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第一話

優しい目で読んでもらえると助かります!

まるで生まれ変わった気分だ。


ただただインナーカラーを入れただけ、そんなことをいう人もいるだろう。

インナーカラーを入れることは、自分にとっての大きな大きな一歩であり冒険で、なんとも言い難い気持ちを抱いているのである。


「はじめてで赤色っていうのも挑戦よね」


美容師さんにセットしてもらった髪は風になびきカラーを入れたばかりの私の赤髪を周囲に見せてくれる。


インナーとはいえどもカラーを入れてみたのは大学デビューにうかれる新入生、と美容師のひとは思ったかもしれない。


18年生きてきた中で、髪の毛を染めおしゃれに着飾ると言ったキラキラしいものから遠ざかってきた自覚がある。両親は自由にしなさいと言っていたが、私自身におしゃれなどの勇気がなかったのである。


いつでも周りの目線を気にしていた。先生に髪の毛やメイクなどで怒られている同級生を見て自分はそうはならないでおこうと思った小心者である。


それでも髪の毛を染めると決めたのはひとえに推しへの愛であった。


「写真撮ってみよう」


ゴソゴソとカバンの中から赤髪のぬいぐるみを取り出す。


赤い髪に黄色っぽい金色の目をしているぬいぐるみは私がハマっている「夢と漣の神」というゲームに出てくる登場人物の1人である。このゲームはストーリーに沿ってイベントが起こり、それを選択したキャラクターと一緒にこなしてキャラクターの夢を目指すというゲームである。


「ラーサと美容室!っと」


まるでツイッテーにのせるように文章と写真をスマホの日記アプリに送信する。


ツイッテーで同士と盛り上がることなどできそうにない私が私なりにできそうな真似事である。



そして、私がハマっている赤髪のキャラクターこそ、ラーサ•ハルデナードである。


ラーサとは高校に上がって友達ができずにゲームに逃げていた時に出会った。

漢とかいておとこと読むような性格の彼は、私が友達作りをする勇気を与えてくれたのだ。


気の弱い私にとって、彼の行動や言葉は私にとって見本のような存在で、髪を染めたのも彼の色を纏うことでまた一段と強くなれるのではないかと思ったからである。



「よし!お母さんから頼まれていたお使いをしてから帰ろう!」


そう言って一歩踏み出した途端、私の足が地面を捉えることはなく、私は人2人分ぐらいの大きな穴に吸い込まれるように落ちていった。


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