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関口 陽(ひなた) (9)

 私達は、徒歩で事故現場まで向かう事になった。

 その途中で携帯電話(ブンコPhone)の着信音。

 さっき教えてもらったランの携帯電話(ただし、使い捨て携帯)の番号からだった。

「どうした」

『今時、無いとは思うけど、磁気式のキャッシュカードやクレジットカードや、どこかの会員カードとか持ってないよな?』

「え? 何で?」

『事故起こしたトラックの中から……人が出て来たが……頭に、かなり強力な永久磁石を使った機器を着装してる』

「どう云う事? って、ちょっと電話切る」

 周囲では、一体一体は弱いが……とんでもない数の悪霊・魑魅魍魎の(たぐい)が湧き出ていた。

「オン・バサラ・クシャ・アランジャ・ウン・ソワカ」

「オン・アニチ・マリシエイ・ソワカ」

 私と試合相手は、それぞれの「守護尊」の咒を唱える。

 そして、私のハンマーから出た炎と、試合相手の錫杖から出たオレンジ色の光が、周囲の悪霊や魑魅魍魎を消滅させていく。

 もっとも「炎」も「光」も、その正体は「気」「霊力」「魔力」で、私の脳が無意識の内に、そのように「変換」しているらしく……例えば、私の炎であれば、生物や霊的存在が浴びれば「熱さ」を感じるだろうが、無生物相手だと紙1枚燃やす力は無し、試合相手の「光」だって、暗闇で放っても「観えない」人間にとっては携帯電話(ブンコPhone)に付いてるLEDライトの代りにさえならないだろう。

「とんだ数……うわっ⁈」

 その時、すぐ(そば)に停車していた軽自動車の窓ガラスにヒビが入る。

 どうやら……あのトラックが起こした事故が更に起こした渋滞のせいで立ち往生している車のようだったが……。

「ぐりゅぅ〜っ……」

 顔中血だらけになった子供が、車の窓ガラスに何度も何度も頭をブツけ続けている。

「悪霊に取り憑かれたようだな……」

「あのさ……まさか……この台数の車の中に居るヤツ……全部?」

「全部じゃないにせよ……とんでもない数の人間が……似たような事になってるだろうな……」

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