高木 瀾(らん) (7)
どうやら、対象の位置は何とか把握出来たらしい。
しかし、関口から護法童子とやらで対象を探している時に、何が起きたかの説明を聞いて、ある疑問が浮かんだ。
「なぁ……対象は、私をどう認識すると思う?」
「へっ?」
「対象は物理的な世界と『気』だか『霊力』だかの世界を同時に認識してるんだろ。なら、『隠形』の呪法がかけられた服を着てる私は、対象にどう認識される?」
「どうって?」
「例えば、姿は見えるのに足音はするようなモノか、逆に、足音はするのに姿は見えないようなモノか、どっちが近い?」
「なるほど、そう云う事か……わからん。大まかな居場所だけはつかめたけど……ええっと……その喩えだと……」
「相手が視覚がメインで聴覚がサブか、逆に聴覚がメインで視覚がサブかまでは不明な訳か」
「あ……まぁな……」
「じゃあ、あくまでプランBかプランCだが……」
そう言って、私は三輪バイクの荷物入れから、あるモノを取り出した。
「おい……何だ、そりゃ?」
「有効射程は一〇mって所かな。余程、当たり所が悪くなければ、対象は眠るだけで死なない」
「い……いや、待て、何で、そんなモノまで持ち込んでた?」
「万が一の場合の為だ」
「ちょ……ちょっと待て、何を勝手な事……」
「寛永寺僧伽」のデカブツが何か言うのを、「入谷七福神」の御老体が手を上げて止める。
「あくまでプランBだ」
さて、プランCをやる羽目にならなければ良いのだが……。




