表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺は俺の為に死にたいんだ。  作者: ユメのユメ
6/17

ユメ。最強になる。

「お腹すいた...」


目の前には小さい女の子がうつ伏せで倒れていた。

その場所は何もない。ただの空間だった。

「何もないなあ...」

俺は無視して辺りを見回す。

「ねえ!無視しないでよ!!」

「ダンジョンコアってそもそもどんなのか知らなかったなあ。」

「ねえ!ねえねえねえ!!私の事見えないの?!」

「何もないし少し寝るかあ。」

俺は無視した。

敵じゃなさそうなので関わりたくなかったのだ。

ましてや()()に。

村での事が脳裏に浮かぶからだ...子供にはろくなことがない。それを俺は知っている。

「ねえってば!!本当に見えてないの??」

小さい女の子が俺に近づいてきて寝っ転がってる俺を見下ろす。

カキーン

女の子は俺の頭を踏みつぶそうとしたがゼリー状の物が僕を守った。



「白か......あ。やべ」


思わず口に出してしまった。

女の子はスカートだったので普通に見えてしまったからだ。


キンキンキーンガキーンバキーンドゴーン


女の子は顔を真っ赤にしスカートを両手で隠した。

そこまでは可愛い行動だったのだが......あろうことか、その女の子は無言で俺の大事な場所をけり飛ばし、切り込み、爆発させた。

そして力を使い果たしたのか倒れてしまった。


金色に輝くゼリー状の物は全てを防いだ。

今日ほどこいつの事を愛おしく思った日はなかった。

まぁ...出会って間もないんだけどさっ。

「お前の名前は金色のゼリオだな!!」

そうだ。名前をつけたかったのだ。

だがそのゼリー状の物はダラーッと下に垂れてしまっている。

「金色のゼリオ嫌だったか?」

その言葉と同時に金色の輝きはなくなってしまった。

「まじかあ......金色のゼリコはどうよ?」

するとゼリー状のものは一瞬で元にもどりなぜか全身とげとげらしさを強調した鎧みたいになり、激しく金色に輝きだした。

「お。気に入ったか!よろしくなっ!相棒」

「センスなっ......」

女の子の言葉は聞こえない。うん。聞こえてないよ。くそがきがっ!!




「んで何してるの?」

「見て分かんないわけ?」

「んー。俺の眩しさに惚れた?」

「うわぁ......鏡見た後豆腐の角に頭ぶつけて死んどいたほうがいーよ?」

「......」

あれか?ガキってみんな同じなのか?ばかやろう



「さてと。鏡見つける為に出口探さないとな。」


「......あー。待ってください。そのー。お腹すいて力でないので助けて下さい......」

「んー?なんか聞こえたような。気のせいだよな。うん。そうだ。だって人に物を頼む時は誠意を込めないといけないもんな。うんうん。出口出口っと。」

「く......あのすいませんそこのお人」

「あー?誰がなんだって?」

「......すいません。そこにいらっしゃる勇者様」

「勇者だったかあ。俺村人だから人違いだなっ。わっはっはっ」

「お願いします。そこのかっこいいお兄様。」

俺は女の子の目の前に腰を下ろした。

「ご主人様だろ?」

「すいませんご主人様...」

この勝負勝った!!俺はニヤリと笑う。

「んでなんだって?」

「ご主人様...お願いがあります。か弱い私に生命力を分けて頂けはくれませんでしょうか......」

「生命力?」

「はい。私は生命力で生きています。ですが100層のボスを倒されてしまい生命力が枯渇してしまいました。生命力を少し分けて頂けないでしょうか......」

「生命力が無くなったらどうなるの?」

「私はダンジョンコアなので私が死んだらダンジョンも消えて無くなります。」

「でも俺になんもメリットなくね?」

「直接生命力を貰うということはマスター権限が移るということです。すなわち!!私を支配下におけるということです!!」

「てことは?」

「私を自由になんでもできるということです!!支配下なので言いなりになります!」

「なんでもか?あんなこととかそんなことも?!」

「はい!あんなことでもこんなことでもなんでもです!!」

「悪くないな!むしろいいっ!!どうやって生命力渡すんだ?」

「首元に少し噛みつき血を少しわけて頂ければ大丈夫です!」

「おー。簡単だな!やるか!」

「ありがとうございます!」

俺は女の子に背中を向け首を差し出す。


「クスクスっ。あーっはっはっ。ばかがっ。なんでマスターが未だにいないのかわからなかったのか??生命力を全て吸いつくすからよ!!死ねばマスターは不在なる!!あーっはっはっ。」


その言葉と同時に俺の首に噛みついてきた。


ちょっとちくっとした。


「......」


10分後


「.........」



1時間後


「.........?!」



5時間後



「?!?!?!」

「お前なぜ死なない!!既に千年分の血を吸ってるんだぞ?!本当に人間か?!」


「ん...暇すぎて寝そうだったわ」


「はああああ?!?」


「だめだ...もう吸えん......」


女の子は首元から離れ後ろにぱたんと倒れた。



「さてと。なんだっけ?馬鹿がどーたらこーたら聞こえたが。気のせいだよな。ご主人様の下僕だもんな」

俺は凶悪な笑みを浮かべながら女の子を見下ろした。

女の子は顔を真っ青にし今にも泣きそうな顔になっている。

「あ...その...ご主人様......??」


「おすわりっ!!」


女の子はさっと動き俺の前に正座した。

「くっ...身体が勝手に......」


「おてっ!」


女の子はさっと右手を前にだした。


「おー。本当になんでもいうこと聞くんだな。俺がマスターのユメだ!!これから色々()()()()()!」


「.........うわーーーん。こんなはずじゃなかったのにいいい」


「おいおい違うだろ?私はご主人様の奴隷です。あんなことやこんなことでもなんでも物のようにお使い下さい。私だけのご主人様...だろ?」



「グスグスっ。わだじはごしゅじんしゃまの奴隷でず......あんなことやこんなことでもなんでも物のようにお使いくだじゃい.........わだじだけのごしゅじんしゃまぁ............うわあああああああああああああん.........」



女の子の泣き声が響きわたるなか俺も大きな声で笑ってやった。




最強のゼリコと俺だけの可愛い下僕を手にした俺は何をしようか悩んでいた。

最強...悪くない。





......あれ?俺他からみたら最低な人間じゃね......?

ユメは目的を今見失っているみたいです。








ブックマークありがとうございます!!

楽しんで読んでもらえるような作品を頑張ってつくります。

読んで頂けるだけで作者は嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