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【♯64】ここまで来たら、敵を泣かすまでフルボッコにしなきゃ。

 ――レイダーズの御大将・スチール大将軍がキッドとルシファーを人質にし、ゲーム戦士万事休す!なんて展開があったが、超意外な弱点を晒して形勢逆転!!


 機械軍団の鬼将軍は犬が大嫌い! オ◯Qじゃあるまいし、子犬がキャンキャン鳴いてビビり散らかすギャップにゲーム戦士も呆然。


 そして取り残されたレイダーズの雑兵達。キッド達も開放され、あとは反機械転送装置のパーツを揃えて追っ払うだけ!


「キュ〜〜〜ン……」


 そんなこんなでこの危機を救った救世主……いや、救世()というべきか。スチール大将軍に恐れずに吠えた子犬が、今度はキッドに悲しそうな目でウルウルしながら訴えていた。


「……そっか。呑気に暮らしてたこの都会を、コイツらに壊されて怖かったんだよな。大丈夫。お前が俺達を助けたんだ、絶対この街は救ってやるよ」


 と、子犬の頭を撫でるキッド。この愛くるしい場面に、先程までヒヤヒヤさせられた視聴者の緩和となって、〘てぇてぇ〙やら〘優しい世界〙やら暖かコメントが飛び交う。だけども、そんな流暢な事はしてられませんよ!


「おのれぇこの犬っコロが!!」

「お前のせいで戦場に置き去りにされたんだ!」

「ぶっ殺してやる!!」


 恐怖の余り、無我無心に母艦に乗って本拠地へと帰った大将軍を尻目に、雑兵だけ置いてけぼりにされてブチ切れる機械兵・計数十体。


「ちょっ、コラー! ワンちゃん一匹に一斉掃射は大人気ねぇぞ! 動物虐待はんたーい!!」


 無数の銃器が子犬に集中されて、怯える救世犬。向けられる殺意の矢先に……


 ―――5.56x45mm NATO弾が、機械兵の鋼鉄ボディをも陥没させ、運が良ければ貫通させる鉄の雨。キッドと子犬を囲んでいた機械兵を、後方のハリアー・戸塚のライトマシンガンで撃ちのめす。


 〔DEFEATED(撃破)!!〕


 同時撃破・計5体! それも子犬に銃器を突き付けていた機兵であり、震えていた小さい身体もピタッと止まり、キョトンとしている。


「たまにゃ俺っち達も活躍させろよ」

「そうそう、せっかくの和みシーンだしな!」


 ハリアー・戸塚、住む環境は違えども同じ血が通い、同じく連射が売りのライトマシンガン両手にキザなセリフ。カッコイイですねぇ、二人共!


「よっしゃ、皆どんどん暴れてやんな! 大将失った今が撃退のチャンスだ! 行くぞーーー!!」


 キッドも片手に子犬ちゃん、もう片手にマグナムリボルバー。愛する生き物と愛せし拳銃を携えて、傍若無人に破壊を尽くした機械兵に天誅を下す。滾る炎の魂はマグナムの撃鉄に込めて、プラシーボ効果かやけに火薬多めで威力も凄まじやマグナム弾。


「馬鹿な、俺が奴ら如きに遅れなど取るものか! ……俺も貴様らと同じ機械に組まれたアンドロイド。それを破壊因子に取り憑かれた貴様ら俗物の、単細胞なガラクタと同じにするな!!」


 人工知能の格の違いを魅せる時、黒い稲妻・ルシファーも痺れを切らせて、LMGのエネルギー装置も上々。途切れぬ連射とエネルギー弾で一網打尽!


 そして圧巻の魅せプは、何とアリス!


「おのレェ……! このゲーム戦士風情が――――」


 〔HEAD SHOT!!〕


 近距離から解き放たれる轟音、同時に人工知能を組み込んだ頭部パーツが一瞬にして木っ端微塵の片端状態、後に撃破。


 トリガーズのスナイパー・アリスお得意のスナイパーライフル『ロングシューター』を零距離で、しかもスコープも覗かずにぶっ放す『腰撃ち状態』でのヘッドショット。強烈なダメージ、字面からしてもオーバーキル必須の刹那なスナイプ。そんな彼女は滅茶苦茶怒っていた。


「よくもキッドのみならず、何の罪もないワンちゃんも傷付けようとしたわね!! 私本気の本気で許さないわよ!!」


 親友のキッドに手に掛け、犬派である故に子犬を始末しようとする機械兵にブチ切れのアリス。先程プレイメイトのナカターが繰り出したスナイパーライフルの近距離撃ちに対する意地か、連発して全てヒットしている辺り、彼女も一流エイムの持ち主だ。


