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恋人はライバル関係  作者: 柴田盟
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無理をした結果

 朝起きて昨日も僕達四人は熱をぶつけ合いながら、勉強をして、そのまま眠りついてしまったんだっけ。朝起きるのにいつも三時に僕達はスイッチが入ったように起き出す。新聞配達の仕事の始まりだ。今日も頑張るぞ。


 新聞配達の仕事が終わるのは午前六時半ぐらいだ。学校が始まるのは午前八時くらいだから、それまで一時間くらい近く僕達は小説を書いた。


 そこで西宮さんが「昨日、小説を書いて投稿したアクセス回数を見てみようよ」と言うことで僕達はそれぞれアクセス回数を見た。僕が千ちょっとで西宮さんは千二百ぐらいで、奈々子さんが九百ぐらいで、斎藤さんは二千を超していた。それにそれぞれ何件かの感想が寄せられている。


 感想を貰えると凄く嬉しい。小説家冥利に尽きるというか僕達は嬉しかった。感想は僕が五件で、西宮さんが四件、奈々子さんが三件、斎藤さんが七件、それぞれの感想にお礼の意を僕達は忘れてはいけない。


 感想のお礼を書いていると時間はあっという間に過ぎてしまいもう学校に行く時間だ。


「やばいよ、みんな、学校に行く時間だよ」


 感想のお礼を書き終えていないのは斎藤さんだけであった。でも学校で休み時間に感想のお礼を書いたりしているからね、スマホで。本当に斎藤さんは小説の才能が僕達の中で一番ある。アクセス回数も感想も含めて。僕は密かに斎藤さんの事をライバル意識をしている。どうして斎藤さんにはアクセス回数や感想の数でいつも負けてしまうのか?きっと斎藤さんには底知れぬ小説を書く才能があるのかもしれない。


 クラスは三年になり、クラス替えで、僕達はクラスがバラバラになってしまった。自分で言うのも何だが、僕達は一緒のクラスになれないのは僕達がそれぞれ学校の成績が良いからだと言うことだと思う。クラス替えは優秀な生徒と普通の生徒とそうでない生徒に分けられるからだ。


 僕のわがままだが三人の誰か一人でも同じクラスであったら良いのにと思う。でも三人はクラスは違えど、必死に頑張っている。そう思うと授業をちゃんと聞いて、試験に出てくる問題をそれぞれの先生が言って、それをノートにちゃんと書く作業は僕は怠らない。たとえ試験に出ない問題でも、僕はそれをちゃんと書き留めて後でちゃんと復習をする。


 教科にとって難敵なのは数学と英語だ。確かにこの二つの教科はちゃんといつも勉強していないと分からなくなってしまうときがある。勉強は楽じゃないが、それをゲーム感覚でやっていれば面白い物だ。それに学校で習う英語は普通は外国人に通じないと光さんに教わった。


 ちなみに僕の嫌いな教科は体育と音楽だ。奈々子さんの嫌いな教科も同じく体育と音楽だ。本当に僕達は気の合う者同士だ。ちなみに西宮さんと斎藤さんの嫌いな教科は無いらしい。この人達は完璧超人か?だから全部オール五なんだよな。僕と奈々子さんは体育と音楽だけ四だ。テストが良くても技術がダメなのだ。


 そうそう、休み時間中に僕達四人と出会い、斎藤さんは授業中にネット小説の感想の返信を行っているところを見つかり、スマホを没収されたみたいだ。帰りに、スマホは返して貰うが今度やったら、斎藤さんのスマホを壊すと脅して来たらしい。僕達は斎藤さんに授業中にそれは不謹慎でしょと言って置いた。そうしたら反省をする斎藤さん。


 スマホが無ければ西宮さんと斎藤さんは小説を書くことが出来なくなってしまう。そうなるとライバルが減ってしまいこちら側では熱くなれなくなってしまうのでそれはそれで僕と奈々子さんと西宮さんは困る。


