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恋人はライバル関係  作者: 柴田盟
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涙は青春のダイヤモンド

 僕達は新聞配達に出かけて、配達所に辿り着くと、今日も僕と涼子さんが組み、奈々子さんと斎藤さんが組むことになった。僕達の青春って本当に有意義な物に進化している。一度バンドコンクールの挫折はあったけれど、僕は大丈夫。涙は青春のダイヤモンドだと思っている。涙の数だけ強くなれるって聞いたけれど本当の事だ。


 これから何が起こるか分からないがきっと楽しい青春になると思っている。この胸にたくさんの夢や希望を持って進めば良いんだね。思えば、僕は一人で学校をサボって図書館に行きそして奈々子さんと出会うことが出来た。そして学校に行って、僕をいじめてくる安井を撃退して涼子さんと斎藤さんに出会うことが出来た。


 最初は一人でやがてみんなと巡り会えるんだ。これから僕達は素敵出会いに巡り会えると信じている。本当に涙はダイヤモンドより価値のある物だと信じている。さあ今日も新聞配達を本気で頑張って奈々子さんと斎藤さんに負けないようにしないといけない。


 そして新聞配達を気合いを入れて頑張ったが奈々子さんと斎藤さんに負けてしまった。どうして僕達が気合いを入れたのに負けてしまったのかは分からなかった。でも簡単な事である、僕と涼子さんよりも奈々子さんと斎藤さんの方が勝っていると言うことだ。


 それでジュースをおごらされるのはかなりの痛手だ。お金の問題ではなく気持ちの問題だ。僕は勝ちに確信を持っていて油断したのかもしれない。でも新聞配達は気合いを入れて頑張ったはずだ。


 でもこの後三人の熱にあやかりながら勉強と小説とバンドの練習を気合い入れて頑張った。だって三人は僕の友達であり涼子さんは恋人だけど恋人兼ライバル関係だ。それに奈々子さんと斎藤さんは友達兼ライバル同士だ。


 三人がいて本当にやる気に満ちてくる。僕も負けてはいられない、それは三人も同じ気持ちだ。今度は体調を崩さないように頑張らなくてはいけない。


「そろそろ、学校に行く時間だね」


 僕が言うと、三人は興がそれたようにそれぞれの楽器をしまい始めた。学校の時間は長いのに、僕達は行かなければいけない。


 本当に学校の授業は面白くない。それは簡単すぎてだ。だから僕は先生の目を盗むようにベースのイメトレを始めた。そして先生がこっちを向いた瞬間に、勉強のふりをする。僕は刺されて僕に答えられない問題などないのだ。


 きっと三人も学校の勉強なんて余裕でつまらないから楽器のイメトレの練習をしている。


 二時間目は自習だった。この時間を有効に使うために、勉強をし始めた。僕は一時間分の勉強を五分で出来るように図書館の女神様こと光さんに教わってそれを実行している。とにかく自習の時間は僕にとってありがたい時間だ。


 そして三時間目は体育だった。僕は運動が苦手だ。体育の先生はおっかなくてちょっとでもふざけると罵ってくる怖い先生だった。今日はマラソンだった。新聞配達で体力はありありだが、僕はマラソンが大の苦手だ。体育中に走るのを怠ると僕は先生にどやされてしまう。それでもゆっくりだがマラソンはしている。マラソンでは下から三番目の実力だった。


 そろそろ夏だ。こんな炎天下の日にマラソンなんて殺生な事だ。


 四時間目はまたもや自習であった。自習はありがたい。僕は勉強をすらすらとやっていたが、他の生徒は紙などを投げつけ合ったりしてやる気の生徒も中にはいた。


 そして給食の時間になり、今日はカレーライスだった。以前は安井の奴らにホッチキスの芯やノリなどを含ませて食わされた事があった。でも今はそんなことはない。思えば僕はいじめられるほど弱くはない存在だった。


