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これで同罪

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

主人公⇐⇐⇐⇐⇐⇐⇐⇐城の主人

というクソデカ感情描写があります。


恋愛感情と思しき感情もありますが、

如何せん人外なので『異常』です。

その男は硝子の城に住み、数百年に一度、贄を求めて使いを馳せる。今日はその満月の日だった。HappyNewYear、おめでとう世界、そうして、さようなら私。

病的なまでに白い肌と闇夜を思わせる黒い衣類を着た遣いは、私を馬車に乗り込ませるとその硝子の城に拐かす。

最初に案内された部屋に、この城の主はいた。彼はピアノ椅子に腰掛けてピアノと思しき楽器を演奏していた。けれどもピアノとは音色が異なる。オルゴールの様に繊細で、何処か幻想的な音がこの部屋を包んでいる。

強い幻覚を見ている気がする。自分の足首まで水を満たし、部屋に橙の光が所々に灯る。そうして霧に呑まれて此処ではない世界に誘われる気がする。

「やぁ、お嬢さん。今の曲は気に入って戴けたかな?」

気が付くとそんな水辺も蝋燭も霧すらない。あるのは赤黒いゴシックの部屋と、青白い顔をしたこの屋敷の主人のみ。

「えぇとても。夢見る様に気分にさせて戴きましたわ」

血を抜かれて、屍を城の裏の墓地に捨てられる事になっても、今だけは良いものを見た。それだけで良い。

彼は私の発言に満足した様に微笑むと、首周りにそっと触れた。かなり慎重かつ丁寧な触れ方だった。それから口を開いて、犬歯を剥き出しにすると、容赦なく項に歯を突き立てた。


「私の食事は既に終えたから、次は君の番だ」

次に目を開けた時には、城の主人の膝上に横向きに座らされていた。長細いテーブルに乗せられているのは、豪勢な料理の数々だった。生まれて一度も口に入れた事がないような、精巧で、完成されたもの達。ただ皿の一つ一つに必ずメインとなる肉料理が中央を陣取っている。

目を丸くしていると、耳元から囁くように声が聞こえる。

「何か食べたいものは?」

「特には……。野菜だけで構いません」

「それはいけない。肉を食わせなければ、君は私の糧としての役割を担えない。嫌がるようなら無理矢理にでも口に詰めなくてはならない」

彼は目の前にあった皿を適当に引き寄せると、ナイフとフォークを使って肉を一口大に切り離す。そうして固く閉ざされた口元までフォークを差し出す。

「食べなさい」

「……この肉の所在は?」

「良いところの養殖場から買い付けるんだ。あまり口外したくないね。だって皆買い叩くだろう?」

困ったように見上げると、人を蕩かす様な微笑みを浮かべて笑っていた。そうして気が付く。この人は本当に人外なのだと。

肉の所在が分からない以上、簡単に口を開く訳には行かない。閉ざす事数分。とろりとソースが垂れ落ちた事を皮切りに、肉が遠のいて行く。屋敷の主人の口へと消えていったのだ。

私が食べた訳じゃない。何か罪を起こした訳じゃない。だから大丈夫。大丈夫。

しかしその安心感は容赦なく崩される事になる。

突如顎を上げられると、突発的に唇を覆われる。器用に舌先を使って口先を割り、歯の間に滑り込むと、そのまま肉の破片を押し込んだ。

「これで同罪さ。さぁ、食べる気になったかな?」

肉片を吐き出そうとするのを拒む様に手を使って無理矢理口を押さえつけられる。それからまた上を向かせると、半ば強制的に丸呑みを強要する。

「言っとくけど、此処までしたのは君が初めてだよ。可愛い人?」

何度でも書きたい雰囲気小説です。何度でも書くと思います。

雰囲気小説なので、特に語る事はありません。


元ネタはとある演劇と、とある映画またはドラマ。

それに吸血鬼ネタぶっ込んで出来た話です。


人外が好きなんですよ。ビジュアルよりも内面が。

高位の存在が、自分より下の生き物をただ愛玩してるのを見ると、ゾクッとします。

どう頑張っても分かり合えない感じが好きなんです。

子供が人形可愛がる感じが、めーっちゃ好きなんです。

だから最後の人外感が好きです。


結構相手のことを気に入っているし、人間的に見れば『恋愛に近い』感情だから、もう少し生かしたい。

生かす為に、自分の糧にする為に、食わせなければいけない。

じゃー、無理に食わそー。という思考。


何の肉か答えないところからも、とても人外味を感じます。

どうでしょう? 残酷な描写タグ付けた方が良いですかね?

無いには無いんですよ。

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