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常磐の奴隷 -青年不死につき生き地獄体験中‐ (更新ストップ中)  作者: ガリガリワン
征西部隊 特別任務編

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第二話 粛清団

前回のあらすじ──


奴隷の男は不死であり、生きる意味を見失っていた。

何度も違う雇い主の下で良いように使われてきた。

そんな中、彼に転機が訪れたのである。


とてつもなく強いオーラを放つ女性に彼は拾われ、

彼女の下で働くこととなった。

条件は超好条件、衣食住完備で金銭も稼げる。

そんな天国のような環境へと向かうべく、

奴隷の男は彼女の車で移動するのであった。


 魔法車なんて乗るのは初めてだぜ。

 しかも中は結構高そうな雰囲気あるし……

 この人何者なんだ?


「ん? 私の顔になにかついてる?」

「なんもついてないっすよ」


 俺は顔を逸らして窓の外を見る。

 景色は砂漠一色、でも少し先を見るとすげェ量のビル群が見えはじめた。


 さすがに少しワクワクする。

 新生活ってのを前にして俺は興奮気味だぜ。


「そう言えば自己紹介がまだだったね。

 私はロタナ・マライトア・レールド……君は?」


 足を組んで俺へ顔を向ける……ロタナさん?

 そんなことを言われても困るんだよなァ……


「ないっす。親も知らねェですし……

 名前もないんで、″俺″って名前で生きてました」

「それは可哀想だね……」


 ロタナさんは俺の話を聞いて悲しそうな顔をしてた。まあ俺がロタナさんだったら同じ反応するぜ。



「君、私が名前つけてあげようか?」

「え、いいんすか?」


 まじかよ……そんなことしちゃっていいのか?


「名前は生きていく上で大事なものだよ。

 それに、ずっと″君″呼びじゃ親しくなれない」

「……名前、おねがいします」


 ロタナさんの前だと少し緊張する。

 言葉遣い間違ってないか怖ェんだよな。


「そうだね……″スクラヴェ″……とかどうかな?」

「それでいいっす。俺は貰えるものは貰う派っす」


 スクラヴェ……全然まだ慣れねェけど、

 そのうちこれにも慣れんのかな?



「さて……これからのお話をしましょうか。

 お腹が空いてるとは思うけど我慢してね」

「空腹なんて余裕っすよ」


 お話か、理解できること言ってくれると助かるぜ。



「まず、スクラヴェ君がこれから働くのは、

 ″粛清団(レプレシオン)″という邪族狩り組織です」


 非公認じゃなくて公認の組織っつーわけだな?

 いいぜ、戦いとかじゃ俺は最強だからなァ。


「粛清団は征傑(せいけつ)部隊・遠征(えんせい)部隊・征西(せいさい)部隊──

 以上の三つに分かれています。

 そのうちスクラヴェ君が入るのは征西部隊だよ」

「なんで部隊分かれてるんすか?」


 三つもいるか?

 だって邪族狩るだけだろ?


「征傑は精鋭が集まる部隊。

 遠征は名の通り他の大陸とか国で働く部隊。

 征西はここ、″西黎大陸″で活動する部隊だよ」


 ……ここってそんな名前の大陸だったんだなァ。

 正直、邪族とかも曖昧にしかわかってねェし、

 ロタナさんに聞いたら答えてくれっかな?


「ロタナさん。俺、奴隷だったんで知らないこと多いんすけど……邪族とかそう言うのもわかんないっす」

「確かにそうだね。ごめんごめん。

 丁寧に説明してあげるから安心してね」


 めっちゃ優しいなァ……すげェ良い人だぜ。


「まず生物は″四大種族″のどれかに当てはまる。

 人族・霊族・魔族・獣族……大きく分けてこの四つ、邪族は簡単に言えば″罪を犯した生物″だよ。


 物を盗んだり壊したり、誰かを騙したり殺したり、

 そんなことをした生物は知性の有無関係なしに、

 ″邪族″としてマークされるんだ」

 

 へぇ……じゃあ俺は正義のヒーローってわけか?


「知性なしの奴らって邪族でいいんすか?

