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恋人はライバル関係  作者: 柴田盟
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奈々子さんのうどん

 とにかく今日は学校を休むこととなってしまった。それに奈々子さんは僕のことが心配なのか?奈々子さんも一緒に休むことになった。


「今日は勉強と小説は出来ないけれど、アツジが借りてきたハンターハンターを見ましょう」


 僕と奈々子さんはハンターハンターを見て体を休めていた。


 ハンターハンターが終わり、僕は体温を測ってみると38,8度まで下がっていた。


「やっぱりアツジ病院に行った方が良いんじゃない?」


「別に僕はそこまで悪くないよ」


「アツジ、あたしが病気になった時、あたしに何て言ったっけ」


 そう言って僕の頬を思い切り叩いてきた。

 奈々子さん、仕返しのつもりでやっているような気がした。

 でも本当に病院に行かないとまずいかもしれない奈々子さんの言うとおり。


 僕は病院に行くために厚着して奈々子さんと共に病院に行った。病院は以前奈々子さんと行った病院だった。風邪ってこんなにだるいんだ。頭が痛くて喉が痛くて、体調が悪い。今日は新聞配達にいけそうにないな。そうしたら、僕の分の新聞配達を四人分の所を僕抜きで三人でやらなくてはいけなくなる。


 そうなったら西宮さんに斎藤さんに奈々子さんに悪いな。


「アツジ、新聞配達の事を心配しているでしょ」


「何で分かるの?」


「あたしも風邪の時、涼子や翔子にそれとアツジに悪い事をしてしまったって思ったから」


 なるほど、確かに奈々子さんらしい、奈々子さんも風邪をひいたとき、僕と同じような事を考えていたのか。いやその気持ちは知っていたよ、奈々子さんは自分にも厳しいし僕にだって厳しい。そんな奈々子さんが僕は好きなんだよな。


 病院は相変わらずに年寄りがいっぱいだった。僕の順番まで三十分かかってしまった。


 ここの病院は僕が子供の頃から知っている病院なので、病院の先生も僕のことをよく知っている。僕の顔を見ると先生とその看護師は僕の事をアツジ君と呼んでくれて診察が始まった。診察には奈々子さんも控えている。


「その女の子は誰かね?以前もいたけれど・・・」


「あたしはアツジの恋人です。今アツジとは同棲しています」


「君達まだ中学生だよね」


「はい中学生でも、ちゃんと働いて生計を建てられています」


「それは大した物だ。でも君たち、それぞれ親御さん達の所に帰った方が良いんじゃないか?」


 先生とその看護師は僕達の事情を知らないからそういう事が言えるのだ。借りに僕が親元に帰ってしまうと奈々子さんは独りぼっちになってしまう。


 だから会えて事情は伏せて、とりあえず、診察を受けて薬を貰って、帰ることにした。


 帰りに奈々子さんは、「アツジ何か食べたい物はある?」


「家にカップラーメンがあったでしょ、それでも食べて元気にするよ」


「それじゃあ、ダメよ、ちゃんと栄養取らなきゃ。アツジはあたしが風邪だったときに作ってくれたうどんがあったわね。あたしが作ってあげるから、アツジは先に帰って。それとハンターハンターの続きを借りてきてあげるから」


 本当に奈々子さんはいつもきついが、こういう時に優しい。これから奈々子さんとは一生のライバル兼恋人関係でいられるのかな?


 僕はお言葉に甘えて、帰る事にした。

 僕の家に辿り着き、僕はうがいをして、薬を飲んで眠ることにした。

 眠れないなあ、目を瞑っていれば、すぐに眠くなるだろうと思って、僕は目を瞑っていたが眠れない。布団から出るとすさまじい寒さに僕は凍え死にしそうだった。僕は布団から出ることも出来ず、奈々子さんが帰ってくるまで待っているしか無いな。それとも寝ながらで良いから、本を読んでいた。


