2、場を治めるのはイケメンと相場が決まっている
始業式が終わり教室に戻ると既にグループが出来ていたが特に友人の新規開拓をするまでも無かったので大人しく席に戻る
「ねぇ、二宮くん」なんとイケメンの橘が満面の笑みで俺に話しかけてきたではないか
「何だい橘?」つられて笑顔で返してしまった
「知っててくれたのかい?ありがとう。」知ってるに決まってるじゃないか、嫌味かと思うほどだが素で言ってるんだから彼の人柄の良さを知っているからこそ感想である
「はじめましてかな?同じクラスになった事だし仲良くしよう。」
「あー厳密に言うと始めましてではないんだけど、まぁ良いかな!気軽に悠一って呼んでくれ俺も奏汰って呼んでも良いかな?」
「え?そうなのか?構わないよ。」まずい記憶に無い、この話には触れないようにしとこう...
「良かった、時間かな?後でまたゆっくり話そう」そう言い席に戻っていき入れ替わるように圭が話しかけてきた
「橘と知り合いだったのか?」
「いや俺は初対面だと思ったんだけど...去年面識があったみたいなんだ」
「どーせ梓さん絡みじゃないのか?」
「そうじゃなきゃ良いけどな...」
適当に教師の話を聞き流しているとどうやら委員長、副委員長がもう決まった様だった
「じゃあ他の委員を決めたいと思います。挙手でお願いします。」
委員長はやっぱり金澤さんだった、さすがもう全体を仕切っているな性分なのか素直に関心できる
「残ってる委員は極力帰宅部の人にやって貰いたいんだけどいいかしら?それでも決まらないならくじで決めたいと思います。」
おいおい相談もなしに決めると良く思わないやつの反発がくるんじゃないのか?
「何であんたが勝手に決めんのさ!?帰宅部にもそれなりの理由があるんですけど~?」
そーそーと便乗するギャルたち、やっぱりこうなったな。反論してきたのは相田とは別派閥の女子グループリーダー海野だ。
「てかあんたが兼任すれば良いじゃないのぉ?」
「それが出来たらとっくにしてるわよ、出来ないから私が効率よく決めて言ってるんじゃない。」
「はぁ?何その言い方腹立つんだけど。」
どんどんヒートアップしてきてるそろそろやばいかもな
「腹立つのは勝手だけど貴女もっと制服ちゃんと着たら?校則違反よ。」
「今服装とか関係なくない?あんた何様のつもり?」
きりが無いな、ほれ出番だぞ橘先生
「まぁまぁ落ち着いてよ2人とも、両方の言い分は分かる。金澤さんは一度皆に相談してから決めてみない?海野はそんなつっかかったいい方したら言い合いになるから気をつけよう。どうだろう皆残ってる人でくじ引きっていうのは?」
異論な~しとあっさり決まった流石先生だ
「じゃあ続けてもらっても良いかな金澤さん。」
「えぇ迷惑かけたわね、海野さんきつく言ってしまってごめんなさい謝るわ」
「別にいいけど...」
先生のおかげで丸く収まったが初日からもう2人の間にしこりが出来たな、これは思ったより悪い意味で愉快なクラスになりそうだ。
今日は午前授業なので昼を食べてすぐに弓道場へと向かうと既に田口さんが練習していた。
「早いね、俺も急いだ方だったんだけどな」
「あ、二宮君お疲れ様。えへへご飯食べずに来たからね。」えっへんと胸を張って答える
あぁーくそかえぇ!?と思わず声に出したかったが踏みとどまる
「また同じクラスだね、よろしくね二宮君。」
「うんよろしく、田口さん」ああもういつでも死ねる気がする...
他愛無い会話をしつつなんと2人で下校することになった
運全て使い切ったなぁなど考えていると
「ねぇ明日の休み空いてるかな?」!?なにこの展開!!誘われる?誘われんのかぁぁ
「うん、空いてるよ。」精一杯のいい声で返事をする、断るわけが無い!!
「じゃあ良かったらなんだけど総合体育館で有名な弓道の先生がくるんだけど一緒に行かない?」
「行きます!!」即答しすぎた、我ながらきもいと思う
「良かった~じゃあ明日11時に現地集合ね!じゃあ私こっちだから、また明日ね。」
あっさり決まったがこれってひょっとするとデートってやつなのでは?明日は絶対2人にばれないようにしなければ!!と意気込んだが明日が荒れる一日になることを俺は知る由も無かった。
気付けば奏汰傍観しかしてないですね笑
橘君にまかせっきりだしでも奏汰はまだ本気出してないだけだと思います!
タイトル変更です。
てなわけで次回デートです。