0、朝くらいまともに目覚めさせてくれ
カーテンの隙間からの陽射しが顔にかかり目を覚ます、どうゆう訳か体が自由に動かないこれは決して筋肉痛だとか体が完全に機能していないだとかそういう類の物ではなく原因は分かってる。今日はあの日なのだ。
「姉さん...千咲...動けないよ...」
今まさに姉と妹によって両側から抱き枕にされているのがこの話の主人公二宮奏汰だ。
「あ、おはよ~お兄ちゃん」欠伸をしながら挨拶をして来たのが完璧すぎて母親泣かせのハイスペック妹千咲、中学生とは思えないほど主婦スキルが高い
「ん~おはよ、奏汰」
怠そうに挨拶してきたのが美人なのに身の回りが何も出来ないポンコツ姉貴梓
何故血を分けた姉妹なのにここまで差が生まれたのか本当に謎だ。
「で?何でこうなってるか説明してよ。」
「奏汰を起こしに来たら気持ち良さそうに寝てたからついね~」
「姉さん、答えになってないよ...」
「も~冗談はその胸だけにしてよ、梓ちゃん♪」
こいつ何で朝からこんな喧嘩ごしなんだよ!やめてよ被害全部俺に来るから!
「そーゆう千咲こそ小さいじゃん!でも私はスタイル良いし顔もいいし今更胸なんてきにしませ~ん♪」
おぉ?珍しく怒らないぞ、しかも自分のこと可愛いって言ったし、まぁ家族びいきってのもあるけど顔は整っていて美人だと俺は思うぞ。と心の中で頷く。
「私はまだ小さくて良いの、中学生だし発展途上なの!まぁもう20歳超えた梓ちゃんには縁のない話かな?」
やな予感がしてきた..
「あー千咲が言っちゃいけないこと言ったぁー気づかないようにしてたのに!」
全然気にしてるじゃないか!しかし母さんの遺伝があるなら可能性は残されているよ?
てな感じていつもの小競り合い(千咲の一方的な攻撃)をかわし居間に下りていく。
「おはよう母さん、父さん」
「あら、おはようあんまり眠れなかったのかしら?疲れてるわね」
「毎度のことで慣れてきたよ」
「相変わらず元気だなぁうちの子達は、はっはっはっはっ!」
「元気すぎて困ってるんだけどなぁ...」と言いつついすに腰掛け味噌汁をすする
「あら、お兄ちゃん最初に私が作った味噌汁から食べてくれるなんて嬉しいな。」
半泣きになりながら姉さんと居間に下りてくる千咲、大人が半泣きするなよ...
「また派手に言い合いでもしたの?梓ちゃん」
「聞いてよおかーさーん、千咲が私の胸が小さいの気にしてるのにねちっこく攻めて来るんだよ!」
「お母さんも昔小さかったわよ、ね?お父さん」
「お前たちも誰かに触ってもらえば大きくなるんじゃないかな。」
いや、ドヤ顔できめられても...てか爆弾発言どころか核投下してるんですけど!!
「触って、もらう?」
え?何で2人ともこっちジーッと見てるの?待って家族ですよ!
「おっこんな時間かじゃあ行ってくるよ、アデュー!」
あのくそ親父余計なこと言ってさっさっと行っちまいやがった!どうすんだこの空気助けて、神様...
初めまして若旦那です。仕事しながらなので間隔空いてしまいますががんばって投稿していきますんでどうぞよしなに。