ユメ。ダンジョンクリアしちゃう。
「なんか生温かくて気持ち悪い。」
俺は金色のゼリー状の物を取り払おうとするが手では掴めずどうするか悩んでいた。
「まあいっか...ただ光ってるのは恥ずかしいな」
金色に輝くゼリー状の物をまとわりつけてる身体は薄暗いダンジョンをものすごい照らしていたのだった。
少し歩き出すとガルルルル、グルルルルと声がした。
「お?やっとモンスターか?やっぱり夜だからいなかったのか!」
声の方に向かうとそこには一匹の狼らしきものがいた。
その狼は俺より少しでかく舌をだらーっと出しっぱなしにし黒い?唾液がでていた。赤色の狼だった。
やっと見つけた!!とばかりに俺は小走りする。
やった!やった!!これで死ねる!!
俺は両手を広げ満面の笑みで狼を迎えた。
「おお。心の友よ」
俺は狼を抱きしめるはずだった。喰われる予定だったんだ。
普通これで終わりだって思うよね?
だって俺村人だよ?
「キャイン」
「.....まぢかぁ...まあぢかああ...」
俺の身体にまとわりついてた金色のゼリー状なものが俺の胸のあたりから狼らしきものの喉辺りを貫いてさらに壁に突き刺さっていたのだ。例えるならでっかいトゲと言わんばかりのやつだ。
狼らしきものは即死はしていて、トゲはゼリー状になり元に戻った。
「もしかしてだけど...もしかしてだけど...」
俺は走った。ものすごい走り回った。
俺のひざ、ひじ、右肩。身体全身から自動的にトゲみたいなものを出してモンスターを倒していく。
時には大事な場所からトゲみたいなものを出した時は精神的ダメージがきたが...それよりも違う感情が湧いていた。
「俺ってもしかして今ちょー強いんじゃね??」
調子にのる俺は階段を下におりていった。
21層では闘い方を覚えた。
この金色のゼリー状の物は好きな形に変えられるみたいだった。
剣にもハンマーにもなんでもなるので俺は心を踊らした。
飛び道具にもなるので各層1体残らず殺した。
【ン25層】
階段を降りるとでかい扉に突き当たった。
扉というよりは城門と例えた方がいいだろうか。
10mは楽にある扉が何者かの侵入を防ぐように凛々しく構えていた。
「ふんっ」
俺は思いっきり殴ってみた。
だがびくともしなかった。
「やるなっ!」
俺はゼリー状の物を槍にして思いっきり刺してみた。
「おっ。貫通した!!ならこれではどうだ!!」
俺は右手をでかいハンマーに変えて思いっきり振ってみた。
バッキャーーン
ものすごい轟音と同時に馬鹿でかい扉が壊れ中に吹っ飛ぶ。
「よーっし。敵はどっこだああ♪♪」
中はどでかいドーム状で外回りに回り階段がついていた。
外回りは階段のとこに灯りがついていたから見えたが中は真っ暗で何も見えなかった。
「ふんふふふふん」
俺はスキップしながら中に歩いていくとだんだん明るくなってきた。
「お?はじまるかああ?」
全体が明るくなると中央に何か...いた?
「あ...れ?」
そいつは動かない。
「ドラ......ゴンだよな...?」
確かにドラゴンがいた。
だが!!!
俺が壊した扉が頭に刺さって死んでいたのだ。
「おいおい......まじか......」
後ろからざわざわ声が聞こえた。
「おいおい。あいつ最下層のエンシェントドラゴン倒してるぞ?!」
「やばくねーか?未だクリアできてないダンジョンだったのにまさかな!」
冒険者達の声が聞こえた。
「おいおい。そんなのありか?ここは開かずの扉だからこのこっちの小さい扉から回り階段使って次の階層にいくのによ!」
「25層から100層こんなあり得ない方法でいくのかよ!それにあいつ金色だぞ?!勇者か??」
あれ?やっぱり俺今強いんぢゃね?
そう思った時頭の中に音声が流れた。
【初ダンジョンクリアおめでとうございます。
ダンジョンコアの場所に転移します。】
俺はダンジョンコアのある場所に転移したのだった。
「村人つよっ」