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アーク・ライズ 地平線から昇る太陽を夢見て  作者: 仲仁へび
第一部 始まりを告げる世界

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第21話 帰還



「それじゃ、またね。生きてる内に会えるとは思えないけど」


 コスモスが指をならす。


 ぱちんと、一瞬の音が響くと、景色が切り替わった。


 別れの言葉を言われたと思ったら、もう自分の国の近くだ。

 近くで悄然としているクオンがいるのを確認して、ほっと息を吐く。


 コスモスはどこか浮世離れした人間だった。

 ずっと泰然とした態度を崩さずにいて、底知れない。


 不気味。


 そうだ。不気味という言葉が似あう奴だった。


 息をついていると、同じ組織の人間と出会った。

 見回りでもしていたのだろう。

 武器を持っていた男は、知った顔である俺達の姿をみて警戒を解いた。


「オルタ殿、キャロン殿。もしや任務の帰りで?」

「あ、ああ」

「無事に戻られた事、皆喜ばれますよ。ところでそちらの見慣れないお嬢さんは一体」

「まあ、色々な」


 不思議そうに尋ねる相手に、本当の身分を言うのはためらわれた。


 無用な混乱をもたらしたくないし、ここで言ってどうにかなるものでもない。

 上の人間には黙っていられないだろうが、むやみに言いふらす事でもないしな。


 ここから逃げるでも、俺達と戦うでもないクオンの様子をみながら、頭を掻く。

 本当はどこへなりとも好きに行ってくれれば助かるんだが、この状態で放っておいたら動物にでも簡単に食われてしまいそうだ。


「こいつはまあ、旅先で仲良くなった友人……、だよ」

「なっ、オルタ! ちょっとどういう……」


 キャロに信じられないという顔をされるが、他にうまい言い訳が思いつかなかったのだ。


 ……後で謝るから、おおめに見てくれよ。


「組織長と話がある、今どこにいるんだ?」


 場合によっちゃクビになるかもしれない。

 帰ったらだらだらするつもりだったのに、まだまだ色々と面倒な事になりそうだった。



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