↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世説新語 on なろう  作者: ヘツポツ斎
名士編 正始名士+α

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
588/846

孔融1  小人了了    

建安七子《けんあんしちし》 孔融《こうゆう》 全2編

既出:曹操1



孔融は十歳ころの時、父親に従って

洛陽《らくよう》に出向いたことがあった。


この時、洛陽では李膺《りよう》というひとが

めっちゃ声望を集めていた。


司隸校尉《しれいこうい》、つまり首都圏の守備隊長、

みたいな地位についており、

面会する人は声望高いか

その清名をよく知られたもの、

の、いずれかに限られていた。


孔融、李膺の家の

門前にまで行くと、門番に言う。


「私は李膺さまの親族です」


あまりにもその堂々とした言い切りに、

門番も特に疑わずに孔融を通した。


一方で、びっくりしたのは李膺である。

初対面のちみっこが、

いきなり目の前に現れたのだ。


「おや? 君と私に縁はないはずだが、

 どういった繋がりなのだろうな?」


すると孔融、答える。


「私の先祖、孔子《こうし》が、

 あなたのご先祖さま、老子《ろうし》と

 師弟の付き合いにありました。


 ならば、私とあなた様にも、

 よしみがある、と言えるでしょう」


これを言う機知、

これを衆人の前で言い切る度胸。


こいつはただもんじゃないぞ、と

李膺や周りの人たちは思うのだった。


そこに、一人の男が遅れてやって来る。


男の名は陳韙《ちんい》。

太中大夫《たいちゅうたいふ》という高官についているので、

陳羣《ちんぐん》陳泰《ちんたい》の親類かもしれない。


陳韙、周りが孔融のことをしきりに

褒めやそすのを聞いて、言う。


「幼い頃に賢かったからと言って、

 大きくなってもなお

 素晴らしくあるとも限るまいに!」


すると孔融、すかさず返した。


「なるほど、ではあなた様は、

 さぞ幼き頃に

 賢くあられたのでしょうね!」


陳韙、ギャフンとした。




孔文舉年十歲,隨父到洛。時李元禮有盛名,為司隸校尉,詣門者皆俊才清稱及中表親戚乃通。文舉至門,謂吏曰:「我是李府君親。」既通,前坐。元禮問曰:「君與僕有何親?」對曰:「昔先君仲尼與君先人伯陽,有師資之尊,是僕與君奕世為通好也。」元禮及賓客莫不奇之。太中大夫陳韙後至,人以其語語之。韙曰:「小時了了,大未必佳!」文舉曰:「想君小時,必當了了!」韙大踧踖。


孔文舉は年十歲にして、父に隨いて洛に到る。時に李元禮に盛名有りて司隸校尉為れば、門に詣でたる者は皆な俊才にして稱わるに清、及び親戚は乃ち通ず。文舉は門に至り、吏に謂いて曰く:「我れ是れ李府君が親なり」と。既に通り、前坐す。元禮は問うて曰く:「君と僕には何ぞの親しき有りや?」と。對えて曰く:「昔、先君の仲尼は君が先人の伯陽と與とし、師資の尊を有さば、是れ僕と君も奕た世の通好を為さん」と。元禮、及び賓客に之を奇しまざる莫し。太中大夫の陳韙の後に至れるに、人は以て其の語を之に語る。韙は曰く:「小さき時に了了なれど、大なるに未だ必ずや佳たらざらん!」と。文舉は曰く:「想うらく、君が小さき時、必ずや當に了了たらん!」と。韙は大いに踧踖す。


(言語3)




孔融

ここで平然とこういうこと言っちゃうような人だからソソサマの前でも同じようにへーぜんと強い言葉を叩きつけたりとかする。そのせいで殺されたんじゃねえのこのひと、とかは思う。


李膺

清廉な大物として知られるも、三國志《さんごくし》のきっかけとなった清流派への弾圧、いわゆる党錮《とうこ》の禁にて下獄され、殺されている。三國志前夜の大者の一人、といういでたちである。


陳韙

もし陳羣たちと同族だとしたら、潁川《えいせん》陳氏。李膺と同郷の人、という事になる。そして潁川陳氏と潁川荀氏が通婚していたことを考えると、きっと潁川李氏もその通婚の輪に加わっていたことだろう。なるほど、親戚枠ね……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。