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今日の放課後から担任の先生と同居することになった〜担任の先生は俺のことが大好きみたいです。〜  作者: 雲李庵


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7/25

宿泊学習の始まり

 俺と湊さんが初めて一緒に帰った日から約一週間。今日は高校生活の中イベントである宿泊学習があるのだ。宿泊学習では山と海の自然に囲まれた場所に行き、普段学校では体験しないことをする。実行委員として俺たちが組んだ今日の予定はまず、イカダ作りだ。


「みんなー。グループをこちらで作っておいたからこれから呼ぶわよ 」


 委員長である九十九 風華さんが指揮を執りクラスメイトたちを統率する。流石委員長だ。グループ分けを発表した後、それぞれのグループでイカダを作り始める。用意された丸太のような木を繋いでいく。

 実行委員である俺はグループを見回り苦戦しているグループの所に行き手伝う。


「氷室くん。ちょっと来て 」


 見回りをしていると若槻先生が声をかけてきた。呼ばれた俺は若槻先生の元に行く。


「氷室くん他の予定の話なんだけど.. 」


「はい 」


 俺と若槻先生はイカダ作りの後の予定を打ち合わせする。イカダ作りの後は炊事だ。炊事の一連の流れを二人で打ち合わせする。作る料理は親子丼と決まっている。

 俺は先に調理場に行き確認をする。さりげなく実行委員というものは大変なのが分かった。

 若槻先生が居るからやっていられるが仮に若槻先生が居なかったら地獄だと思った。


「エース。手伝ってくれよー 」


 一人の男子が俺を呼ぶ。俺は走って駆けつけてイカダ作りを手伝う。一度事前に練習しただかあって普通に対応できた。


「エースすげぇな 」


 俺は他のグループから称賛された。こういうことが滅多にない俺としてはかなり嬉しい。やり遂げた感がある。


「エース〜。こっちも来てよ〜 」


 次は湊さんのグループが俺を呼ぶ。俺は急いで駆けつけて対応する。

 湊さんは俺が駆けつけると腕に抱きつく。他のクラスメイトも居るからやめて欲しい所だ。


「あたしのエースが来たからには大丈夫だねっ 」


 まるで俺たちはカップルのような雰囲気を出す。俺は受け身だったがぐいぐいくる湊さんに圧倒されていた。


「湊さん。氷室くんから離れなさい 」


 俺と湊さんの絡みを見たのか若槻先生がやって来て俺たちを離す。湊さんは若槻先生の手を振り払おうとするのに対して若槻先生は湊さんの手を必死に掴む。

 他のクラスメイトはそのカオスな光景を見て固まっていた。俺もその一人だった。一体何を見せられているのだろうか。


 俺はその場から逃げ出して助けを求める他のグループに行った。どのグループからも歓迎されてヒーローになったような時間だった。

 イカダ作りと試し乗りが終わると炊事の時間になった。親子丼の材料を各グループに渡して調理の手順を説明する。といっても親子丼ぐらいは手順を知るものも多い。特に女子たちは暇そうに聞いていた。


 説明した後、各グループごとに調理を始める。俺は九十九さんと若槻先生と現代文の先生である小早川先生とだ。


「氷室くん。一緒になれたね 」


 調理中、肉を切っていると俺にその隣で玉ねぎを切っている若槻先生が耳元で囁いた。俺は顔が真っ赤になるのが分かるぐらい熱が篭るのを感じた。変に意識してしまいそうだ。


「氷室くん顔真っ赤だよ 」


「若槻先生がそんなこと言うからです 」


「氷室くん一応意識してくれくれているんだね。良かったー 」


 俺は若槻先生と談笑しながら調理を進めながらも現代文の小早川先生が年齢の高いお爺さんみたいな先生で一つ一つの作業がゆったりとしているので平行してフォローした。

 九十九さんは委員長ということもありテキパキと調理をこなして他のグループの手伝いにも行っていた。


「九十九さん。すげーな 」


「氷室くんも凄いわよ。実行委員として頑張ってるじゃない 」


 俺は親子丼に乗せるネギを細かく切りながら九十九さんと話していた。何だかんだ九十九さんとまともに話すのはこれが初めてかもしれない。九十九さんは話してみると意外と話しやすい人だ。


「いや、九十九さんには負けるよ。何でもできるし..」


「私ね、昔から色々させられてたのよ。だから自然とできるようになったわ 」


「そうなんだな 」


「ねぇ、氷室くん。良かったら冬の修学旅行の実行委員も一緒にやらない? 」


 正直、実行委員はやっぱり大変だ。自分のことだけではなくクラス全体のことを考えなければならない。楽しい部分や得をした部分もあるが俺は悩んでいた。ただ、実行委員になれば若槻先生と学校で絡む機会も増えるのだ。

 ってまた、若槻先生のことを考えてしまっていた。つい癖になっている。


「まぁ考えておく。気が向いたらするよ 」


「ええ。分かったわ 」


 全グループが無事に親子丼を完成させた。グループによって味が微妙に違い、ハイクオリティな親子丼もあれば失敗気味の親子丼もある。それこそ湊さんグループの親子丼は少し失敗気味だった。

 ちなみに俺らのグループはかなり良い方だ。料理上手な若槻先生としっかり物の九十九さんが居るから心配はしていなかったが。


「うん。美味い。さすがだ 」


「美味しいわね。満足よ 」


「うん。親子丼久しぶりに食べたけど、美味しいー 」


「わし一人だったらここまで美味しい物を食えないぞ 」


 俺も、九十九さんも、若槻先生も小早川先生もみんな親子丼に満足だった。

 親子丼を食べ終えて食器、調理器具を洗い終えると宿泊施設に移りそこで地域の歴史に対しての座学を行い、それが終わった頃には辺りは暗くなっていた。そのまま宿泊施設の食堂で夕食を済ませて、実行委員と先生たちで簡単に打ち合わせをして部屋に戻った。

 部屋に戻ると後は各自風呂を済ませて22時には就寝だ。

 俺も風呂に入ろうと思い準備をしていると数人の男子が後ろからやって来た。


「よぉ、エース 」


「御門と星月か。どうした? 」


「俺たちさ今数人の男子でゲームしてるんだよ。トランプのな。負けた奴は罰ゲームって感じでさ 」


「へぇー。罰ゲームか。どんな罰ゲームなんだ? 」


「それはだな....琴ちゃんと湊 瑠璃の風呂を覗くっていう罰ゲームだ 」


 覗き....それは犯罪行為といってもおかしくないが高校生あるあるの奴だ。しかもよりによって若槻先生と湊さんの入浴の覗きだ。見てみたくないと言えば嘘にはなるが。


「琴ちゃんも瑠璃もおっぱいぼるんぼるんだならな〜。見てみたいよなー 」


 男子が両手で揉む動作を行う。他の男子もそれに続く。覗きは推奨しないが他の男子に見られるぐらいな俺が見たい。そんな思いが募る。


「なあエースどうするよ? 」


「俺もその勝負参加するよ 」


 俺はゲームに挑むことを決意した。理由は若槻先生と湊さんを覗かれない為に。

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