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関口 陽(ひなた) (19)

 私とランと笹原(ささのはら)は、「入谷七福神」の最高幹部である「大黒天」「恵比寿」の両爺さんに車で浅草港まで送ってもらう羽目になった。

「あ……あの……何で、私まで……?」

 笹原(ささのはら)は両爺さんにそう訊いたが……。

「お前ら、3人、全員、望むと望まざるとに関わらず……この(東京)の台風の目になっちまったんだよ。その中で、一番、身の安全が保証出来ねえのが、お前だ。自分で何やったか判ってんのか? 出来が悪いたあ言え、自分の『自警団』の大ボスの一番弟子をブチのめす手伝いをやっちまったんだぞ」

「次のフェリーで『本土』に逃げろ。おい、『本土』の『正義の味方』さんよ、お前とお前の仲間で、何としてもこの2人を護れ」

了解(Affirm)

「あと……チビ助……最後に1つだけ言っとく。俺が思うに……正義も悪も2種類有る。普通の正義と悪と……それを超えた天災のような正義と悪だ」

「えっ?」

「普通の正義は、世の中を今のままに保ち……普通の悪は、世の中を掻き乱す。けど……そうじゃない……世の中を決定的に変えちまう正義や悪が有る。お前の師匠は『正義の味方』の組織を作り上げた事で、世の中を決定的に変えちまった。そして、お前が、この(東京)に来たせいで……明日からこの(東京)は今日と同じではいれなくなるだろう」

「待って下さい。私は、そんな……とんでもない人間じゃ……」

「正義感の(かたまり)のような人間が……普通の正義しか成せず、悪の化身のような奴が普通の悪しか成せない事も有る代りに……欠点だらけの人間が正義を超えた正義を、しょ〜もねえ小悪党が悪を超えた悪を成しちまう事も有る。歴史を見りゃ、そう云う事は何度も起きてきた。そして、普通の正義、普通の悪しか成せない人間からすりゃ……正義を超えた正義、悪を超えた悪は、人間がやった事なのに、天災のように思えてしまうだろう」

 両爺さんは、厳しい目で、ランを見ていた。

「お前が『正義の味方』稼業を続け、お前の師匠の跡を継ぐ気なら……時には思い出せ。お前は……『世界を護る者』じゃなくて『世界を変えかねない者』……下手な『悪魔』より傍迷惑な悪鬼羅刹(ニルリティ)の名を騙る苛烈な『正義の女神』かも知れねえ、って可能性をな……」

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