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世説新語 on なろう  作者: ヘツポツ斎
「崔浩先生」政治家編 西晋

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461/846

陸機1  千里のジュンサイ

陸機《りくき》 全6編

 既出:陸遜、張華3、張華4



陸機が名門・太原《たいげん》王氏のひと、

かの王渾(おうこん)の息子である王済《おうさい》の元に訪れた。


二人して向かい合うと、

王済が、陸機の前にヨーグルトを提示する。

どうだ、珍しいだろう、とばかりに。


「そなたの故郷である呉《ご》には、

 このような物はあるかな?」


どうだ、ないだろう、

ここは天下の洛陽《らくよう》、

わかったかイナカモン

的なムーヴである。


やれやれ、またこのパターンか。

表にはおくびにも出さず、

陸機、返答する。


「千里《せんり》湖にあるジュンサイのスープは、

 実に風合い豊かなものですよ。


 もっとも、味付けなどは

 これからなのですがね」




陸機詣王武子,武子前置數斛羊酪,指以示陸曰:「卿江東何以敵此?」陸云:「有千里蓴羹,但未下鹽豉耳!」


陸機の王武子を詣でるに、武子は前に數斛の羊酪を置き、指にて以て陸に示して曰く:「卿が江東にては、何をか以て此れに敵わんか?」と。陸は云えらく:「千里が蓴の羹有り、但だ未だ鹽豉を下さざるのみ!」と。


(言語26)




王済が自分をヨーグルトにたとえて、陸機は「味付けをすれば」美味しいスープになる、という。「お前はまだ知らないだけで、呉は人材の宝庫だぞオラ」というようにも解釈がかなう、陸遜や張華3にも通じるエピソード。


「味付けはこれから」って言い方が憎い。

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