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世説新語 on なろう  作者: ヘツポツ斎
三国志前編 英雄立志伝

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龐統2  人材鑑定    

龐統は若いころ呉を周遊していた。


その期間に、人物評に長けた顧劭こしょうが、

龐統ほうとうと夜通し語り合った。

その時、こんなことを聞いた。


「人相見と言えばきみも達人だね、

 ところで君と私では、

 どちらが優れているだろうか」


これに龐統は答える。


「人びとを教化し、

 うまく処世の術を授けるのは、

 貴方の方がお上手でしょう。

 ただ、こと軍略につきましては、

 私の方が幾分上かと思います」


顧劭はガッテンした。



顧劭以外にも、多くの人々がこぞって

龐統とよしみを通じようとした。


が、龐統、ここで交わった人物たちには

割と手酷い評価を下している。


陸績りくせきさんはのろまの馬なりに足が速い。

 顧劭さんはのろまな牛だが、

 遠くにまで荷物を運んでいける」


その話を聞いて、ある人が問う。


「つまり、陸績さんのほうが勝る、と?」


「いや? のろまな馬が

 どんなに頑張って走ったところで、

 一人を連れて行くのが関の山だ。


 だがのろまな牛は

 大して速く進めずとも、

 引いていけるのは一人に限るまい?」


つまり顧劭の着実な歩みのほうが

優れている、と言ったのだ。


この話に反論できる呉人はいなかった。


なお、全琮ぜんそうと言う人については

こう語っている。


「全琮さんの声名を好むさまは、

 汝南じょなん樊子昭はんししょうそっくりだな」


高潔そうな外見はともかく、

何事にもすぐに出しゃばっては

口吻を迸らせるな、と言ったのだ。





顧劭嘗與龐士元宿語,問曰:「聞子名知人,吾與足下孰愈?」曰:「陶冶世俗,與時浮沈,吾不如子;論王霸之餘策,覽倚仗之要害,吾似有一日之長。」劭亦安其言。

顧劭は嘗て龐士元と宿りて語り、問うて曰く:「聞くに子は人を知るに名せん。吾と足下とでは孰れか愈れるか?」と。曰く:「世俗を陶冶し、時と浮沈せるは、吾は子に如かず。王霸の餘策を論じ、倚仗の要害を覽るに、吾に一日の長を有すに似たり」と。劭は亦た其の言に安んず。

(品藻3)


龐士元至吳,吳人並友之。見陸績、顧劭、全琮而為之目曰:「陸子所謂駑馬有逸足之用,顧子所謂駑牛可以負重致遠。」或問:「如所目,陸為勝邪?」曰:「駑馬雖精速,能致一人耳。駑牛一日行百里,所致豈一人哉?」吳人無以難。「全子好聲名,似汝南樊子昭。」

龐士元は吳に至り、吳人は並べて之を友とす。陸績、顧劭、全琮と見え、之が為に目して曰く:「陸子は駑馬に逸足の用有りと謂いたる所、顧子は駑牛に以て重きを負いて遠きに致したるを謂いたる所」と。或るひとは問うらく:「目したる所の如さば、陸の勝ちたるを為さんや?」と。曰く:「駑馬は精速と雖も、能く一人を致したるのみ。駑牛は一日に百里を行きたれど、豈に一人を致す所ならんか?」と。吳人に以て難ぜる無し。「全子は聲名を好みたること、汝南の樊子昭に似たり」と。

(品藻2)




顧劭

呉の王朝に有能な人材をたくさん推挙している。それにしても龐統は、世説新語では人物評論家と言うイメージが強い。司馬徽しばきに連なる人物と言う感じになってる。このエピソードもそんな感じですし。


陸績

史実だと割と大活躍してて、むしろ龐統よりも活躍しているのだが、まぁ仕方ないよね……ちなみにかの陸遜りくそんから見ると、はとこの父親になります。えっこの辺の続柄って何て呼べばいいの……。


全琮

この人も呉でかなり活躍している。と言うか呉志には人格評価が「温厚恭順な性格。その言辞は未だ嘗て失礼だった事がなかった。人に接する際は謙虚で、傲慢な態度がなかったという。」と書かれている。謙虚ではあったが色んなところに首を突っ込む人、と言う感じ?


樊子昭

行商人から役人に抜擢された才人。いろんなところに首を突っ込みたがると言うのは、翻せばそれだけ目端が利く、と言う事でもあるんだろうか。うーん、当時の人物たちの評価を上手く判断できない身としては、どうにも龐統さんのこの評価たちが毀誉褒貶のいずれにあたるのかが上手く評価しきれない。少なくとも顧劭については褒めてると思うんだけどなー。

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