森羅万象に価値は存在す
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
価値の善し悪しは分からないんですよ。
森羅万象には価値が存在する。其れは実体のあるなしに関わらない。金銀財宝だって価値がある。言動、経験だって価値がある。其れは常に人や時間、場所、あらゆるもので変動する。
だから常に価値の重さを知って居ないと、俺達は容易い鴨に成り下がる。
価値という物を恥ずかしながらこの歳になっても深く理解していない。ただ最初に『価値』に興味を持ったのは、歴史のバラエティだった。
金銀財宝を安く買い上げようとする商人相手に、計算式を用いて反論した時だった。『金銀はそのように価値が低いものではありませぬ。適正価格は此方』、そう算盤を晒した。
其れを見た時に、『価値』とは何だ。という気持ちが浮かんだ。
今どき円安ドル高と騒がれている。日本円の価値が崩落したとも。でもそもそも価値とは何なのか。高額な資金を出す事とは何なのか、改めて突きつけられた。
その事を彼に話すと、ケラケラと笑って例え話を提示した。
「例えばお前が臓器を売るとして、其れが百円の価値しかないと言われたらどう思うよ」
「お前には売らないって思う」
幾ら何でも安過ぎたろと思う。もっと高値で売れても良い筈だ。
そんな感情が顔を出ていたのだろう。彼はまたケラケラと笑いながら、一つの定義を出した。
「其れはお前、今の価値観だからさ。時代遡ってみろ、百円が今の百円の価値をしていないとき。もっと価値がある時。其れこそ一千万の価値があるときを想像して見ろ」
「臓器の価格は分からないけど、だったらギリギリ納得出来るかも」
「その通り。価値、まぁ良い例で言えば金なんだが、其れは常に変動を繰り返す。だからその時の相場を知らないと格好の鴨にされる。
そしてその価値を上げるのは、希少性だったり、お前が支払った苦難にあると思うんだよ。
希少性は言うまでもないよな。滅多に得られるものじゃないから、競争が起きる。其れを振るいに掛ける為に、あえて値段を釣り上げる。
でも次に出る苦難。これがかなり面白いところ。
俺がこれだけの苦労を支払う。または、これからこれだけの苦労を背負う。その分、やっぱり人間は見返りを求めるよ。其れがお前が求める価値だ。だから受ける苦しみが出掛ければデカイ程、価値は跳ね上がる。
お前だって練習した分の成果は欲しいだろ? 頑張って取った山奥の財宝、数十円で売られちゃ腹立つだろ。
それと同じ。掛けたコスト分の見返りと等価のもの。其れが価値だ」
お金の価値って何? 金銀財宝の価値って何? 高値が着くのは分かるけど、そうじゃなくて。
有名デザイナーが手掛けた、奇抜な服の価値は分からんし。
というのが、私の疑問。
だから考えたんですよ。価値って何かって。
それで出た答えが、これ。
希少性と苦労。この二つを加味して人によって上下繰り返すもの。
これ、何にでもあります。
物だけじゃなくて、人の言動や経験にも。
最近あった話でも。
行動範囲は決まってます。毎回同じ場所に行きます。
でもそうすると当然飽きて来ます。
景色も色褪せて感じるんです。
でもある日突然、其れが無くなりそうな時、行く手段が絶たれそうな時、またあの綺麗な景色が戻ったんです。
これね、ずっと好きだったお菓子が食傷気味になった。
でも製造中止の報告を受けてたから、初めて食べた時の感動とか蘇ってきた。もっと食べたかった。
って言うのと同じなんですよ。
これが一種の希少性。残り僅かだからこそ、価値がぶち上がる。大切にしなくてはならないと感じる。
あとは其れにを得るための苦労。
例えば、美味しいもの食べるしかり、綺麗なもの見るしかり、何かしら行動しないと、口に出さないと、其れは実現不可能です。
其れに見合ったコスト以上の何かがあれば、その価値以上となります。逆に以下なら価値もそれ以外なんですよ。
もしその価値以上ならば対価を多くして良いし、逆に以下ならば減らさないと途中で駄目になります。
常に掛けた分のコストと等価出ないと、負担が大きくなる。
だからギブアンドテイクという言葉が好きです。
これが崩れるときっとその文明滅ぶだろうなと。
だから農作物は価値が高くても文句を言っちゃいけないのでは無いかとも思います。
なんか申し訳無くなってきた。
お米が今日も美味しい。