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ファーストコンタクト


「ジークリオン、僕のいもうと、リリアンだ。かわいらしいだろう? 」


ハンスに言われて見せられた赤ん坊はすやすや眠っていた。軽く握られた両手は小さくて、頬はほんのりと赤く色づいている。規則正しく上下する胸がなければよくできた人形かと思うほどかわいらしかった。


「この子は僕が守らないと生きていけないんだ。」


ハンスが胸を張って言っている言葉にちょっとイラついた。


「僕だって守る。」

「そうか? 一緒に守ってくれるのか? 」


よかった、これで安心だ。と僕の両手を握って上下に振りだすハンス。その動きが伝わったのかびくっとして赤ん坊が目を覚まして泣き出した。


慌てておばさまを呼びに行くためにハンスは部屋を飛び出していった。すぐそばで控えていた侍女さんが抱き上げてあやしているけど、何か足らないのか中々機嫌がよくならない。だんだん心配になってきた僕は、あやしている侍女さんにそっと近づいて覗き込んでみようとした。


「リリアンさま~、ジークリオンさまですよ~。」


少しかがんでくれたおかげでリリアンの顔が見えた。ぎゅっと目をつぶって力いっぱい泣いているリリアンにそっと近づいて握りしめている手に触れてみた。手に触られて少し泣き声が弱まってきたみたいだったので、そっと両手で握って話しかけてみることにした。


「リリアン。はじめまして、ジークリオンだよ。僕が守ってあげるからね。だいじょうぶだよ、安心して。」


言いながらそっと手をさすってあげたらリリアンが泣き止んだ。よかった、と、ほっとしていると侍女さんがそのままリリアンをベットに寝かせた。

ベットのへりから覗き込むとあー、とか、うー、とか楽しそうに声を出しているリリアンがいて、安心した。


「あら、ずいぶんご機嫌じゃないの。ジークリオンがあやしてくれたからかしらね。」


ハンスと一緒に部屋に入ってきたおばさまは、嬉しそうに笑った。


「そんな! あやすことなら僕も負けません!! 」


そう言うとハンスは思いっきりそばに置いてあったガラガラを振り始めた。


ガラガラガラガラガラガラガラガラガラ・・・!!!


おばさまの制止の声と、びっくりしたリリアンが泣き出すのは同時だった。


そのまま侍女さんにあやされているリリアンのそばでさっきのように手をさすってあげると鳴き声もだんだんと収まってきた。


「ジークリオン様はあやすのが上手ですわね。」


侍女さんに褒められた事と、リリアンをなだめられたことに嬉しくて笑っていると後ろの方で、僕だって・・・っ!、とハンスの声がした。

振り返ってみるとおばさまに手をつかまれガラガラを取り上げられて怒られているハンスがいた。






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