 斎藤さんは凄いよな、アクセス回数が二千を超して、さらに僕達よりも圧倒的に感想が多い。本当に斎藤さんは小説家になるんじゃ無いかと思って僕も負けていられないと思っている。ちなみにドラゴンボールのアニメはすべて見た。本当に面白い作品だと思っている。今僕達が見ているアニメはハンターハンターと言うアニメだ。このアニメ、僕は光さんに初めて学校をサボって、見た漫画だった。結構面白かったので、まさか数年前にアニメ化されていたことには驚いた。


 そんなこんなで学校が終わると、僕達は僕と奈々子さんの家に行き、新聞配達の時間まで勉強と小説に没頭していた。何度か勉強して勉強のコツを覚えて、短時間で勉強を頭にい入れる事が出来るようになっていた。そうしなければ小説と絵なんて描いている時間が無くなってしまうからだ。


 小説を書いている途中にもう新聞配達に行く時間になってしまった。配達所に行くと、今日は何か寝不足でいつものようにやる気が失せていた。でも西宮さんと斎藤さんと奈々子さんはいつものジュースをかけて頑張ろうとしている。その熱にあやかると僕はやる気になれる。


 僕はやる気になるために、頬を両手で叩いて、自分のやる気に鼓舞させた。今日はいつもの都営住宅のビルを任されて、僕と西宮さんが組み、もう一方は斎藤さんと奈々子さんと一緒にやることになった。


 ここで僕がやる気にならなければ、西宮さんの足を引っ張ることになってしまう。


「あっ君、今日はいつものようにやる気が無いように見えるけれど大丈夫」


「大丈夫大丈夫、ノープログレム」


 早速新聞配達の仕事に入った。西宮さんに大丈夫だと言ったが、何か日頃の疲れが残っているのか、いつものようにやる気になれなかった。何だ?今日に限って、何かいつものように力が入らない。頑張らないと西宮さんの足を引っ張る事となって、西宮さんに迷惑をかけてしまうことになってしまう。


 何か頭がぼんやりとしてしまう。それに何か息苦しい。何なんだいったい?何か倒れてしまいそうな気がしたが、僕は気合いを入れて、新聞配達の仕事をこなした。西宮さんの足を引っ張るわけには行かない。僕は僕で新聞配達の仕事を終えて、斎藤さんと奈々子さんのチームに勝たなくてはいけない。


「ゴメン、西宮さん。遅れてしまって」


「ちょっとあっ君、顔が真っ赤じゃ無い」


 すると西宮さんは僕のおでこに手を当てて、熱を見てみる。


「凄い熱じゃ無い。こんなになるまであっ君無理していたのね!」


「無理なんてしていないよ。僕はいつも通りの僕だよ」


「とにかく、良いから自転車に乗って、戻るわよ」


 僕と西宮さんは配達用の自転車に乗って、配達所に戻った。


 配達所に戻ると、斎藤さんと奈々子さんはすでに到着していた。


「ゴメン西宮さん。今日は僕達が負けちゃったね!」


「あなたそれどころじゃ無いでしょ。今日の勝負は無効よ」


「そういう訳にはいかないよ」


 と言ってとにかくみんなに心配かけないようにしないといけない。こんな体調を悪くしたらみんなの足を引っ張ることになってしまう。


 すると奈々子さんが僕の胸元を掴んで、「あんたあたしが体調を悪くしたときに、言ったよね。みんなに心配かけるような事はするなと」


 奈々子さんは凄い剣幕で僕の目を見つめる。そんな目で見つめてくる奈々子さんに僕は尻込みするしか無かった。


「とにかく、アツジ、自転車で家までは帰れるよね」


「はい。すいません」


 と奈々子さんの怒る姿に僕は恐怖を覚えてつい敬語になってしまう。


 家に戻ると、西宮さんと斎藤さんも残ってくれて、とりあえず体温計で僕の体温を測ると39,5度の熱があった。


「凄い熱じゃ無いアツジ」


「大した事は無いよ」


「アツジ、あたしが熱に犯された時はアツジ何をしたっけ」


 仕返しのつもりか?奈々子さんは目を細めて笑っている。


 僕は奈々子さんに恐怖を覚えて、「分かりました。大人しくしています。もし、これ以上の熱が出たら、明日、病院に行きます」と素直に言って置いた。


「よろしい」

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