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世説新語 on なろう  作者: ヘツポツ斎
名士編 竹林七賢

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620/846

嵇康5  鳳は凡鳥に作る 

嵆康《けいこう》と言えば、

親友の呂安《りょあん》と共に処刑されている。

呂安と、兄である呂巽《りょき》とのいさかいを

鍾会《しょうかい》に付け込まれ、謀殺された感じだ。


そんな二人、どれだけ仲が良かったのか。

それこそふと思い立ったときに、

いきなり車を用立てて、

千里の果てだろうが会いに行く、

という勢いであった、という。


あるとき呂安が嵆康の家まで

やってきたとき、たまたま嵆康が不在。


そこに出てきたのが

嵇康の兄、嵆喜《けいき》である。

呂安の来訪を知り、弟の客ならば、と

かれを招き入れようとした。


が、呂安。招きに応じない。

門に「鳳」とだけ書き、立ち去る。


む、よくわからんが、我らが家門を

祝福してくれたのかな?


そう思い、嵇喜は喜んだ、

……の、だが。


「鳳」って文字、分解すると

「凡」「鳥」になる、んですよねー。




嵇康與呂安善,每一相思,千里命駕。安後來,值康不在,喜出戶延之,不入。題門上作「鳳」字而去。喜不覺,猶以為欣。故作「鳳」字,凡鳥也。


嵇康と呂安は善く、一に相い思せるの每、千里を駕に命ず。安の後に來たるに、康の在らざるに值い、喜は戶を出で之に延ぶれど、入らず。門上に題し「鳳」字を作して去る。喜は覺らず、猶お以て欣と為す。故より「鳳」字を作したるは、凡鳥なり。

(簡傲4)




呂安

まぁこのエピソードを読むに相当性格悪いし、そりゃ敵も作るだろとしか思えない。鍾会《しょうかい》が司馬昭《しばしょう》に寄せた讒言を読んでも「あいつら好き放題くっちゃべって風紀乱してますし、ああいう奴らを王さまが放置すんの良くないんじゃないっすかね、治安よくするためにも、ああいうのは除いといた方がいいんじゃないでしょうか」って言われてて、少なくともそれで讒言が成立しちゃう程度にはアレだったんだろう。


嵆喜

注を読むと、阮籍《げんせき》にも白眼視されてて笑う。いいとこねえなこの人。楊州刺史にまでのぼってるスーパーエリート様なんだけど。

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