 本と言っても光さんが進めてくれた小説だけど、本当に面白く、文章に釘付けになってしますぐらいだ。


 本に夢中になっているとき奈々子さんは帰ってきた。


「アツジ、ただいま、早速あたしがうどんを作ってあげるよ」


 そうは言ってくれる物の、うどんはそんなに難しい料理では無いが、何か心配だった。そう言えば僕奈々子さんの手料理を食べたことが無いんだった。本当に大丈夫かな。キッチンの方を見てみると、奈々子さんは落ち着いた感じで料理を作っている。


 早速料理が出来上がり、奈々子さんはうどんを作って持ってきてくれた。それにうどんにはお揚げが入っていた。


「さあ、アツジ出来上がったからすぐに食べてね」


 本当においしそうなうどんだった。食べてみるとおいしかった。


「奈々子さん、これおいしいよ。どうやったらこんなおいしい料理が作れるの?僕が以前作ったうどんよりもおいしいんだけど」


「ネットで調べて作ったんだ」


 得意げに奈々子さんは言う。


 このうどん本当においしい。なるほどネットで調べたのか!僕が作ったときには僕はうどんの知識を知っていたため、作ることが出来たが、奈々子さんはネットで調べて、僕よりもおいしいうどんを作ってしまうなんて、さすがは僕のライバル兼恋人だ。


 僕がうどんを食べ終わると、何か体がポカポカしてきた。


「アツジ体がポカポカしてきていない?ショウガが効いていて、解熱作用にも良いのよ」


 本当に奈々子さんには敵わないや。僕のうどんよりもおいしい物を作る。さらに解熱作用があるうどんを作ってしまうなんて。今度僕がうどんを作るときはネットで調べてみようと思う。


 そして奈々子さんはHUNTER×HUNTERを借りてきてくれて、僕は寝ながら見て、奈々子さんはテーブルに肘をついてみていた。本当にこのHUNTER×HUNTERって物は面白い。ドラゴンボールと同じくらいに面白い。これならまた面白い小説が描けそうだ。


 面白い物を見ていると時なんてアッというまに時間なんて過ぎてしまう。僕は小説を書こうとしたら、奈々子さんに止められた。


「何をしようとしているのよアツジ、病み上がりにそんな事をしたら、風邪をぶり返してしまうよ」


 と言って僕が小説を書こうとするのを止められた。


「あたしも小説書きたいけれど、今日はアツジがこんな調子だから、何もしないであげるよ。それにHUNTER×HUNTERだけれども、もう一巻借りてきたから、それを見よう」


 HUNTER×HUNTERを見る前に僕はまず熱を測ることにした熱を測ってみると、37,5度まで熱が下がっていた。さすがは奈々子さんの看病には恐れをいるよ。その前に着替えと言うことで僕は奈々子さんに服を脱がされたが、僕は一人で出来るからと言って、そこまでして貰うことは遠慮して置いた。


 そしてHUNTER×HUNTERを見ていると、西宮さんと斎藤さんは帰ってきた。


「あっ君、調子はどう!?」


「うん。ずいぶん楽になったよ」


「そう。なら風邪の時はこれが一番」


 そう言って鞄から桃缶を取り出した。


「本当に西宮さんいつもありがとう」


「涼子、あたしからもお礼を言って置くわ」


「あんたにお礼を言われるほどの事じゃ無いわよ奈々子」


 どうしていつもこの二人はけんか腰なんだろう?


「そんな事は言わないでよ、アツジが風邪をひいているんだよ、こういう時ぐらいは、仲良くやりましょうよ」


 奈々子さんから意外な言葉が飛び出した。


「仕方が無いわね。今日の新聞配達はアツジ君がいないからいつもより辛いと思うけれど、共に頑張りましょう」


 西宮さんは言う。


 そうだ。今日も新聞配達だった。三人に僕の分までやらなければならなくなってしまう。僕は罪悪感でいっぱいだった。


「アツジあたし達があんたの分までやってくるけれど、とにかく気にしないでよ、気にして新聞配達所に来たら殺すからね」


「は、はい」


 奈々子さんの目が怖い。それほど僕の事を思ってくれているのだろう。

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