 あいつらは本能のままに生きてるんすよね。

 狩りまくっても大丈夫なんすか?」


「大丈夫、基本的に知性なしの種族は私たちの住まわない地にいるから、危害をこちらに与えてくる子たちしか討伐しないよ」


 全然知らなかったことだぜ……

 案外色々決められてるんだなァ。


「他に聞きたいことってある?」

「今は大丈夫っす。だってこれから色々聞いてもいいんすよね!」


 ロタナさんは俺がそう言うと笑ってくれた。


「ケホっ、ふふっそうだよ。

 いっぱい聞いてもいいからね」

「あざァす!」



 ーーー

 


 俺は人生で初めて飲食店に入った。

 移動を終えて待ちに待った飯時間……


「うんめェエエエエエ……!」

「ふふっ、そんなに美味しいの?」


 なな、なんだコリャァ!

 うますぎて頭溶けそうだぜ……

 震え止まんねェ、手が止まんねェ……

 あ、顎が、顎が無限に動きやがる!


「ケホっ……すみませんおばちゃん。

 追加でこれとこれ、特盛でお願いします」

「いっぱい食べるねぇ」


 あのおばちゃんが作ってんのか!?

 うますぎんだろ……なんだよこれ!

 こんなのが普通の飯なのかよ……!


 光り輝く白い米粒……カリッカリの衣を纏った肉と新鮮な野菜……ソースも抜群に美味くて汁物だって俺の身体を芯から温めてくれる……!

 こいつらを食べて喉が詰まったら、キンキンに冷えた水で一気に流し込む……やべェ、やべェよコレ!


挿絵(By みてみん)




「スクラヴェ君はさ、

 お米とパン、どっちが好きかな?」

「え……どっちも好きっすけどォ。

 やっぱ米っす! 米は単体でも飽きねェし、

 冷めてても美味しいから好きっす!」


 でもこの米うますぎだろ……

 腐ってない米ってこんな美味いのか?

 出来立てってこんなすげェのか?


「私もお米かな。食感と噛むたびに感じるわずかな甘みが昔から好きなんだ。そうだ今度、私がスクラヴェ君に美味しいお米料理を教えてあげるよ」


 ロタナさんはニコニコとしてそう言ってくれた。

 良い話ばっか耳に入ってくるぜ……


 こんな飯が食えんなら、まじでなにされてもいい。

 ロタナさん……俺あんたに一生ついていきます。


「どうしたの? 手を止めてジッと私を見つめて」


「あぁいや……こんな飯初めてで……

 ロタナさんに感謝してるっつーか、ありがたいって言うか……とにかくすげェ今感謝してるっす」

 

 ロタナさんは結構笑顔を見せる人だな。

 俺が美味そうに食う時もニコニコしてるし、

 そんなに俺が可哀想だったのか……?


「ケホっ……それはよかった。

 喜んでくれて私も嬉しいよ」



 ーーー


 俺は飯を大量に食った。

 腹一杯で幸せ気分……あの後粛清団の本部に連れられて、風呂にも入らせてもらった。


 めちゃくちゃ気持ち良い風呂でお湯が出てきた。

 新鮮な気分だったしよォ、すげェさっぱりするし、

 色々と最高な気分で幸せだぜ。


 風呂入った後は制服を貰ったからそれに着替えて、

 ロタナさんがいるって言う部屋に向かった。


 廊下を歩くとみんな俺を見てくる。

 見ない顔だから気になってんだろうな。



「ロタナさァん、風呂入ってきたっすよ」


 俺は部屋の扉を開けた。

 そしたらそこにはロタナさんだけがいた。

 なにを話してくれんだろうな。


「お風呂は気持ちよかった?」

「最高っす!」


 ロタナさんはまた少しニコニコしてた。


「これから君の相棒を紹介します。

 多分そろそろ来るよ。うん、足音がしてきた」


 え? 足音?

 ……ああ、まじだ。今になって聞こえてきた。

 ロタナさんって耳いいんだな。


「失礼しますじゃ!!」


 足音ドタドタでデケェ声を出す奴が来た。


「きたきた……それじゃあ二人とも、

 自己紹介始めよっか」



 ロタナさんが呼び出した理由はどうやら、

 これから俺が働く場所での″相棒″紹介らしい。

今回から用語についてあとがきで解説いたします。


用語解説『魔法車』──


魔法車とは魔法によって動く車であり、

火魔法を扱って動くものと、雷魔法を使って動くものがある。雷魔法で動く魔法車は高価でまだ珍しい。


ロタナとスクラヴェが乗っていた魔法車は、

雷魔法で動く魔法車です。

ーーー


読んで頂きありがとうございます!!

ぜひ少しでも面白いと思いましたら、

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️の方とブックマークの方をよろしくお願いします!

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