「おぉ〜! やるじゃんアリスちゃん、惚れ直しちゃうなぁ!」

 等と呑気にアリスにデレデレの『ナカター』。ヘラヘラしてる割には、彼も敵の攻撃を回避しながらの腰撃ち・近距離スナイプ。五分の実力が遠距離攻撃型の引導を渡す。


 だがチクチクと、敵の攻撃に打たれて蓄積されるダメージ。シールドのエネルギーと体力の回復に徹する間もなく、敵はゾロゾロと群がり翻弄させる。そんな中で光るのは防御スキル。


「仲間にゃ弾一発も通さへんで〜!! さぁ、今のうちにワテのシールドの後ろで回復してきぃや!」

「サンキュー、ツッチー!!」


 トリガーズ・配信者同盟の中で唯一の防御型戦士・ツッチー。『精装』してパワーアップしたプレイヤースキルはクリスタルのシールドを展開させ、味方の被弾をガードする。備えあれば憂いなし。


 〘90〙〘90〙〘45〙〘41〙〘90〙〘90〙


「エイムに手応え、ありっ! 上々!!」


 そして終いはキッド。得意のマグナムリボルバーは怒りも見に任せての魅せプショット! 2/3の確率でヘッドショットを繰り出す神プレイにチャット欄も拍手喝采。そして応援陣も熱が入る!


 ♪君と見る明日は幸ある未来

 空を仰げば陽はまた昇る♪


『『ファイト・ゴー、トリガーズ! ゴー・ゴー、トリガーズ レッツ・ゴー、トリガーズ!!』』


 天ちゃん琴ちゃんのエールも飛び交い、トリガーズ達の活躍によってレイダーズ機械兵も全滅寸前。だが彼らの勢いは静まることを知らない。既に敵の兵団達の殆どが彼らの猛攻に戦意を失っていた。


「ヒィィィ!! もう止めてくれえええ!!」

「もうこれ以上撃つな! 助けてくれぇ!!」


「どうするキッド? 敵から白旗降ってきてるけど?」


 やる気満々のハリアーにキャプテンへの一応の報告。だが今までの非道の数々に、キッドの戦意は凄まじかった。


「その慈悲の言葉を、ここの都市の人は同じように叫んで、お前らはそれを無碍にしてゴミのように殺したよなぁ? ―――スクラップ工場経由で、あの世で土下寝でその人達に謝ってきな!!!」


 〔DEFEATED!!〕


 自由を踏み躙り、善人を泣かす悪い機械は情け御無用。キッドのマグナムが泣き縋る機械兵の頭部から人工知能ごと破壊させ、口笛吹きながら次の弾を込める。ニヒルかつ容赦ない主人公。


 しかしこの無双ゲームもそろそろ終わりに近づいて来た。本来のミッションである反機械転送装置『システムオーバーZZ』の起動パーツを全て確保したゲーム戦士が。


「ハーッハッハッハ!! 諸君、我が『ほまれ劇場』が残りの起動パーツを全て確保したぞ! これで同胞たちのを揃えて15個揃った、さぁ後は起動装置に付けて作動するだけだ! いざ行かん、約束の地へ!!」


 同じく同盟の『矢野穂希』が、戦闘から一旦離れて淡々とパーツを集めていた事が実ったか、眼前に立つ『システムオーバーZZ』の起動装置に付けるパーツが全て集まった!


 トリガーズ達の無双も一旦は終え、各自パーツを装置に装着。既に敵の戦意もゼロに等しい状態で長い戦いに終止符を打とうとしている。

 最後の1パーツが、キッドの手によって付けられる直前。彼は一言物申した。


「じゃ、お家に帰る前にスチール大将軍とやらに言っとけよ。――――『ゲーム戦士を舐めんじゃねぇ、バーーーカ☆』ってな! 何時でも相手になってやる!!」


 そして最後のパーツが起動装置に付けられた、その刹那……!!



 ―――――ヴゥゥゥゥゥゥゥンンンンッッッ


 フィールドに響き渡る鈍い電子音。強力なパルス状電磁波がフルムーン・メガロポリス全土に渡り、破壊因子の人工知能を持つ機械兵達を強制転送させていく。



 ―――後に残るのは戦火に遺した篝火、破壊の限りを尽くした建物の瓦礫があちこちに残るばかり。

 そんな激戦を生き残ったゲーム戦士達の目の前には、『スクランブルモード』の終結を知らせるクリアウィンドウが……!



【A.I.M.Sスクランブルモード CLEAR!!】



 〘◇To be continued...◇〙


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