小児科で飛び交う言葉
小児科病棟に実習にきて思うことが多々ある。
お母様が子供に伝える「言葉」である。
初めて大部屋担当をして感じたことを綴ってみます。
お洗濯などで病室を少し離れるときに必ずといって良いほど残していく言葉
【いい子にしててよ】
狭い空間に居て、ベッド安静を強いられている子もいる。
主治医や看護師の注意をしっかり聞いてくれている。充分に良い子にしているんじゃないかと思う。
【ちゃんと食べないと元気になれないよ】
ずっとベッドの上で過ごしているだけの生活では、お腹空かないのもわからないわけじゃない。
頭ごなしに叱らないで、理由を聞いてあげて欲しい。医療人の立場から言うと無理に食べても元気になれない。食べられた量をチェックする患者様もいるから。
【痛くない痛くない直ぐに終わるから】
治療や処置をするときにお母様がお子様に必ずと言って良いほど言われます。
いやいや、傷口を消毒するのだって染みて痛いです。
点滴するのだって採血するのだって針を刺すわけですから痛くないわけがありません。
お母様のお気持ちもわかります。私達に処置をスムーズに受けさせよう。という、お優しいお気持ちはとても嬉しいですが、痛い処置後に必ず「痛かった。嘘つき」と涙目で訴えてきます。
だから私達医療人は「ちょっと、チクンってするよ。ちょっとだけ頑張ろうね」と声をかけるようにしています。
どんな処置であれ苦痛を伴うのです。
【飲まないと治らないから飲みなさい】
症状が治まったから薬は必要無いんじゃないかと思っているから「まだ飲むの?」という問いかけに頭ごなしにただ飲めというだけではいけない。
症状が治まっても身体の中には、症状の原因となるウィルスだったり細菌が残っている可能性があるのです。医師の処方された分は飲みきることが大切だと言うことを理解させてあげなければいけないことだと思いました。
ある程度、物事が理解できて興味関心が出てきたら薬や処置は、大切なことだと納得して受けてもらうために質問された時は、せめて「主治医に聞いてみようね」とか「看護師さんに聞いてみようね」と声かけをしてほしいですね。
小児病棟での何気なく交わされている会話。狭い空間だからこそのお母様の配慮に頭が下がる思いですが、本人が一番辛い時を頑張っています。
一緒にお手伝いさせてください。
まだ学生で頼りないですが、看護師さんより時間の都合はつけやすいのです。
みんな、早く元気になぁれ。