並み外れた身体能力も…、全て独断で手に入れた。

だからこそ人から無理難題を突き付けられても全てこなしてきた、否、彼にとっては容易な内容ばかりであった。


そして、それが原因で普通の日常に飽きていた。

「……イヴ、こんなことを思う俺はおかしいと思うか?」


「……」


昔から変わっている風吹。

そんな彼が長年夢見ているもの…それは―――

あか色の界。風吹は幼い頃から自分は人と違う存在だと認識していた。

誰かに言われたのでもなく、そそのかされたわけでもなく…自らがそう認めていたのだ…


その理由は……

「イヴ、俺は…変、なのか?」


「……その質問、何回目だとお考えなのかしら」

「キツいな…、でも、俺は普通に…なりたいんだよ」


わたくしと話せる時点で、もう普通ではないのに…」


昔から…人以外の者と会話ができたからである。

それが何故なのかは分からないが…幼い頃に飼っていた犬と話したことから始まったのは確かだった。


「だから、何回も言っているでしょう…貴方はここには存在しないと」


イヴは普通の猫ではない。

根拠はないが、少なくとも風吹にはそう感じられた。


「毎回言うけど、それ、どういう意味?俺はここに存在してるし、死のうとも考えてないんだぞ?」


「ここは夢の世界」


イヴはことあるごとにこう言う。

「また夢の世界?それは誰の夢なんだよ…」


「貴方の他に誰がいるのかしら」

「はいはい、全く…少しは別の話もしろよー」


「もうすぐ来てしまうの」

「来てしまうって…何が?」

「時が」

「……時?時間?でもいつもと変わらないけど…」


「私がここにとどまれるのも…あともう少し……」

「なんか、今日は暗いな…気分転換でもしたらどーだ?」


いつものような雰囲気。

いつものような聞き返し。

そして、

いつも同じ台詞を吐く。


これからこうして投稿する回数を増やしていきたいと考えていますので、どうぞ応援よろしくお願いします。


自分でも精進していきたいと思う所存ですので、なるべく多く、そして楽しくを目標として頑張ります(*´∇`*)

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