 でも最近安井からの殺意の視線が熱く感じられるが、今度僕にその殺意を向けるなら、もう泣いたって許さないほどやっつけてやると思っている。


 そして五時間目、これが今日最後の授業だ。授業内容は地理でこれも僕に答えられない問題などない。指をさされても僕は答えられる。早速エジプトの首都はどこかと聞かれて僕は即座にカイロと答えた。もちろん正解だ。今日の地理の内容は世界のそれぞれの国の首都を勉強する内容だった。全部の首都を答える事は出来ないが中学範囲で答えられない首都はない。


 授業は終わり、帰りのホームルームの時間に僕はベースのイメトレをしていた。そして学校が終わり僕達四人は集い、早速僕達は制服を着たまま、図書館に向かった。早速勉強を三十分小説を三十分やって、スタジオに入った。


 早速楽器をアンプに繋いで、僕達は演奏をした。そして演奏は終わり僕達が作った曲はかなりの良いできで何か涙がこぼれ落ちそうになった。桃子と光さんはいないがかなり上出来だと思っている。そしてそろそろ新聞配達の時間になってきた。そんな時ボーカルの桃子とキーボードの光さんが現れてこれでメンバーがみんなそろった。


 最後に二人の音源を入れて、演奏をしてみると完璧だった。桃子も勉強がありながらも僕達のバンドに付き合わせてしまって申し訳ないと思ったが、桃子は「とんでもない」と言って桃子もバンドは楽しいと言っていた。


 改めてまた六人で演奏をして、僕達は涙が止まらなかった。本当にそれほどまでに僕達は頑張ったのだからその褒美は神様からのダイヤモンドよりも価値のある喜びの涙であった。本当に嬉しくて涙が止まらなかった。


「もう何みんな泣いているのよ」


 奈々子さんがそう言いながらも泣きながら僕達に言いかけてきた。涼子さんは自分だって泣いているじゃないとか言って僕達はその場は笑い合って過ごしていた。


 本当に今がとても楽しい。燃えるほど楽しい。心の奥底から得たいのしれない熱が沸き起こっている。きっとメンバー全員もそう思っているのかもしれない。熱は冷めないうちに打てと言っている。この調子で新聞配達の仕事もこなしてやると僕達四人は躍起になっていた。光さんは図書館の司書のバイトに入り、桃子は進学校の宿題があると言って帰って行った。


 もう僕達はドラゴンボールに出てくるスーパーサイヤ人みたいにエネルギーがあふれ出ている。その調子で行きたいがまた過労になってみんなに心配かけて気を遣われて、また悔しい涙を流したくないので程ほどにして置いた方が良いだろう。


 新聞配達は僕と奈々子さんと組み、後は涼子さんと斎藤さんが組むことになった。


「奈々子さんと新聞配達の仕事が一緒だなんて久しぶりだね」


「アツジ、あたしについてこれるように頑張りなさいよ」


 それってどういう事だ。


 すると奈々子さんは凄く早く新聞配達のコツを会得していた。こんなやり方があったのかと驚かされるほどの事であった。奈々子さんに勝てないわけだ。よし、奈々子さんのやり方を参考に僕も負けないようにしてやる。


 そして新聞配達の仕事が終わって配達所に戻ると、僕達が最初に戻っていった。そして三十秒後に涼子さんと斎藤さんは戻ってきた。斎藤さんは言っていたよ。やっぱり奈々子さんには勝てないわねって。あの新聞配達の配り方は奈々子さんが編み出していたのか。さすがは奈々子さん僕達の友達兼ライバル関係だ。


 新聞配達の仕事も終わって僕と涼子さんの家に戻ると桃子と光さんが僕達の夕飯を作りにやってきていた。


「みんな、お疲れ様、今日は麻婆豆腐よ」


 麻婆豆腐か、それは楽しみだ。光さんはそう言って、台所に立つ姿は可憐であった。

 そして僕達は食事が出来るまでそれぞれの楽器を手に取り、演奏の練習をしていた。

 心の底から湧き上がる熱は収まりはしない。それは僕達四人がそろって出来ることだ。時には壊れることもあるけれど、僕達は負けたりはしない。

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