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〜序章〜
『白虎隊/びゃっこたい』
慶応4年/明治元年(1868年)に、会津藩によって会津戦争(戊辰戦争の局面のひとつ)のために組織された
16歳と17歳(数え年)の武家男子で構成された部隊である。
士中一番隊・士中二番隊・寄合一番隊・寄合二番隊・足軽隊から成り、総勢343名。
戊辰戦争とは、明治元年から約一年間に渡って行われた
明治新政府と旧幕府間の内戦である。
文久3年(1863年)
尊皇攘夷(そんのうじょうい/天皇を尊び外敵を撃退)論を掲げ京都で活動していた長州藩(山口県西部)は、会津藩(福島県西部)と薩摩藩(鹿児島県)の協力で京都を追放された。
元治元年(1864年)
長州内部で、京都に乗り込もうとする積極的な策を論じた一部の兵たちが蛤御門(京都市上京区)を侵入。
薩摩藩兵が京都の援軍となり長州勢は壊滅した。
その日の晩、薩摩兵と会津兵たちによる長州兵の残党狩りが始まった。
戦争とは関係のない所で大勢の長州兵たちが惨殺された。
長州側の人間は、薩摩と会津に強い恨みを残すことになる。